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「AI×Cursor」で10年分のスキルを10分で手に入れる要件定義書作成術

2026-01-21濱本

AIを活用すれば、プログラミング経験ゼロでも本格的なアプリケーションが作れる時代が到来しました。かつてエンジニアが10年かけて習得した要件定義書の作成技術も、今やAIとの対話で瞬時に完成してしまいます。  今回、安藤義記さんと内藤一樹さんが講師を務めるエンジニア講座1回目では、AIと対話しながら...

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「AI×Cursor」で10年分のスキルを10分で手に入れる要件定義書作成術

「AI×Cursor」で10年分のスキルを10分で手に入れる要件定義書作成術

AIを活用すれば、プログラミング経験ゼロでも本格的なアプリケーションが作れる時代が到来しました。かつてエンジニアが10年かけて習得した要件定義書の作成技術も、今やAIとの対話で瞬時に完成してしまいます。

 今回、安藤義記さんと内藤一樹さんが講師を務めるエンジニア講座1回目では、AIと対話しながらコーディングできるツール「Cursor」を使い、ビジネスアイデアを実際に動くアプリケーションへと変換する手法を学びます。起業を考えているが技術的な壁に直面している人にとって、AIは単なるツールではなく、アイデアを形にする強力なパートナーになることでしょう。

 本記事では、エンジニア講座1回目の内容をご紹介します。

講師紹介

名前:安藤 義記

所属:株式会社TIMEWELL テクノロジー部 GM・プリンシパルエンジニア

名前:内藤 一樹

所属:株式会社TIMEWELL 共同創業者 兼 取締役CTO

講師紹介 要件定義書がAI時代に変わった理由 Cursorの基本設定と注意点 AgentとAskの使い分けと便利な参照機能 ビジネス文書をMarkdown形式で効率的に処理 たった2つのプロンプトで要件定義書が完成 最適なAIモデルの選び方と並列処理のテクニック 要件定義特化型サービスも活用しよう まとめ:AIと共に創る新しい開発の形 要件定義書がAI時代に変わった理由

 今回のエンジニア講座1回目では、AIを活用してプログラミング経験がなくても本格的なアプリケーションを作る方法をお伝えしていきます。

 まず最初にお伝えしたいのは、要件定義書の重要性です。要件定義書というのは、システム開発をする時に「何を作りますか」ということを明確にして、AIに正しく指示するためのドキュメントです。私は前職で10年間これを書き続けていましたが、正直なかなか難しい作業でした。でも今は違います。AIの力を使えば、いつの間にか一流の要件定義書が書けるようになります。

 要件定義書には、プロジェクトの背景、ビジネス要件、ユーザーペルソナ、機能要件、非機能要件などを書いていきます。例えば、ログイン機能が必要で、パスワードは英数字を含めなければいけないとか、画面遷移は1秒以内に行われるべきだとか、1万人が同時アクセスしても大丈夫なように設計するとか、そういった細かい内容まで記載します

Cursorの基本設定と注意点

 今回の講座で使うのは「Cursor」というツールです。これは従来のVSCodeというエディターをベースに、AIと統合して使いやすくしたものです。メモ帳のコーディング版で、AIの力をバリバリ使いながらコーディングできる次世代のエディターだと考えてください。

 Cursorを使う際の注意点がいくつかあります。まず、会社のPCだとセキュリティポリシーに引っかかる可能性があるので、できれば個人のPCを使ってください。また、iCloudやOneDriveなどのクラウドサービスと同期しているフォルダでは使わない方がいいです。パソコンのスペックを食ってしまったり、変な動きをしてしまう可能性があるからです。

 設定で重要なのは、プライバシーモードの設定です。右上の歯車ボタンを押して、Generalの一番下にあるPrivacy Modeを選択すると、自分が書いたコードがCursorに学習されなくなります。初めてインストールしてから1日以内に設定しないと自動的に戻ってしまうので、早めに設定してください。

AgentとAskの使い分けと便利な参照機能

 実際の使い方ですが、CursorにはAgentとAskという2つの主要な機能があります。Askは単純な質問をする時に使います。例えば「プラットフォームってどういう意味?」といった質問ができます。一方、Agentはコード編集をしたい時に使う機能で、基本的にはこちらを使うことになります。

 特に便利なのが、ファイル参照機能です。@マークを使って参照したいファイルやフォルダを指定できます。例えば「@input」と入力すれば、inputフォルダ全体を参照してくれます。ファイルをドラッグ&ドロップで持ってきても同じように参照できます。

ビジネス文書をMarkdown形式で効率的に処理

 今回の講座では、皆さんがビジネス講座で作成したドキュメントをインプットとして使います。これらをMarkdown形式に変換してinputフォルダに入れていただきます。Markdownというのは、HTMLのような装飾ができるプレーンテキストで、AIが読みやすい形式です。GoogleドライブでWordファイルを開いて、ダウンロードでMarkdown形式を選択すれば簡単に変換できます。

たった2つのプロンプトで要件定義書が完成

 要件定義書の作成は、実はプロンプト2つで完成します。最初のプロンプトで概要を作成し、2つ目のプロンプトで詳細版を作成します。AIが質問してきたら対話しながら修正していけば、自分の思い通りの要件定義書が完成します。

 例えば、レスポンス時間が遅く感じる場合は「レスポンス時間が遅く感じるので、一般的にできる範囲で早くしてください」と指示すれば、AIが初期画面表示を3秒から1.5秒に変更する提案をしてくれます。このように対話しながらブラッシュアップしていきます。

最適なAIモデルの選び方と並列処理のテクニック

 モデル選びも重要です。歯車ボタンからModelsを選んで、Claude Opus 4.5.5 Sonnetを選択することをお勧めします。これが料金と性能のバランスが一番いいモデルです。3.5と4では性能差があるので、できれば課金していただいた方がいいアウトプットが出てきます。

 複数のチャットを並列で走らせることも可能です。Shiftキーを押しながらプラスボタンをクリックすると、タブが開いて複数のAIとの対話を同時に進められます。私はマルチタスクが苦手なのであまり使いませんが、必要に応じて活用できます。

 今回作成した要件定義書は、次回の講座のインプットになります。次回はV0というサービスを使って、簡単にアプリケーションを作る体験をしていただきます。「インベーダーゲームを作って」と一言言うだけで、実際に動くゲームが作れてしまうようなサービスです。

要件定義特化型サービスも活用しよう

 世の中にはGearIndigoのような要件定義作成に特化したサービスもあります。皆さんが作った要件定義書を貼り付けると、機能だけでなくシステム図なども含めて綺麗にまとめてくれます。ただし、利用規約をしっかり確認してから使うようにしてください。

 AIの時代になって、かつてエンジニアが10年かけて習得していたスキルが、誰でも使えるようになりました。使えるものは使っていき、スピードに合わせてどんどんいいものを作っていってください。Cursorはエンジニアじゃなくても使えます。例えば私たちは、メンタリングの際に皆さんの出席状況やアンケート結果をCSVにしてCursorに入れて、参照しながら進めています。

 触ったもの勝ちだと思います。くだらない質問でもいいので、どんどんAIに聞いて慣れていってください。第3回以降は本格的に使っていきますので、それまでに慣れておいていただければと思います。

まとめ:AIと共に創る新しい開発の形

 今回の講座では要件定義書作成という、かつてエンジニアが10年かけて習得していたスキルが、AIとの対話によってわずか10分で作成できる時代になったことをお伝えしました。私たちが10年前に手作業で苦労していた作業が、今では2つのプロンプトで完成してしまう。これは単なる効率化ではなく、ものづくりの民主化を意味しています。

 Cursorというツールは、単にコードを書くためのエディターではありません。ビジネスアイデアを形にする強力なパートナーです。@マークでファイルを参照し、AgentとAskを使い分け、Claude Opus 4.5.5 Sonnetのような適切なモデルを選択することで、プログラミング経験がなくても本格的なアプリケーションを作ることができます。

 重要なのは、AIは私たちの仕事を奪うものではなく、私たちの創造性を拡張するツールだということです。要件定義書の細かい技術要件は理解できなくても構いません。大切なのは、自分が作りたいもののビジョンを持ち、それをAIと対話しながら具体化していくことです。

 エンジニアじゃなくても、アイデアさえあれば、それを形にすることができる。それがAI時代の新しい開発の形です。使えるものは使い、スピードに合わせてどんどんいいものを作っていく。それが今の時代に求められる姿勢です。第3回以降で本格的な開発に入っていきますが、まずはCursorと友達になってください。皆さんの創造性が、AIによって無限に広がることを楽しみにしています。

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「7 POWERS」で築く持続的競争優位 ―スタートアップが勝ち残るための7つの戦略的源泉―

事業アイデアは無数にあるのに、なぜ多くのスタートアップが失敗するのでしょうか。顧客インタビューを重ねても、プロダクトを作っても、結局は競合に負けてしまう。そんな悩みを抱える起業家は少なくないのではないでしょうか。

 WARPプログラムのビジネス講座第3回では、競争優位性を生み出す「7 POWERS」というフレームワークについてお話しします。これはAirbnb(エアビーアンドビー)の戦略を手がけた「Hamilton Helmer」という方が編み出した手法で、スタートアップが持続的な競争優位を築くための七つの源泉を体系化したものです。

 「7 POWERS」という競争優位性のフレームワークは、この問題に対する明確な答えを提示します。規模の経済、ネットワーク効果、カウンターポジショニング、スイッチングコスト、ブランド力、囲い込んだリソース、プロセス力という7つの源泉から、自分の事業を見直すことで、持続可能な競争優位を築く道筋が見えてくるでしょう。

講義者

名前:濱本 隆太

所属:株式会社TIMEWELL 共同創業者 兼 代表取締役CEO

   信州大学特任准教授

   一般社団法人ONE X 共同代表理事

   ONE JAPAN 大企業挑戦者支援プログラムCHANGEリード

   塩尻市 特任CIO

プロフィール:岡山県出身。2020年4月から一般社団法人ONE Xを創業し、共同代表理事に就任。その後は塩尻市や大田区等の地域支援を推進し、2年連続Work Story Award W受賞、フリーランスパートナーシップアワード2023大賞受賞。

 2022年11月に株式会社TIMEWELLを創業。テックとコミュニティの力を通じて、世界NO.1の挑戦インフラを創るというビジョンを掲げ、新規事業の伴走支援、自律型AIエージェント「ZEROCK」の開発を推進。生成AIについて累計100回以上講演し、AI駆動開発の推進にも従事。弊社講座の「SHIFT」は経済産業省認定講座となり、弊社講座の「WARP」は東京都SUTEAMプログラムに採択。横浜ビジネスグランプリ2024優秀賞受賞。経済産業省J-StarX、中小機構FASTAR、神奈川県KSAP選出。

講義者 七つの競争優位の源泉 スイッチングコストとブランド力 リソースの囲い込みとプロセス力 ChatGPTを活用した戦略検討 まとめ 七つの競争優位の源泉

 まず一つ目は「規模の経済」です。これはメーカーなどが代表的ですが、生産量が増加すると平均的な費用が低下したり、スケールアップで競合優位が強まる状態を指します。アプリケーション系のサービスだと、AWSやGCPなどのインフラコストが該当します。使っても使わなくても必ずかかるコストに対し、利用者数が増えれば増えるほど、一人当たりのコストは下がっていきます。ハードウェアと組み合わせて何か提供したい方は、ハードウェアが増えれば増えるほど規模の経済が働く形になります。

 ただし注意が必要なのは、労働集約型のビジネスモデルになってしまうと、働けど働けど利益率が上がらないという状況に陥る可能性があることです。業務代行型の場合、こういった状況に陥りやすいので、状況把握が重要だと言えるでしょう。

 二つ目は「ネットワーク経済」です。電話やSNSなどがそうですが、利用者や参加者が増えるほどプロダクトサービス自体の価値が増すような状態です。私と安藤さん二人だけの電話より、三人、四人と増えていくと、つながりの価値が指数関数的に上がっていきます。

 たとえば、Appleの場合はユーザーのネットワーク効果とアプリケーション提供者のネットワーク効果、両方を効かせるモデルを採用しています。最近だとAI系のサービスで、データが溜まれば溜まるほど価値が上がるというネットワークエフェクトも注目されています。

 三つ目の「カウンターポジショニング」は、既存の競合他社が簡単には模倣・追随できないビジネスモデルや戦略を構築することです。たとえば無印良品とドンキホーテを考えてみると、無印良品はドンキホーテのような戦略を取れません。ブランド的に全然雰囲気が違うし難しい。ダイソーとセリアの関係も同じです。容易に真似できないポジショニングをわざと取ることで、一つの参入障壁を作ることができます。

スイッチングコストとブランド力

 四つ目は「スイッチングコスト」です。顧客が一度プロダクトやサービスにロックインされると、別製品への移行が厳しい状態を作り出すことです。

 私自身、Macにめちゃくちゃお金を納めてしまっていますが、iOSやMac OSに慣れ親しんでしまうと、もうWindowsには戻れません。一度利用してOSやアプリケーションに慣れてしまうと、他のものを覚えるのも嫌だという感じになってしまいます。ハードウェアだとよりこういったスイッチングコストが大きくなりやすいと言われています。光回線なども一回設置すると切り替えるのが面倒になり、もう切り替えられないという状態になります。データやコミュニティ、習熟度なども重要な要素です。AI系のサービスだと、利用すればするほどパーソナライズが効いてきたり、データ自体が習熟されたりということもあります。

 五つ目は「ブランド力」です。これはスタートアップの場合、すぐには難しい場合もありますが、ブランドへの信頼や認知度が高く、会社のビジョンへの共感性などでブランド力で勝負します。顧客がブランド自体に価値を感じて、他社に切り替えにくい状態を作ります。

 これは、ブランドストーリーやマーケティング戦略を通じて顧客の心的資本を掴めているかが重要です。「このサービスのこういうストーリーが私の価値観と合致する」という状態ですね。無印良品などはブランドストーリーがすごく上手で、なぜかちょっと高いのに買ってしまう、というのはブランドストーリーがしっかりしているケースが多いでしょう。皆さんのブランドストーリーは何でしょうか。皆さんしか語れないストーリーを考えてみてください。

リソースの囲い込みとプロセス力

 六つ目は「囲い込んだリソース」です。他社では入手が難しい特有の人的資源や知的財産、供給網などを独占、優先的に保有することです。特許はまさにその典型例ですし、この業界でこの人しかいないという権威の人と専属契約を結んでしまったら、他の競合他社は使えなくなります。

 ちょっとエクストリームなケースですが、メルカリさんは主力VCから全部出資を受けることで、競合他社に出資させないという戦略を取りました。国内の限りあるVCリソースを全部メルカリに集中させることで、他社が調達できない状況を作り出し、勝負に勝ったわけです。自治体のマス取りゲームみたいに、1700自治体のうち先に繋がりを作ってしまえば、基本的に他社は入りづらくなるというビジネスディールもあります。

 最後の七つ目は「プロセス力」です。独自ノウハウやオペレーションのプロセスがあって、コスト削減や品質向上が持続的に可能な状態です。トヨタ生産方式やTeslaの自動化ノウハウなどが該当します。

 企業内に他社が模倣しづらい独自の業務プロセスや品質管理手法、オペレーション最適化のノウハウがあるかどうかが重要です。事業を進めていく中でどんどん高まっていく領域でもありますし、皆さんが前職などですでにそういった領域のプロセス力を身につけている場合は、そのままスタートアップや中小企業を立ち上げた場合に活用できる可能性があります。

 例えば、セキュリティについて学びまくったので、セキュリティに関する製品構築は絶対誰にも負けませんという強みかもしれません。伝統工芸品を扱う事業者とのコミュニケーションのやり取りがめちゃくちゃ強い、これもプロセス力です。お客さんとのコミュニケーション、ステークホルダーや関係事業者さんとのコミュニケーションノウハウも、プロセス力としてカウントできるかもしれません。

ChatGPTを活用した戦略検討

 こういうワークをするときは、お手元にChatGPTを用意して対話しながら進めることをお勧めします。「この質問投げかけてみたけど、どう思う?」という形で利用していただけると、より議論が深まります。皆さんが気づいていなくても、ChatGPTが「いやいや、これデータたまるでしょ」という意見をくれるかもしれません。

 常にワークをする際は、お手元にChatGPTもしくはClaude、もしくはGeminiという形で進めていただけると嬉しいです。今の時代、一人だけで考える必要はありません。素晴らしいアシスタント、私の中ではもう先生がいる状態だと思っていますので、先生は活用しましょう。

 最後に、これらのアイデアを整理して、技術的な優先度や実行容易性を考慮しながら、「7 POWERS」の中で皆さんの事業に最も良い影響がありそうな領域を探してみてください。七つ全部思いつかないという方もいらっしゃるかもしれませんが、一つ二つあれば初期の段階では十分です。ゼロ個の場合も、築き上げることはできます。ChatGPTと相談しながら、「これは少なくともいけるんじゃないか」というアイデアを出してもらうこともできるでしょう。

 ぜひこの「7 POWERS」のフレームワークを使って、どれから強化していこうか考え、皆さんの事業の競争優位性を築いていってください。

まとめ

 「7 POWERS」というフレームワークは、単なる理論ではなく、実践的な競争優位構築のための道筋を示すものです。規模の経済、ネットワーク効果、カウンターポジショニング、スイッチングコスト、ブランド力、囲い込んだリソース、プロセス力という七つの源泉は、それぞれが独立しているようで実は相互に関連し、強化し合う関係にあります。

 重要なのは、これら七つすべてを最初から備える必要はないということです。まずは一つか二つの領域で確実な優位性を築き、事業の成長とともに他の要素も強化していくアプローチが現実的です。労働集約型のビジネスモデルに陥らないよう注意しながら、自社の強みがどこにあるのか、あるいはどこに作れるのかを見極めることが成功への第一歩となります。

 また、これらの競争優位性を考える際には、必ずChatGPTなどのAIツールを活用することをお勧めします。一人で考えるよりも、AIとの対話を通じて新たな視点や見落としていた可能性を発見できるはずです。

 「7 POWERS」は、皆さんの事業が「なぜ勝てるのか」「どうすれば勝ち続けられるのか」という根本的な問いに答えを与えてくれます。このフレームワークを羅針盤として、持続可能な競争優位を築き上げていってください。

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