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【衝撃】Claude Codeでコードは“描く”ものに──AIエージェントが変える開発現場のリアル

2026-01-21濱本

エージェントコーディングという言葉を聞いたとき、多くのエンジニアは戸惑いと同時に興奮を感じるかもしれません。かつてはコードを書く際、私たちはテキストエディタに直接文字を入力し、細かい作業をひとつひとつ手作業で行っていました。しかし、昨今現れるClaude Codeのようなエージェントツールは、従来の手法を一変させ、エンジニアリングの現場における作業プロセスを劇的に変えています。  この記事は、AnthropicのエンジニアでありClaude Codeの開発者であるBorisさんのインタビューをもとに、その背景、実装の進化、そして未来のソフトウェア開発現場におけるエージェントの可能性について、具体的かつ詳細に解説します。エージェントコーディングの仕組みや内部の工夫、そして少しの失敗を含む正直な実体験までをお届けします。これからエージェントがどのようにソフトウェア開発の世界を変えていくのか、その変革の軌跡と、私たちがどのようにこの新しい時代に順応していくべきかを、一緒に見ていきましょう。

【衝撃】Claude Codeでコードは“描く”ものに──AIエージェントが変える開発現場のリアル
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株式会社TIMEWELLの濱本です。

エージェントコーディングという言葉を聞いたとき、多くのエンジニアは戸惑いと同時に興奮を感じるかもしれません。かつてはコードを書く際、私たちはテキストエディタに直接文字を入力し、細かい作業をひとつひとつ手作業で行っていました。しかし、昨今現れるClaude Codeのようなエージェントツールは、従来の手法を一変させ、エンジニアリングの現場における作業プロセスを劇的に変えています。

この記事は、AnthropicのエンジニアでありClaude Codeの開発者であるBorisさんのインタビューをもとに、その背景、実装の進化、そして未来のソフトウェア開発現場におけるエージェントの可能性について、具体的かつ詳細に解説します。エージェントコーディングの仕組みや内部の工夫、そして少しの失敗を含む正直な実体験までをお届けします。これからエージェントがどのようにソフトウェア開発の世界を変えていくのか、その変革の軌跡と、私たちがどのようにこの新しい時代に順応していくべきかを、一緒に見ていきましょう。

「書く」から「指示する」へ:AIが主役になる開発スタイルとは Claude Codeの進化とエコシステム ― 内部整備と拡張性が切り拓く新たな開発環境 人間にしかできない仕事とは?AIエージェント時代に求められるスキルとは まとめ|コードは人とAIで“共創”する時代へ。Claude Codeが示す未来地図 「書く」から「指示する」へ:AIが主役になる開発スタイルとは

 ここ1年ほどの間、ソフトウェア開発の現場では、大きな変革が静かに、しかし確実に進行してきました。従来の開発方法では、エディタ上で自分自身が少しずつコードを入力し、コピペや小さな修正を繰り返すというプロセスが主流でした。しかし、近年登場したClaude Codeのようなエージェントは、まさにこの現場に革命をもたらしています。開発者はもはや自らコードを細かく操作する必要はなく、エージェントに「こんな機能を実装してほしい」と指示するだけで、エージェントが自動的にコードを生成、修正し、プロジェクト全体を管理してくれるのです。

Borisさん自身が述べているように、以前はIDEにあるオートコンプリート機能や、チャットツールでコードを送受信するという、従来型のAIの活用法が一般的でした。しかし、エージェントが登場してからは、エディタ内での直接的なテキスト操作から大きくシフトし、エージェントに多くの編集や追加作業を丸ごと任せるという新たな作業フローが確立されました。エージェントがまるで自分自身のパートナーのように振る舞い、開発者が全体の方向性や大局的な目標だけを設定する時代が到来しているのです。

このエージェントコーディングの革命は、モデル自身の能力だけでなく、それを支える「ハーネス」と呼ばれる仕組みが大きな役割を果たしています。Borisさんは、エージェントを馬に例え、「馬に乗るためにはサドルが必要」と説明しています。つまり、優れたエージェントを扱うためには、モデルに与える文脈、ツール、権限、設定などを含むハーネスの整備が必須であり、これがあることでモデルは与えられた環境下で最大限のパフォーマンスを発揮できるのです。

初期のClaude Codeは、まだSonnet 3.5という旧バージョンのモデルを用いていました。そのため、当時はコード全体の10%ほどしか活用しないような使い方で、モデル自体やハーネスの精度も十分ではありませんでした。Borisさんは初期バージョンの体験を振り返り、オフィスに着いた際、数人のエンジニアが既にClaude Codeを利用している光景に驚いたと述懐しています。モデルのパフォーマンスは不十分であったものの、その可能性が垣間見えた瞬間だったのです。もちろん、この初期状態では、コードのリライトや編集が完璧とは言えず、失敗するケースがありました。失敗体験もまた、今のエージェントの成功へとつながる大切な学びの一部となりました。

その後、モデルのアップグレードによって、Claude CodeはSonnet 3.7、Claude 4(Opus)、Opus 4.1といった形でモデルアップグレードを重ね、エージェント自体の能力が飛躍的に向上しました。ハーネス部分もそれに伴い改善され、開発者がエージェントを利用する際のストレスが減少し、むしろ生産性が大幅に向上するようになったのです。ここで、最も重要なポイントを以下のようにまとめると、エージェントコーディングへの移行は、単なるコード自動生成ではなく、開発プロセス全体を根本から見直すチャンスとなっていると言えます。

・エージェントにより、細かいテキスト操作から解放され、開発者は大局的な設計に専念できる  

・ハーネスの整備がエージェントの性能向上に不可欠であり、ツール、設定、文脈の提供が鍵となる  

・初期の試行錯誤を経て、失敗から学ぶことでエージェントコーディングの手法は着実に進化した

 エージェントコーディングへのシフトは、単に「コードを書かなくなる」という未来像だけではありません。むしろ、従来の手法で感じられた細部へのこだわりやコードの美学を活かしつつ、より迅速かつ柔軟に機能を実装できる新たな開発スタイルへと進化しています。開発者はもはや単なる操作者ではなく、プロジェクト全体のビジョンを描き、エージェントと共に最適解へと導くパートナーシップを構築する時代へと突入したのです。

また、エージェントは単に既存のコードを編集するだけでなく、開発者の作業環境全体に深く溶け込んでいく仕組みを持っており、Claude Codeは、設定によってMCP経由でGit履歴やSentryログと連携可能です。これにより、エンジニアは日々の作業の中でエージェントからの提案や自動生成された修正案を確認し、必要に応じて修正するという新たな開発スタイルを確立しつつあります。エージェントはあくまでツールであり、全体の流れを制御するのは人間の判断であるという考え方は、今後も変わることはないでしょう。しかし、その補助機能が飛躍的に向上したことで、エンジニアリングの生産性は飛躍的に上がり、以前よりもずっと迅速にプログラムを完成させることが可能となっています。

こうした進化の裏には、日々の開発現場での地道な試行錯誤があることも忘れてはなりません。

Claude Codeの進化とエコシステム ― 内部整備と拡張性が切り拓く新たな開発環境

 Claude Codeは、登場当初からシンプルでかつハックしやすいツールとして設計されました。開発者はリポジトリ内に配置されるCLAUDE.mdという設定ファイルを通して、エージェントに追加の文脈情報を提供することができ、プロジェクト毎に最適な動作をさせるための調整が可能です。初期にはこのCLAUDE.mdを利用することで、基本の拡張性が実現されていましたが、現代の複雑な開発タスクに対応するため、Claude Codeはこれまでにないほど多彩な拡張ポイントを備えるに至りました。

内部開発チームは、ユーザーフィードバックを継続的に収集する仕組みを重視し、社内のSlack専用フィードバックチャネルによって、エンジニアからの意見や要求を直接受け取りました。このフィードバックループは非常に活発で、エラーや動作面での改善要望が次々に寄せられた結果、ハーネス部分の機能強化に直結しました。例えば、エージェントがGitHubのプルリクエストに反応して自動的にコードを生成する機能や、Slack上での命令文を取り込み、リアルタイムでコードの修正提案を行う仕組みは、その代表的な例です。

Claude Codeの開発過程では、内部テストだけでなく、実際のプロダクトとして社内での利用が徹底されました。研究者やエンジニア自身が毎日このツールを使いながら、どの機能に不具合があるか、どの部分がさらに改善可能であるか、実体験をもとに意見交換が行われました。このプロセスの中で、モデル自体の能力だけでなく、ハーネス、つまりエージェントとの対話を円滑に進めるために必要なコンテキストの管理、ツールの統合、さらにはユーザーごとの権限や設定の適用といった部分が大きく進化してきたのです。

また、新たな拡張機能として、ユーザーが独自に定義できるスラッシュコマンドや、エージェント自身のサブエージェント機能が追加されました。たとえば、あるエンジニアはGitコミットのルールに基づき、自動的に適切なメッセージを生成するスラッシュコマンドを作成し、繰り返し利用することで作業効率を格段に向上させました。このようにClaude Codeは、単なるコード生成ツールに留まらず、さまざまなエージェント機能の統合プラットフォームとして進化しています。

Claude Codeが他のAIツールと明確に異なる点は、そのハッカビリティ(Hackability)とエコシステムの広がりにあります。開発者が自分の作業環境に合わせ、柔軟にエージェントの動作をカスタマイズできる仕組みは、初学者からプロフェッショナルまで幅広い層にとって大変魅力的です。エージェントが最初に実装された頃は、モデルのパフォーマンスやハーネスの機能が十分でなかったため、エラーが頻発することもありました。たとえば、単純な文字列の置換が思うように動作しなかったり、あるいは指示が長時間にわたって保持されずに途中で途切れてしまうことがあったのです。こうした否定的な評価や体験も、開発チームにとっては貴重な学びとなり、改善の原動力となりました。

こうしたツール連携によって、Claude Codeは単なるエージェントではなく「開発環境そのもの」としての役割を果たし始めています。内部では、以下の点が特に重要だとされています。

・ユーザーのフィードバックを迅速に反映し、リアルタイムでの不具合修正と機能拡張を実施  

・CLAUDE.mdや各種フックシステム、スラッシュコマンドといった拡張機能により、プロジェクト毎の柔軟なカスタマイズを実現  

・モデルのアップデートに伴い、開発環境全体のエコシステムが進化し、その結果、エージェントがより長時間・より複雑なタスクに対応可能となった

 これらの取り組みは、単に新機能を追加するだけでなく、開発者がエージェントとの対話をより深く理解し、信頼できるパートナーとして活用できる環境づくりに直結しています。その結果、Claude Codeは、エージェントとの共創を実現するための一つの理想的なプラットフォームとして、今後さらに進化していくことでしょう。

さらに、内部でのユーザーテストによって、エージェントがどのタスクに対して最も有効であるかという知見が蓄積されました。たとえば、簡単なタスクの場合はエージェントが一発で答えを出してくれる一方で、複雑なタスクにおいては、エンジニアが最終的な判断を下す必要があることが確認されました。こうした現場での経験は、Claude Codeの今後の改善方向を決定するうえで非常に重要な示唆をもたらしました。また、開発者たちはエージェントの自律性に一定の限界があることも認識しており、常に人間が最終的なコントロールを保持するというバランスを保ちながら進化を遂げています。

内部エコシステムの拡充とともに、Claude Codeは「コーディングの未来」を具現化するための基盤として着実に成長しているのです。これは、単に技術の進歩という枠を超え、ソフトウェア開発全体の文化やプロセス自体に影響を与える、大きな転換点となっています。そして、この転換点は、誰もがエージェントとの共創を通じて、これまで不可能だと思われていたアイデアを実現するための新たな可能性を示唆しているのです。

人間にしかできない仕事とは?AIエージェント時代に求められるスキルとは

 未来のソフトウェア開発現場では、Claude Codeのようなエージェントが日常的に活用されるようになると予想されています。かつて、エンジニアはコードの一行一行を丹念に書き上げる役割に徹していました。しかし、今後はエージェントがコードの生成や修正、さらにはプロジェクト全体の進行管理といったタスクを自動的に処理し、エンジニアはより大きな目標や全体戦略に専心する時代が到来するでしょう。この未来像は、一部の容易に自動化できる作業だけでなく、エンジニア自身が持つクリエイティビティや高度な専門知識をより戦略的に活用する道を開くものです。

Borisさんは、将来的にエンジニアリングの業務がどのように変わるかについて、自身の経験や現行の使用例から具体的なイメージを示しています。現時点では、Claude Codeを利用して日常的なバグ修正や機能追加を自動化する一方、依然として難解なタスクに関しては人間が細部を監視し、フィードバックを行う必要があると述べています。これは、エージェントと人間がそれぞれの強みを生かし、補完し合う新たなパートナーシップが求められる未来の形です。

また、Borisさんはこれまでの体験を通して、エンジニア自身がエージェントの進化に適応するためのアプローチについてもアドバイスを与えています。まず、エンジニアはClaude Codeを使ってコードベースや既存システムに関する疑問を解消することから始め、実際に手を動かす前にエージェントがどのように情報を整理し、回答するかを体験することが重要です。こういった使い方は、エージェントの能力を理解し、信頼関係を築くための初期ステップとなります。そして、ある程度慣れてきた後に、徐々にエージェントに対して直接コード生成を依頼するなど、タスクの難易度に応じた適切な使い分けが推奨されます。

未来のソフトウェアエンジニアリングにおいては、エージェントがこれまでの開発プロセスにおける「手作業」という煩雑な部分を自動化するだけでなく、エンジニアの創造性を引き出すための強力なパートナーとなるでしょう。仕事の内容は、従来のプログラミング作業から、より大きな目標の設定や戦略的な問題解決へとシフトしていくと考えられます。エージェントが実施するコードの自動生成、プロトタイプの提案、さらにはエラーログや過去のGit履歴を踏まえた問題の解析などが、エンジニアの手助けとなり、これまで以上に迅速なソフトウェア開発を実現する手段となるはずです。

このような変化の中で、エンジニアに求められるのは、従来のプログラミングスキルの習得に加え、エージェントとの協働方法や、ツールの仕組み、内部で動作する複雑なエコシステム理解など、より幅広い技術と知識です。エージェントが提案するコードをそのまま採用するのではなく、エンジニア自身がその質を吟味し、適切な変更を加えることで、最終的な製品の品質が守られるのです。Borisさんは、この変革期において「コード自体はもはや唯一無二ではなく、アイデアや創造力こそが最も貴重なものである」と述べ、過去の複雑なスタック構成や手作業のコード作成がもたらしていた制約からの解放を強調しています。

また、エージェントと協働することで、エンジニアは以前ならば長時間かかっていたタスクを短時間で完遂できる環境が整い、結果として新たなアイデアの実装や革新的なプロジェクトの立ち上げが容易になるという、大きな前向きな変化も感じられます。たとえば、エージェントが自動的に単体テストを書いてくれるなど、具体的な成果が実現されれば、エンジニアはより戦略的な思考に専念できるようになるでしょう。もちろん、依然として自分自身でコードを書く必要があるタスクも残るものの、その役割はよりクリエイティブな部分へとシフトしていくはずです。

エージェントの能力が向上するにつれ、将来的には「目標」を設定するだけで、エージェントがその目標達成のために自律的に動く時代が訪れる可能性もあります。エンジニアはこれまでのように細部まで指示するのではなく、全体の方向性を示すだけでよくなり、エージェントが自ら判断しながら最適なコードを生成してくれる未来が見えてきます。こうした環境では、エージェントが自動的に自身のプランを構築し、場合によっては自ら評価を行い、改善点をフィードバックするなど、非常に高度な対話システムが実現されるでしょう。

この変革は、エンジニアリングの専門家のみならず、これから学ぶ学生や新入社員にとっても大きな意味を持ちます。現代においては、従来の細かな技術知識に加え、エージェントとの効果的なコミュニケーションや、ツールが示す提案を正しく理解し、必要に応じて修正する能力が求められます。Borisさんが語るように、初めはエージェントにコードを書かせるのではなく、まずはコードベースについて質問して理解を深めるというプロセスが、エージェントと円滑に協働するための第一歩となります。こうしたアプローチは、エンジニア自身の学びの深化にもつながり、従来の単なる実装作業にとどまらない、より高度で柔軟な考え方を育むことになるでしょう。

まとめ|コードは人とAIで“共創”する時代へ。Claude Codeが示す未来地図

 エージェントコーディングは、一昔前の手動によるコード入力から、エージェントに仕事を委ねることで全体の生産性を向上させる革新的なアプローチへと進化しています。Claude Codeを中心としたこの新たなツールは、初期の試行錯誤や一部の不具合を乗り越え、多彩な拡張機能やフィードバックループを通じて、開発現場にとって切実な役割を果たすようになりました。開発者は、エージェントをパートナーとして採用することで、細かいテキスト操作から解放され、より大きな目標や創造的なプロジェクトに集中できる未来を迎えます。もちろん、まだエージェントに完全に依存することはなく、自らの判断や知識が必要な場面は残りますが、その役割はますます戦略的になっていくでしょう。

この記事でご紹介したエージェントコーディングの革命、Claude Codeの進化、そして未来の可能性は、エンジニアだけでなく、これから技術を学ぶすべての人々にとって大きな示唆を含んでいます。新たな時代に向かって、エージェントと共に仕事を進め、これまでにない発想や取り組みを実現していく。その先に、より効率的でクリエイティブなソフトウェア開発の世界が広がっているのです。今後もこの革新を注視し、自分たちの技術や働き方を進化させるためのヒントとして、エージェントコーディングの真髄を学んでいくことが求められます。

参考:https://www.youtube.com/watch?v=iF9iV4xponk

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