株式会社TIMEWELLの濱本です。
「Claude Code」と「Claude Cowork」——この2つのツールをご存知でしょうか?
2026年1月、Anthropicは汎用AIエージェント「Claude Cowork」をリリースしました。これにより、開発者向けの「Claude Code」と合わせて、組織全員がAIエージェントを活用できる時代が本格的に始まりました。
本記事では、Claude CodeとClaude Coworkの機能、活用方法、そして「組織全員がClaudeを使いこなす」ための視点を解説します。
Claude CodeとClaude Cowork:全体像
2つのツールの位置づけ
| ツール | 対象 | 環境 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| Claude Code | 開発者・エンジニア | ターミナル/IDE | コーディング、Git操作、コードベース理解 |
| Claude Cowork | 非エンジニア・ビジネスユーザー | デスクトップ(macOS) | ファイル管理、ドキュメント処理、自動化 |
Anthropicは「Claude Code for the rest of your work」としてClaude Coworkを位置づけており、エンジニア以外の人もAIエージェントの恩恵を受けられることを目指しています。
Claude Code:開発者のための最強エージェント
Claude Codeとは
Claude Codeは、ターミナル上で動作するエージェント型コーディングツールです。自然言語でコードベースを理解し、ファイル編集、Git操作、テスト実行などを自律的に行います。
特徴:
- ターミナル、IDE、GitHub(@claude)で利用可能
- コードベース全体を数秒でマッピング・理解
- CLAUDE.mdファイルによるプロジェクト固有の知識共有
- Opus 4.5による高度なエージェント能力
2025年の進化
Claude Codeは2025年に176回のアップデートを経て、大幅に進化しました。
主な追加機能:
- CLAUDE.md: プロジェクト固有の情報を自動読み込み
- Plan mode: 実装前に計画を立てる機能
- Subagents: 複雑なタスクを分割して並行処理
- /context command: コンテキスト管理の改善
- Skills: 再利用可能なワークフロー定義
- Opus 4.5対応: 最新の高性能モデル
驚異の事実:Claudeの90%はAIが書いている
Anthropic CEOのDario Amodei氏は、「新しいClaudeモデルや機能のコードの90%以上がAIエージェントによって自律的に書かれている」と明かしています。Claude Cowork自体も、Claude Codeによって約1.5週間で構築されたとのことです。
Claude Agent SDK
Claude Codeの基盤となる「Claude Code SDK」は、「Claude Agent SDK」にリネームされました。コーディング以外にも、深いリサーチ、動画作成、ノートテイキングなど、多様な用途に活用できることを反映しています。
Claude Cowork:デスクトップAIエージェント
Claude Coworkとは
Claude Coworkは、2026年1月12日にリリースされた汎用AIエージェントです。macOSのデスクトップ上で動作し、ファイル管理やドキュメント処理を自動化します。
基本的な使い方:
- Claudeにフォルダへのアクセスを許可
- やりたいことを自然言語で説明
- Claudeが計画を立て、ファイルを読み込み・編集・作成
- 進捗をリアルタイムで報告
利用条件
| プラン | 月額 | Cowork利用 |
|---|---|---|
| Claude Pro | $20 | ○(2026年1月16日〜) |
| Claude Max | $100/$200 | ○(優先) |
主要機能
1. ファイル管理
- フォルダの整理・クリーンアップ
- 重複ファイルの検出・削除
- ファイルのリネーム・分類
2. ドキュメント処理
- レシート画像からExcel作成(数式付き)
- 複数ソースからレポート作成
- PDF、DOCX、XLSX、PPTXの処理
3. ブラウザ自動化
- Claude in Chrome拡張機能との連携
- Webナビゲーション
- フォーム入力
4. Agent Skills
- オフィスファイル形式の専門処理
- モジュラーなAI機能の追加
技術的な仕組み
Claude Coworkは、Appleの仮想化フレームワーク(Virtualization Framework)を使用した仮想マシン内で動作します。これにより、ホストOSからの分離が確保され、セキュリティが保たれています。
現在の制限事項
- macOS限定: Windows/Linuxは今後対応予定
- セッション間の記憶なし: 毎回ゼロからスタート
- アプリ起動必須: Claude Desktopを閉じるとタスクが停止
Claude Cowork:10の必須ワークフロー
以下は、Claude Coworkを活用した実践的なワークフローです。プロンプトをそのままコピー&ペーストして使えます。
1. デスクトップ全体クリーンアップ
デスクトップのフォルダを徹底的に整理します。
デスクトップフォルダにアクセスして、以下を実行してください:
- ファイルをタイプ別にサブフォルダに分類
- 「download」「IMG_」などの一般的な名前を内容に基づいてリネーム
- 重複ファイルを特定して報告
- 古いファイル(1年以上)をアーカイブフォルダに移動
ステップバイステップで進めてください。
2. メールインボックスアシスタント
受信トレイを整理し、ニュースレターの購読解除を自動化します。
私のインボックスをチェックして、以下を実行してください:
- すべてのニュースレターとマーケティングメールを特定
- 各メールの購読解除リンクをクリックして購読解除を完了
- 確認ページや設定センターを処理
- ログインが必要なものはフラグを立てて報告
- 解除したリストと注意が必要なものを出力
ステップバイステップで進めてください。
3. 週次包括レビュー
1週間の生産性を振り返り、レポートを作成します。
今週の私の活動を包括的にレビューしてください:
- カレンダーから会議の数と時間を集計
- ドキュメントの作成・編集履歴を確認
- 完了したタスクと未完了タスクを整理
- 来週に向けた提案を含むサマリーレポートを作成
出力は読みやすいフォーマットでお願いします。
4. 経費トラッカー
レシートや銀行明細から経費を自動集計します。
デスクトップをスキャンして経費監査を実行してください:
- レシート画像を検出し、日付・金額・カテゴリを抽出
- 銀行明細がある場合は照合
- カテゴリ別の集計表をExcelで作成
- 数式を使って合計・小計を自動計算
結果をレポートとして出力してください。
5. SOPドキュメント生成
標準業務手順書(SOP)を自動生成します。
以下の業務プロセスについてSOPドキュメントを作成してください:
[業務プロセスの説明を入力]
- 目的と範囲
- ステップバイステップの手順
- 必要なツール・リソース
- 注意点とFAQ
フォーマットはWord形式で、見出しと箇条書きを使って読みやすく。
6. Googleカレンダーアシスタント
会議のスケジュール調整を自動化します。
Googleカレンダーと連携して、以下を実行してください:
- 来週の空き時間を特定
- [参加者]との30分ミーティングに適した時間帯を3つ提案
- 時差を考慮(参加者のタイムゾーン:[入力])
提案理由も合わせて説明してください。
7. 価格比較ショッパー
複数サイトから最安値を自動検索します。
以下の製品の価格を比較してください:
[製品名]
- Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなど主要サイトを検索
- 送料込みの総額で比較
- 各サイトのレビュー評価も確認
- 最安値とおすすめを報告
8. ディープリサーチアシスタント
任意のトピックについて包括的なリサーチレポートを作成します。
以下のトピックについて包括的なリサーチレポートを作成してください:
[トピック]
- 最新の動向と主要プレイヤー
- 市場規模と成長予測
- 主要な課題と機会
- 参考資料のリスト
レポートは5〜10ページ程度で、図表も含めてください。
9. スクリーンショットからスプレッドシート作成
画像データをExcelに変換します。
以下のスクリーンショットからスプレッドシートを作成してください:
[画像ファイルのパスまたはフォルダ]
- 表形式のデータを正確に抽出
- 適切な列ヘッダーを設定
- 数値には合計・平均の数式を追加
- フォーマットを整えて見やすく
10. 投資デューデリジェンス
投資判断のための分析レポートを作成します。
以下の銘柄/企業についてデューデリジェンスレポートを作成してください:
[銘柄/企業名]
- 財務概要(売上、利益、成長率)
- 競合分析
- リスク要因
- アナリスト評価のまとめ
- 投資判断に必要な追加情報の提案
組織全員がClaudeを使う時代
なぜ「組織全員」なのか
従来、AIコーディングツールはエンジニア限定でした。しかし、Claude Coworkの登場により、非エンジニアもAIエージェントの恩恵を受けられるようになりました。
各部門での活用例:
| 部門 | Claude Code | Claude Cowork |
|---|---|---|
| 開発 | コーディング、レビュー、Git操作 | ドキュメント整理 |
| 営業 | - | 提案書作成、経費処理 |
| マーケティング | - | リサーチ、レポート作成 |
| 人事 | - | 規定整理、面接記録 |
| 経理 | - | 経費集計、請求書処理 |
| 経営企画 | - | 競合分析、デューデリジェンス |
導入のポイント
1. 小さく始める
- まず1つのワークフローから
- 効果を実感してから展開
2. プロンプトを共有する
- 効果的なプロンプトをチーム内で共有
- プロンプトライブラリを構築
3. セキュリティを考慮する
- 機密ファイルへのアクセス範囲を設計
- Anthropicのデータ取り扱いポリシーを確認
4. 教育と浸透
- AIエージェントの使い方を全員に教育
- 成功事例を共有
Claude 5への展望:Agent Constellation
業界リークによると、2026年後半リリース予定のClaude 5は、「Agent Constellation」——複数の専門エージェントが協調して動作する「群体型AI」になると言われています。
予想される進化:
- 単一チャットボットから複数エージェント協調へ
- 大規模ソフトウェアプロジェクトの同時並行開発
- 物理AIとの連携(ロボット、センサー)
組織でのAI活用をさらに進めるには
Claude Code/Coworkは個人やチームの生産性を大幅に向上させますが、組織全体でのAI活用には、以下の要素も重要です。
- ナレッジ管理: 社内情報をAIが参照できる形で整備
- プロンプトライブラリ: 効果的なプロンプトの組織共有
- セキュリティ: 機密情報の適切な管理
- 教育: AIリテラシーの全社的な向上
TIMEWELLでは、ZEROCKを通じて、Claude Code/Coworkを補完するエンタープライズAI基盤を提供しています。GraphRAGによる高精度な社内情報検索、AWS国内サーバーでのセキュリティ、プロンプトライブラリの組織共有など、「組織全員がAIを使いこなす」ための環境を整備できます。
また、WARPコンサルティングでは、Claude Code/Coworkを含むAIツールの効果的な導入・活用方法を、元大手企業のDX・データ戦略専門家が月次更新でサポートしています。
まとめ
Claude CodeとClaude Coworkは、「組織全員がAIエージェントを使いこなす」時代の幕開けを告げています。
本記事のポイント:
- Claude Code: 開発者向けターミナルエージェント(176回のアップデートで進化)
- Claude Cowork: 非エンジニア向けデスクトップエージェント(2026年1月リリース)
- 10の必須ワークフロー: コピペですぐ使えるプロンプト
- Claudeの90%はAIが書いている: AI開発の新時代
- Claude 5は「Agent Constellation」へ進化予定
エンジニアはClaude Code、非エンジニアはClaude Cowork——部門を問わず、組織全員がAIエージェントの恩恵を受けられる時代が始まっています。まずは1つのワークフローから試してみて、その威力を実感してください。
