株式会社TIMEWELLの濱本です。
近年、AI技術の進化は目覚ましく、私たちのビジネスや日常生活に大きな変革をもたらしつつあります。特に注目すべきは、大規模言語モデル(LLM)の能力向上です。その中でも、Google DeepMindが開発した「Gemini 2.5 Pro」は、チャットボットアリーナ(匿名のAIツール評価ランキング)で常に上位に位置し、その卓越したアウトプット品質で高い評価を得ています。本日は、この最先端AIであるGemini 2.5 Proと、情報整理・知識構築に特化したAIツール「NoteLM」を組み合わせることで、いかにして業務を超効率化できるのか、具体的なアイデアと実践方法を深掘りしてご紹介します。従来のAI活用を一歩進め、リサーチからアウトプット生成、さらにはインタラクティブなコンテンツ作成までをシームレスに行う方法をマスターし、ビジネスの生産性を飛躍的に向上させるヒントをお届けします。
本記事を通じて、皆様の業務におけるAI活用の新たな可能性を発見していただければ幸いです。
学習教材作成の革新 – NoteLMとGemini 2.5 Proによるオーダーメイド教育コンテンツ生成術 インタラクティブな資料作成 – Gemini 2.5 Proが実現する視覚的でエンゲージングな情報伝達 LP・ウェブサイト作成もAIで加速 – NoteLMとGemini 2.5 Proによるデータ駆動型モックアップ構築 AIデュオが生み出す業務変革 – NoteLMとGemini 2.5 Pro活用のススメ 学習教材作成の革新 – NoteLMとGemini 2.5 Proによるオーダーメイド教育コンテンツ生成術
教育コンテンツの作成は、質の高い情報を収集し、それを学習者にとって理解しやすく、かつ効果的な形式にまとめるという、時間と専門知識を要する作業です。しかし、AI技術の進化、特にNoteLMとGemini 2.5 Proのような先進的なツールを組み合わせることで、このプロセスは劇的に効率化され、かつ質の高い教材を迅速に開発することが可能になります。
まず、NoteLMの最大の特徴は、ユーザー自身が信頼できる情報源(ソース)をAIに提供できる点にあります。一般的なAIツールが広範な学習データに基づいて出力を生成するのに対し、NoteLMは指定されたソース内の情報に限定して思考・応答するため、AIが誤った情報を生成する「ハルシネーション」のリスクを大幅に低減できます。Googleドキュメント、ウェブサイトのURL、さらにはYouTube動画のリンクなどをソースとしてアップロードできるため、専門性の高いニッチな分野の教材作成にも適しています。さらに、最近追加された「検索」機能は、特定のテーマに関する情報源をNoteLM自身がインターネット上からリサーチし、リストアップしてくれるため、ソース探しの手間さえも省力化できます。
具体的な活用例として、英語学習教材の作成プロセスを見ていきましょう。
まず、NoteLMを開き、「検索」ボタンから「英語に関するYouTubeチュートリアル」と入力します。すると、NoteLMが関連性の高いYouTube動画(例えば、スピーキング練習法、学習戦略を解説するチャンネルなど)や参考になるウェブサイトを自動で複数提案してくれます。提案されたソースの内容を確認し、適切であればチェックを入れてインポートします。今回は、このようにして10個の動画やサイトをソースとして読み込みました。さらに情報量を増やすため、再度「検索」機能で「英語学習に関するPDF」と入力し、学術的な資料や教材PDFを検索・インポートします。これにより、合計20個の質の高い情報源がNoteLM内に蓄積されました。
次に、これらの情報源を基に、Gemini 2.5 Proがインタラクティブなクイズを作成するための「設計図」をNoteLMに作らせます。NoteLMの入力欄に、「情報源に基づいて英語に関する学習クイズ一式の設計を手伝ってください。クイズは英語の文法など英語の能力を高めるための問題を作成してください。出典引用は一切含めないでください」といったプロンプトを入力します。するとNoteLMは、アップロードされた20個のソースを精査し、英語の文法(例:適切な前置詞を選ぶ問題、動詞の形を変化させる問題)、語彙(例:類義語を選ぶ問題、文脈に合う単語を選ぶ問題)、読解(例:長文読解後の内容理解を問う問題)、表現力(例:与えられた状況に適切な英語表現を選ぶ問題)など、多角的な英語能力を測るためのクイズ案を構成してくれます。例えば、「空白補充問題(適切な接続詞を挿入)」「語形変化問題(時制に合わせた動詞の活用)」「並び替え問題(単語を正しい順序に並べて文を完成)」「誤り指摘問題(文中の文法的な誤りを発見)」といった具体的な問題形式も提案してくれます。もし問題数が不足していると感じれば、「英語の文法の問題をもっと作成して」と追加で指示することで、さらに多様な問題を生成させることも可能です。
こうしてNoteLMで作成された詳細なクイズ構成案を、次にGemini 2.5 Proに渡します。Gemini 2.5 Proを開き、「キャンバスモード」を選択します。このモードは、より複雑な指示や長文のコンテキストを扱うのに適しています。そして、以下の様なプロンプトと共に、NoteLMが出力したクイズ構成案を貼り付けます。「以下のクイズ構成案と英語学習クイズを参考にして、すぐに使えるインタラクティブなクイズ形式に変換してください。」Gemini 2.5 Proは、この大量のテキスト情報を瞬時に理解し、HTML、CSS、JavaScriptといったウェブ技術を駆使して、実際に操作可能なインタラクティブクイズのコードを生成し始めます。
生成が完了すると、プレビュー機能で動作を確認できます。例えば、「空欄に適切な接続詞を選んでください」という問題が表示され、選択肢にマウスオーバーすると色が変わるなど、視覚的なフィードバックも実装されています。正解を選ぶと「正解!」と表示され、プログレスバーが進み、次の問題へと進むといった、まるでゲームのような学習体験が実現します。このようなインタラクティブな教材を人間が一から作成しようとすれば、まずリサーチ、情報整理、問題作成、そしてコーディングと、膨大な時間と労力、専門スキルが必要です。しかし、NoteLMで信頼性の高い情報を効率的に収集・整理し、その内容を基にGemini 2.5 Proが高度なインタラクティブコンテンツを自動生成することで、この全工程が驚くほど短時間で完了するのです。生成されたコードは、必要に応じてコピーし、既存のウェブサイトや学習プラットフォームに埋め込むことも可能であり、教育コンテンツの展開も容易になります。この手法は、語学学習に限らず、専門知識を要する社内研修資料の作成や、製品知識テストなど、多様な分野での応用が期待できます。
インタラクティブな資料作成 – Gemini 2.5 Proが実現する視覚的でエンゲージングな情報伝達
ビジネスシーンにおける資料作成は、情報を正確に伝えるだけでなく、相手の関心を引きつけ、理解を深めてもらうことが重要です。特に複雑なデータや市場トレンドを扱う場合、静的なテキストやグラフだけではメッセージが十分に伝わらないこともあります。ここで、NoteLMとGemini 2.5 Proを連携させることで、情報を視覚的かつインタラクティブに表現し、受け手のエンゲージメントを高める資料作成が可能になります。
具体的な事例として、オンライン教育市場に関するインタラクティブレポートの作成プロセスをご紹介します。
まず、NoteLMを起動し、検索機能を利用します。今回は、「オンライン教育市場のリサーチレポート PDFのeBookのみでお願いします」と具体的な指示を入力します。これにより、NoteLMはインターネット上から関連性の高いPDF形式のeBookや調査報告書を効率的に収集してくれます。収集された資料は、必ず内容を確認し、テーマに沿ったものであるか、信頼できる情報源であるかを見極めることが重要です。もちろん、自身で事前に収集した特定のデータや、参照したいウェブサイト、YouTube動画などがあれば、それらを直接NoteLMにアップロードしてソースに追加することも可能です。
ソースのインポートが完了したら、次にNoteLMに対して、これらの資料から特定の情報を抽出するためのプロンプトを入力します。例えば、「以下を特定してください。この業界の重要なトレンド、この業界にインパクトがありそうな外部環境やテクノロジーの変化。引用は除いてください」といった指示を与えます。NoteLMは、登録されたソース群を横断的に分析し、指定された情報を的確に抽出・整理してくれます。その結果、「市場の拡大と多様化」「AI技術の教育への導入」「個別最適化された学習(アダプティブラーニング)の進展」「異業種からのIT企業の参入」「EdTech(エドテック)市場の成長」「企業内研修におけるオンライン化(コーポレートDX)の推進」といった、オンライン教育市場の重要なトレンドや変化に関するポイントがリストアップされます。
次に、これらの抽出された情報を基に、Gemini 2.5 Proでインタラクティブな資料を作成します。Gemini 2.5 Proを開き、忘れずに「キャンバスモード」をオンにします。そして、NoteLMが出力した市場トレンドや外部環境の変化に関するテキストデータをコピーし、Gemini 2.5 Proに貼り付けます。プロンプトとしては、「これらの情報を基に、オンライン教育市場に関するインタラクティブマップを作成してください」または「インタラクティブな資料を作成してください」といった具体的な指示を与えます。
Gemini 2.5 Pro(無料版でも利用可能)は、入力された情報を解析し、HTML、CSS、JavaScriptなどを活用して、動きのある資料を生成します。数分後には、「オンライン教育市場 インタラクティブマップ」といったタイトルで、視覚的な資料が完成します。例えば、マップ上の「主要トレンド」という項目をクリックすると、先ほどNoteLMが抽出した「市場の拡大と多様化」「AI技術の導入」といった詳細な情報がドロップダウンで表示されたり、特定の要素にマウスカーソルを合わせると関連情報がポップアップで現れたりします。これらの要素は、クリックで展開したり折りたたんだりできるため、情報を整理して提示するのに非常に効果的です。
初期の生成物で、例えばマウスオーバー時に意図しない黒い背景が表示されるといった細かなデザイン上の問題が発生した場合でも、Gemini 2.5 Proに対して自然言語で修正指示を出すことで改善が可能です。「背景色を白と黒のモノトーンベースに変更し、マウスを当てると黒い文字が表示されるのを修正してください」といったプロンプトを入力すると、Gemini 2.5 Proは内部でコードを書き換え、デザインを修正してくれます。「思考プロセスを表示」機能を使えば、AIがどのように指示を解釈し、どの部分のコードを修正しているか(例:カラーシェームの変更、HTML構造の調整など)を確認することもできます。プログラミングの専門知識がなくても、AIとの対話を通じてデザインや機能を調整できるのは大きな利点です。
このように、NoteLMで膨大な情報から本質を抽出し、Gemini 2.5 Proでそれを視覚的かつインタラクティブに表現することで、単なる情報の羅列ではない、深く印象に残る資料を作成できます。これは、AIがテキスト生成だけでなく、デザインやユーザーインターフェースの領域にも踏み込んできている近年のトレンドを象徴しています。プレゼンテーション資料、市場調査レポート、製品紹介資料など、多様なビジネスドキュメントに応用することで、情報伝達の質を飛躍的に高めることができるでしょう。
LP・ウェブサイト作成もAIで加速 – NoteLMとGemini 2.5 Proによるデータ駆動型モックアップ構築
ランディングページ(LP)やウェブサイトの作成は、ターゲット顧客の深い理解と、彼らに響くメッセージング、そして魅力的なデザインが不可欠です。従来、これらは市場調査、ペルソナ設定、コピーライティング、デザイン、コーディングといった多くの専門的な工程を必要としました。しかし、NoteLMとGemini 2.5 Proを駆使することで、これらの初期段階、特にリサーチとコンセプト固め、そして初期モックアップ作成を大幅に効率化し、データに基づいたウェブサイト構築の土台を迅速に築くことができます。
最終的にカフェのウェブサイトを作成するという目標を例に、そのプロセスを見ていきましょう。
まず、NoteLMの検索機能を活用して、カフェのターゲット顧客となりうる層に関するインサイトを得るための情報を収集します。「カフェ利用者の人口統計、趣味嗜好、行動様式に関する調査研究及びアンケートを探すこと。PDFレポートを中心に探すこと」といった具体的な指示で検索を実行します。これにより、NoteLMは関連する市場調査レポートや学術論文、統計データなどをリストアップしてくれます。これらの資料をインポートし、NoteLMのソースとして蓄積します。ウェブサイト作成においては、より尖った、独自の情報を加えることも重要ですので、必要に応じて自身で収集した特定のデータや、競合カフェのウェブサイト分析結果、自店のコンセプトに関する資料なども追加でアップロードすると、より精度の高いアウトプットが期待できます。
ソースの準備ができたら、NoteLMに対して、これらの情報からウェブサイトのコンテンツやトーン&マナーを決定するための核心的な情報を抽出するよう指示します。プロンプトの例としては、「インプットしたソースの内容から以下を特定してください:業界ならではの説得力のある言葉遣いのパターン、競合他社の発信メッセージの分析、ターゲット層(例:フリーランサー、リモートワーカー、小規模事業者など特定の顧客層)の心を動かす心理的な要素、これらの顧客層に向けた声のトーンや表現方法のリサーチ。回答には出典を含めないこと。」といった内容です。NoteLMは、膨大な情報の中から、「フリーランサーが求める静かで集中できる空間を示唆する言葉遣い」「リモートワーカーが共感する『第二のオフィス』のような表現」「競合A店は『手作り感』『地域密着』をアピールしている」といった具体的な分析結果や、ターゲット顧客に響く可能性のあるキーワード、コンセプトなどを抽出してくれます。
これらの貴重なインサイトを基に、いよいよGemini 2.5 Proでウェブサイトのモックアップを作成します。Gemini 2.5 Proを開き、キャンバスモードをオンにします。そして、「カフェ事業向けにサイトモックアップを作成してください。モックアップを作成する際には、ターゲットオーディエンスに関する以下のインサイトを必ず参考にしてください」という指示と共に、先ほどNoteLMが出力した分析結果(言葉遣いのパターン、競合分析、心理的要素など)を全て貼り付けます。
Gemini 2.5 Proは、これらの情報を統合的に解釈し、HTML、CSS、そして場合によってはJavaScriptを用いたウェブサイトの初期モックアップをコードとして生成します。数分後には、プレビューで確認できるウェブサイトの雛形が出来上がります。例えば、「一杯のコーヒーで、日常にゆとりを。」といったキャッチコピー、背景にはカフェの雰囲気を想起させる画像(ただし、初期生成ではプレースホルダーや不鮮明な場合もあるため調整が必要)、そして「私たちのこだわり」として「厳選された豆」「落ち着ける空間デザイン」「心温まるおもてなし」といった3つのポイントが示され、さらに「メニューを見る」ボタンや「お客様の声」セクションなどが配置された、基本的な構造を持つウェブサイトが表示されます。これは、NoteLMが集めたデータと分析結果を忠実に反映しようとした結果です。
もちろん、このAIが生成した初期モックアップが、そのまま完成形のウェブサイトとして通用するわけではありません。デザインの細部、画像の選定、インタラクションの調整など、多くのブラッシュアップが必要です。しかし、この段階で重要なのは、ゼロから構想を練るのではなく、具体的な形として提示されたものを叩き台にできるという点です。このモックアップを基に、「ここの文言はもっとこうしたい」「このセクションの配置を変えたい」といった具体的な改善点を議論したり、デザイナーや開発者に「このようなイメージでサイトを作りたい」と共有する際の共通言語として活用したりすることで、プロジェクトの進行速度と品質を大幅に向上させることができます。特に、顧客インサイトに基づいたコンテンツの骨子がAIによって提案されるため、的外れなウェブサイトになってしまうリスクを初期段階で低減できるのは大きなメリットと言えるでしょう。NoteLMによる深い顧客理解と、Gemini 2.5 Proによる迅速な具現化は、データ駆動型のウェブサイト制作を強力にサポートします。
AIデュオが生み出す業務変革 – NoteLMとGemini 2.5 Pro活用のススメ
本記事では、NoteLMとGemini 2.5 Proという2つの強力なAIツールを組み合わせることで、業務をいかに超効率化できるか、具体的な3つのアイデアを通じてご紹介してきました。
今回ご紹介した活用法は以下の通りです。
学習教材の作成:NoteLMで収集・整理した信頼性の高い情報源に基づき、Gemini 2.5 Proが教育的価値の高いインタラクティブなクイズや教材コンテンツを自動生成。
インタラクティブな資料化:複雑な市場調査データや専門的な情報を、NoteLMで的確に抽出し、Gemini 2.5 Proがそれを視覚的で操作可能なインタラクティブマップやレポートへと変換。
LP作成やウェブサイト作成支援:NoteLMを用いてターゲット顧客のインサイトを深く掘り下げ、そのデータに基づいてGemini 2.5 Proがウェブサイトの初期モックアップやLPの構成案を迅速に構築。
これらの事例はあくまで一例に過ぎませんが、最も強調したいのは、「NoteLMによる高精度な情報リサーチ・抽出能力と、Gemini 2.5 Proによる高度なコンテンツ生成・可視化能力を組み合わせることで、従来は多大な時間と専門知識を要した業務プロセスを、一気通貫で、かつ高い品質で自動化・効率化できる」という点です。
ハルシネーションを抑えつつ必要な情報を深掘りするNoteLMと、その情報を基に多様なアウトプットを創出するGemini 2.5 Proは、まさに現代のビジネスパーソンにとって最強のAIデュオと言えるでしょう。
今回ご紹介したNoteLMとGemini 2.5 Proの連携活用法を参考に、皆様もぜひ、ご自身の業務におけるAI活用の新たな可能性を追求し、その力を最大限に引き出してみてください。
