株式会社TIMEWELLの濱本です。
2026年、Google Workspaceの自動化機能が大きく進化しました。
Google Next 2025で発表された「Google Workspace Flows」は、現在「Google Workspace Studio」に名称変更され、Gemini 3を搭載したノーコードAIエージェントプラットフォームとして生まれ変わりました。自然言語で「毎週金曜日にトラッカーを更新するよう通知して」と伝えるだけで、Geminiがワークフローを自動作成。Gmail、Drive、Sheets、Calendar、ChatなどのGoogle Workspaceアプリに加え、Asana、Jira、Salesforceなどのサードパーティアプリとも連携可能です。
本記事では、Google Workspace Studioの全機能と活用方法を解説します。
Google Workspace Studio 2026年最新情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Google Workspace Studio(旧Flows) |
| AIエンジン | Gemini 3 |
| 作成方法 | 自然言語でワークフロー記述 |
| 対応アプリ | Gmail、Drive、Sheets、Calendar、Chat |
| サードパーティ | Asana、Jira、Mailchimp、Salesforce |
| Gems連携 | カスタムAIエージェントと連携可能 |
| 展開状況 | Rapid Release完了、Scheduled Release 2026年2月予定 |
| 対象エディション | 対応Workspace全エディション(2026年初頭) |
Workspace Studioとは——ノーコードAIエージェント
Flowsからの進化
Google Workspace Studioは、Google Next 2025で「Google Workspace Flows」として発表されたサービスの進化版です。
名称変更の背景:
- 「Flows」から「Studio」へブランド統一
- 単なるワークフロー自動化から「AIエージェント」プラットフォームへ
- Gemini 3搭載による高度な推論能力
ノーコードでAIエージェントを構築
Workspace Studioの最大の特徴は、プログラミング不要でAIエージェントを作成できることです。
従来の自動化:
- Apps Scriptの知識が必要
- AppSheetでのローコード開発
- Cloud Projectの設定が必要
Workspace Studio:
- 自然言語で指示するだけ
- AIが自動でワークフローを構築
- 技術的知識は不要
主要機能——Gemini 3搭載のインテリジェント自動化
自然言語でのワークフロー作成
Workspace Studioでは、AIチャットボットに話しかけるように指示するだけでワークフローが完成します。
作成例:
「毎週金曜日に、トラッカーを更新するよう私にリマインドして」
→ Geminiが自動でカレンダー連携のリマインダーを作成
「重要な顧客からのメールが届いたら、Slackに通知して」
→ Geminiがメール分類→条件分岐→Slack連携を構築
インテリジェントな判断
Gemini 3搭載のエージェントは、単純な条件分岐を超えた高度な判断が可能です。
できること:
- メールの内容を分析して「質問」「依頼」「情報共有」を分類
- 添付ファイルから請求書番号やアクションアイテムを抽出
- 状況に応じて最適な対応を自動選択
活用シーン:
- インテリジェントな優先順位付け
- サポート問い合わせのトリアージ
- スマート承認ワークフロー
- コンテンツ生成
- 感情分析
コンテキスト認識
Workspace Studioのエージェントは、Google Workspaceアプリと深く統合されています。
自動的に参照するコンテキスト:
- Googleドライブのドキュメント
- 過去のメール履歴
- カレンダーの予定
- Web上の最新情報
Gems連携——カスタムAIエージェント
Gemsとは
Gemsは、Geminiで作成できるカスタムAIエージェントです。Workspace StudioはGemsと連携し、専門的なタスクを処理できます。
連携の流れ:
- 特定のタスクに最適化したGemを作成
- Workspace StudioのワークフローでGemを呼び出し
- Gemがコンテキストを理解して処理を実行
活用例:
- 法務レビュー専用のGemで契約書をチェック
- マーケティング分析Gemでキャンペーン効果を評価
- 技術サポートGemで問い合わせを一次対応
サードパーティ統合
対応アプリ
Workspace Studioは、Google Workspace内のツールだけでなく、主要なサードパーティアプリとも連携します。
対応サービス:
- プロジェクト管理:Asana、Jira
- マーケティング:Mailchimp
- CRM:Salesforce
- その他、順次拡大予定
統合のメリット:
- 複数ツールをまたいだワークフローを一元管理
- ツール間のデータ転送を自動化
- 「Google Workspaceだけ」の制限を超えた自動化
実践ワークフロー事例
メール自動処理
シナリオ:重要メールの自動処理
トリガー:新規メール受信
↓
Gemini 3が内容を分析
↓
条件分岐:
- 緊急性が高い → 即座にSlack通知 + ラベル付け
- 質問を含む → 回答ドラフトを自動作成
- 営業メール → 自動的にラベル付けして既読に
メリット:
- 重要なメールを見逃さない
- 返信の工数を削減
- スパムや不要メールに時間を取られない
ドライブ連携
シナリオ:画像の自動文字起こし
トリガー:特定フォルダに画像がアップロード
↓
Gemini 3が画像を解析
↓
テキストを抽出
↓
Googleスプレッドシートに自動記録
活用例:
- 領収書のデジタル化
- 手書きメモの文字起こし
- 名刺情報の自動入力
会議後の自動処理
シナリオ:会議終了後の自動フォローアップ
トリガー:Googleカレンダーの会議終了
↓
Gemini 3がミーティング情報を取得
↓
議事録テンプレートを自動生成
↓
参加者にGoogle Chatで共有
他の自動化ツールとの比較
Workspace Studio vs Zapier
| 項目 | Workspace Studio | Zapier |
|---|---|---|
| AI搭載 | Gemini 3(高度な推論) | 基本的なAI機能 |
| 作成方法 | 自然言語 | GUI / フォーム |
| Google統合 | ネイティブ | API経由 |
| サードパーティ | 主要アプリ | 5,000以上 |
| 価格 | Workspace料金に含む | 別途課金 |
| セキュリティ | Google Cloud準拠 | 独自 |
Workspace Studio vs Power Automate
| 項目 | Workspace Studio | Power Automate |
|---|---|---|
| エコシステム | Google Workspace | Microsoft 365 |
| AI | Gemini 3 | Copilot |
| コード不要 | 完全ノーコード | ローコード要素あり |
Workspace Studio vs Google Opal
| 項目 | Workspace Studio | Opal |
|---|---|---|
| トリガー方式 | イベント駆動(自動) | アプリ入力駆動 |
| ユーザー介入 | 最小限 | 明示的な入力が必要 |
| バックグラウンド処理 | Yes | No |
当時と現在:Google Workspace 自動化の進化
| 項目 | 当時(2025年 Flows発表時) | 現在(2026年1月) |
|---|---|---|
| 名称 | Google Workspace Flows | Google Workspace Studio |
| AIエンジン | Gemini(初期版) | Gemini 3 |
| 作成方法 | テンプレート選択中心 | 自然言語で完全自動作成 |
| サードパーティ | 限定的 | Asana、Jira、Salesforce等 |
| Gems連携 | なし | 対応 |
| 展開状況 | アルファ版(管理者限定) | Rapid Release完了、2月全展開 |
| 機能 | 基本的なワークフロー | インテリジェント判断、感情分析 |
| 開発者向け | 非対応 | アドオン開発対応 |
導入の考慮点
メリット
1. 完全ノーコード
- Apps Scriptの知識不要
- 非エンジニアでも自動化を構築可能
2. Gemini 3の高度な判断
- 単純な条件分岐を超えた知的処理
- コンテキストを理解した適切な対応
3. Google Workspaceとのネイティブ統合
- シームレスなデータ連携
- セキュリティポリシーの一貫性
4. コスト効率
- 追加料金なしでWorkspace料金に含まれる
- 外部自動化ツールの契約が不要
注意点
1. 展開スケジュール
- Scheduled Releaseドメインは2026年2月以降
- 管理者による有効化が必要な場合あり
2. サードパーティ統合の拡大
- 現時点では主要アプリのみ
- Zapierほどの幅広い対応はまだない
3. 複雑なワークフロー
- 非常に複雑なロジックはApps Scriptが必要な場合も
まとめ
Google Workspace Studioは、AIエージェントによる業務自動化の新時代を切り開いています。
本記事のポイント:
- Google Workspace FlowsがStudioに名称変更、Gemini 3搭載
- 自然言語でワークフローを記述するだけでAIが自動構築
- Gmail、Drive、Sheets、Calendar、Chatとネイティブ統合
- Asana、Jira、Mailchimp、Salesforce等のサードパーティ対応
- Gemsと連携してカスタムAIエージェントを活用
- インテリジェントな判断:メール分類、感情分析、コンテンツ生成
- 画像からのテキスト抽出、会議後の自動フォローアップ
- 2026年2月にScheduled Releaseドメインへ全展開予定
2025年のアルファ版から約1年——Google Workspace Studioは、「設定が難しい自動化ツール」から「自然言語で指示するだけのAIエージェント」へと進化しました。Apps ScriptやAppSheetの知識がなくても、誰でも高度な自動化を実現できます。
Google Workspaceを日常的に使用しているなら、Workspace Studioの展開を待って、ぜひ試してみてください。AIエージェントがあなたの業務を自動化する新しい働き方を体験できるはずです。
