株式会社TIMEWELLの濱本です。
2026年、Kevin O'Leary(Mr. Wonderful)は独自の投資戦略で注目を集め続けています。
「資産ではなくインフラを買う」——O'Learyは暗号資産自体ではなく、Robinhood、Coinbase、WonderFiなどの取引所に投資する戦略を採用。Bitcoin・Ethereumには2.5%固定配分、暗号資産は「3ポジションのみで十分」と断言。家族資産の大部分はO'Shares ETF(OUSA・OUSM)に集中し、BeanstoxアプリにはBitcoin ETF(IBIT)を追加。FTX崩壊で1500万ドルを失った経験から、「グループシンク」の危険性を語っています。
本記事では、Mr. Wonderfulの2026年投資戦略を解説します。
Kevin O'Leary 2026年最新情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 暗号資産戦略 | 「資産ではなくインフラ(取引所)を買う」 |
| 取引所投資 | Robinhood、Coinbase、WonderFi |
| 暗号資産配分 | Bitcoin・Ethereum 2.5%固定、3ポジションのみ |
| ポートフォリオ主力 | O'Shares ETF(OUSA・OUSM) |
| Beanstoxアプリ | Bitcoin ETF(IBIT)、金ETF(IAU)追加 |
| 暗号資産全体比率 | 個人ポートフォリオの約20% |
| FTX損失 | 1500万ドル(エンドースメントフィー全額) |
| GENIUS Act | 「1兆ドル規模の機会を解放する」 |
Kevin O'Leary(Mr. Wonderful)とは
経歴
Kevin O'Learyは、テレビ番組『Shark Tank』で「Mr. Wonderful」として知られる投資家です。
キャリア:
- SoftKey International創業者(後のThe Learning Company)
- 1999年にMattelへ35億ドルで売却
- Shark Tank投資家(2009年〜)
- O'Leary Ventures会長
- O'Shares ETFs創設者
投資哲学
基本原則:
- 「市場のタイミングは誰にも計れない」
- 長期投資とコンパウンド効果の重視
- 分散投資と配当株への注力
- エモーショナルな衝動を排除
暗号資産投資戦略——「インフラを買う」
ゴールドラッシュ戦略
O'Learyは暗号資産自体ではなく、インフラに投資する戦略を採用しています。
哲学:
「私は資産ではなくインフラを買う」——ゴールドラッシュでは、金を掘る人ではなく、つるはし、シャベル、ジーンズを売った起業家が成功した
取引所投資:
- Robinhood
- Coinbase
- WonderFi
理由:
「暗号資産の取引所の素晴らしい点は、資産価格やボラティリティに関係なく収益が得られること」
暗号資産の配分ルール
シンプル化:
「暗号資産へのエクスポージャーが欲しければ、今は3ポジションだけで十分。かつては27あった」
3ポジション戦略:
- Bitcoin(2.5%固定配分)
- Ethereum(2.5%固定配分)
- ステーブルコイン(流動性確保)
ポートフォリオ全体:
- 暗号資産関連:約20%
- Bitcoin:5%
- 金:5%
GENIUS Actへの期待
2025年6月 Consensus Toronto:
- 規制の迅速化を訴える
- 「GENIUS Actが通過すれば、1兆ドル規模の機会が解放される可能性」
ETFとコア投資戦略
O'Shares ETF——家族資産の中核
O'Learyは、家族資産の大部分をO'Shares ETFに集中しています。
主要ファンド:
- OUSA:O'Shares U.S. Quality Dividend ETF
- OUSM:O'Shares U.S. Small-Cap Quality Dividend ETF
哲学:
「Shark Tankも忘れて、Bitcoinも忘れて。確かにBitcoinに5%、金に5%を持っている。でも米国ポートフォリオの『肉』はOUSAかOUSMにある」
投資先の選定基準
3つの条件:
- 品質:強固な財務パフォーマンスと健全なバランスシート
- 分散:異なる市場セクターへの配分
- 収入:配当を支払う企業(最も重要)
Beanstoxアプリ——Bitcoin ETF追加
O'Learyの投資アプリBeanstoxに、暗号資産と金のETFが追加されました。
追加されたETF:
- IBIT:iShares Bitcoin Trust(BlackRock)
- IAU:iShares Gold Trust
意義:
- かつての暗号資産批判者がBitcoin ETFを採用
- 規制されたETF形式での投資機会提供
FTX崩壊からの教訓——1500万ドルの損失
事件の経緯
O'LearyはFTX崩壊で大きな損失を被りました。
損失内容:
- FTXエンドースメントフィー:1500万ドル全額を喪失
- 訴訟:セレブリティプロモーターとして提訴される
裁判結果:
- 連邦判事が大部分の請求を棄却
「グループシンク」の危険性
O'Learyの反省:
「私は『グループシンク』に陥ってしまった」——CNBC Squawk Box
教訓:
- 過剰な合意形成の危険性
- デューデリジェンスの重要性
- 高リターンへの過信を戒める
投資戦略の詳細
コンパウンド効果の威力
O'Learyが最も強調するのは複利の力です。
原則:
- 若年期から収入の10〜15%を自動投資
- S&P500は歴史的に年率8〜10%のリターン
- 7年ごとに資産が倍増する計算
年齢別資産配分
推奨配分:
| 年齢 | 株式 | 債券 |
|---|---|---|
| 22歳 | 70% | 20-30% |
| 50歳 | 60% | 40% |
| 60歳以上 | 50% | 50% |
短期売買への警告
デイトレードについて:
- 「成功するのはごく一部のプロフェッショナルだけ」
- 「ほとんどの個人投資家は損失を出す」
- 絶え間ない研究と分析が必要
ショートセリングのリスク:
- 「無限大の損失」の可能性
- インターネットバブルでの多くの破綻例
Shark Tankの成功事例
女性起業家への投資
O'LearyはShark Tankでの興味深い傾向を明かしています。
実績:
- リターンの約90%が女性起業家案件から
- 効率性、柔軟性、迅速な対応力を評価
スタートアップ投資の原則
分散の重要性:
- 「スタートアップの80%は失敗する」
- 「残りの20%が損失を補って余りある利益をもたらす」
- 最低7件以上の投資でリスクヘッジ
当時と現在:Kevin O'Learyの進化
| 項目 | 当時(2021年頃) | 現在(2026年) |
|---|---|---|
| 暗号資産への姿勢 | 批判的 | 「インフラを買う」戦略で積極投資 |
| 暗号資産ポジション | 27ポジション | 3ポジション(簡素化) |
| Bitcoin配分 | 不明確 | 2.5%固定 |
| 取引所投資 | なし | Robinhood、Coinbase、WonderFi |
| Beanstox | 基本機能 | Bitcoin ETF(IBIT)追加 |
| FTX | エンドースメント | 1500万ドル損失、訴訟 |
| 規制への姿勢 | 不明確 | GENIUS Act支持 |
| ポートフォリオ主力 | 変動 | O'Shares ETF(OUSA・OUSM)に集中 |
実践活用——O'Leary流投資
初心者向けアドバイス
ステップ1:借金の整理
- クレジットカード高金利(21〜23%)の返済を優先
- 投資リターンを上回るコストを排除
ステップ2:自動積立開始
- 収入の10〜15%を自動投資
- S&P500連動ETFから開始
ステップ3:分散投資
- 個別株は全体の5%以内
- インデックス投資を基盤に
暗号資産投資の注意点
O'Learyの母からの教え:
- 暗号資産は全体の最大20%まで
- 単一銘柄は5%以内
- 集中投資を避ける
導入の考慮点
メリット
1. シンプルさ
- 3ポジションで暗号資産をカバー
- ETF中心の運用
2. インフラ戦略の安定性
- 価格変動に関係なく収益
- 取引所は手数料で稼ぐ
3. 規制ETFの安心感
- BlackRockのIBIT
- 規制下での投資
注意点
1. FTXの教訓
- グループシンクの危険性
- デューデリジェンスの徹底
2. 暗号資産のボラティリティ
- 固定配分ルールの厳守
- エモーショナルな売買を避ける
3. 手数料コスト
- ETFの経費率を確認
- 長期保有でコスト軽減
まとめ
Kevin O'Leary(Mr. Wonderful)は2026年、「インフラ投資」と「シンプル化」を軸とした投資戦略を展開しています。
本記事のポイント:
- 「資産ではなくインフラを買う」:Robinhood、Coinbase、WonderFiに投資
- 暗号資産は3ポジションのみ:Bitcoin・Ethereum 2.5%固定+ステーブルコイン
- かつては27ポジション → 3ポジションに簡素化
- O'Shares ETF(OUSA・OUSM)に家族資産の大部分を集中
- 「Shark Tankも忘れて、Bitcoinも忘れて。米国ポートフォリオの『肉』はOUSA」
- Beanstoxアプリ:Bitcoin ETF(IBIT)、金ETF(IAU)追加
- 暗号資産関連は個人ポートフォリオの約20%
- FTX崩壊で1500万ドル損失:「グループシンクに陥った」
- GENIUS Act:「1兆ドル規模の機会を解放する」
- Shark Tankリターンの90%が女性起業家案件
2021年頃の「暗号資産批判者」から約5年——O'Learyは「インフラ投資」という独自のアプローチで暗号資産市場に参入し、同時にFTX崩壊という痛い教訓も経験しました。
彼が語る投資哲学の核心は、「市場のタイミングは誰にも計れない」という謙虚さと、「コンパウンド効果」という時間の力への信頼です。個人投資家にとって、O'Learyの戦略——シンプルな分散投資、ETF中心の運用、インフラへの注目——は、複雑な金融市場を乗り切るための実践的な指針となるでしょう。
