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妻が夫の育休取得を望まなかった理由|夫婦のリアルな本音から学ぶ育休コミュニケーション術

2026-01-21濱本 隆太

妻が夫の育休取得を望まなかった理由|夫婦のリアルな本音から学ぶ育休コミュニケーション術。男性育休取得率が40.5%を超える今、「取るだけ育休」にならないための夫婦コミュニケーションを実例で解説。TIMEWELL共同創業者の育休体験から、取得タイミング・役割分担・復帰後の段階的移行まで3つのポイントを紹介します。

妻が夫の育休取得を望まなかった理由|夫婦のリアルな本音から学ぶ育休コミュニケーション術
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こんにちは、株式会社TIMEWELLの濱本隆太です。

「育休を取ると言ったら、妻にすごく喜ばれると思ったんです。ですが、まさかの説教みたいになって......。」

こう語るのは、株式会社TIMEWELL共同創業者 兼 取締役COOの太谷成秀さんです。2022年4月の育児・介護休業法改正により「産後パパ育休」制度が創設され、男性の育休取得が社会的に推奨される中、太谷さんは約1か月半の育児休業を取得しました。しかし、奥様の反応は予想外のものでした。

本記事では、太谷家の実体験をもとに、「育休取得前に夫婦が話し合うべきこと」「育休中に実践すべきこと」「育休後のスムーズな復帰」の3つの観点から、男性育休を成功させるコミュニケーション術を紹介します。

男性育休の最新状況:取得率40.5%の今

まず、男性育休を取り巻く最新の状況を確認しましょう。

取得率の推移

年度 男性育休取得率 前年比
2022年度 17.1% +3.2pt
2023年度 30.1% +13.0pt
2024年度 40.5% +10.4pt
政府目標(2025年) 50%
政府目標(2030年度) 85%

厚生労働省が2025年7月に公表した「令和6年度雇用均等基本調査」によると、男性の育児休業取得率は初めて40%を超え、過去最高の40.5%に到達しました。育休を取得した男性のうち82.6%が「産後パパ育休」を利用しています。

2025年の法改正ポイント

2025年4月から、育児・介護休業法がさらに改正されています。

  • 男性育休取得率の公表義務拡大:従業員300人超の企業にも義務化(従来は1,000人超)
  • 子の看護休暇の見直し:対象年齢の拡大、取得理由の柔軟化
  • 残業免除の対象拡大:3歳未満から小学校就学前まで
  • テレワーク推進:育児中の従業員へのテレワーク環境整備の努力義務

ポイント1:育休が本当に最善?お互いの考えをすり合わせる

太谷さんが育休の話を切り出したとき、奥様の反応は意外なものでした。

奥様の本音

奥様はこう語ります。

「里帰りをしていたため、両親が近くにいたので、子どもが生まれて最初の1か月はそれほど手がかかりませんでした。そのため、その時期の育休取得はあまり望んでいませんでした。それより、子どもが手にかかるようになってから育休を取ってもらう方が助かりますし、逆に手がかかるようになってからフルタイムで仕事をされる方が嫌でしたね。」

夫婦が話し合うべき3つのテーマ

テーマ 具体的な確認事項
取得時期 出産直後か?1か月検診後か?里帰り終了後か?
育休後の復帰方法 フルタイムに即復帰か?段階的に仕事量を増やすか?
期待する役割 家事担当?育児担当?サポート役?

太谷家が選んだ育休プラン

話し合いの結果、太谷家は以下のプランに落ち着きました。

  1. 出産~1か月検診まで:育休は取得せず、業務量を下げて対応
  2. 出産3か月目まで:育休を取得し、本格的に育児に参加
  3. 出産3か月以降:段階的に仕事に復帰し、育児との両立ペースをすり合わせ

「育休を取る=家族にとって最善」とは限りません。パートナーの状況、実家のサポート体制、仕事の繁忙期など、さまざまな要素を考慮して「チーム家族」としての最適解を見つけることが重要です。

ポイント2:育休中に育児・家事のスキルアップを目指す

育休は「取ってからがスタート」です。太谷さんが実感した、育休中の学びについて紹介します。

「スタイ」がわからなかった新米パパ

太谷さんはこう振り返ります。

「育休前に妻に『スタイ取って』と言われたんですけど、『スタイって何?』と分からなくて。何となくこれかなと思う物を取りに行きましたが、結局分かりませんでした。その時妻に『新米パパのスタートだね』と言われ、ハッとしました。」

育休中に習得すべきスキル

奥様は、育休の意義についてこう語ります。

「育休の良いところは、普段仕事の時間帯にやっている育児や家事も実践できるところ。うちの子は夕方にお風呂に入りますが、仕事をしていたら一緒にお風呂はまず入れません。育休を取ったら、お風呂に入ってちゃんと洗うところも全部やってみようと話しています。」

育児スキル ポイント
沐浴・入浴 夕方の時間帯に実践して習得する
おむつ替え 一連の流れを自分で完結できるようにする
寝かしつけ 赤ちゃんの好むパターンを把握する
ミルク調整 温度・量を正確に準備できるようにする
離乳食準備 月齢に応じた食事の準備を理解する

最終的には「授乳以外の育児や家事は夫もできる」状態を目指すことで、奥様が仕事に復帰した後の両立がスムーズになります。

ポイント3:育児の大変さと自分の状態をこまめにシェアする

太谷家が実践したのは、育児の大変さを「事前に」共有するコミュニケーションです。

情報のこまめなシェア

太谷さんはこう語ります。

「妻には子どもが生まれる前から、育児がどれだけ大変なのかを何度も教えてもらいました。そうすることで、育休復帰後に今までと同じペースで働くのは難しいかもしれないとわかりましたね。なので会社のメンバーにも復帰後の働き方について予め伝えることができ、期待値を調整できました。」

奥様はさらに具体的な工夫を明かします。

「育児に関するInstagramや周りの友人から聞いた話、ネットニュースの記事は積極的に夫にシェアしました。例えば、産後の女性は『ガルガル期』といって、ホルモンバランスの影響でとてもイライラすることを知りました。なので、『私がもしイライラしていても、それはホルモンバランスのせいであって、私が怒りたいわけじゃない。』と予め夫にも伝えることで、夫も私の身体の状態を理解してくれました。」

効果的な情報共有の方法

共有のタイミング 共有すべき内容
出産前 育児の大変さに関する記事・体験談、産後の身体の変化
育休中 日々の育児の状況、困っていること、嬉しかったこと
復帰前 復帰後の働き方、育児の役割分担、緊急時の対応方法

事前に情報を共有することで、「想定外の衝突」を減らし、お互いの状態を理解した上で協力体制を築くことができます。

パートナーの本音調査:男性育休に対する女性の実態

太谷家のケースは特殊ではありません。調査データからも、パートナーの複雑な心境が見えてきます。

女性側の懸念

積水ハウスの「男性育休白書2025」やPERSOLグループの調査によると、女性側には以下の懸念があります。

  • 「育休中のパートナーの役割がよくわからない」:22.2%
  • 「パートナーの育児をするイメージがない」:14.6%
  • 「指示待ち育児」への懸念

「取るだけ育休」の防止が課題

一方で、配偶者が育休を取得しなかった女性の55.3%は「取ってほしかった」と回答しています。つまり、育休そのものへのニーズは高いものの、「取るだけ育休」(形だけ取得して実質的な育児参加がない状態)にならないことが重要です。

家事・育児の役割分担について事前に話し合っていた家庭の満足度は70.6%に達する一方、話し合っていなかった家庭では37.0%にとどまるという調査結果もあり、パートナー間のコミュニケーションが育休の満足度を大きく左右します。

育休と仕事の両立を支える環境づくり

男性育休を「チーム家族」として成功させるには、家庭内のコミュニケーションに加えて、職場の理解と制度の活用も重要です。

2025年10月施行の新制度

2025年10月からは、さらに柔軟な働き方を支援する制度が施行されています。

  • 3歳~小学校就学前の子を養育する労働者向けの柔軟な働き方措置が義務化
  • 事業主は以下の5つから2つ以上を選択して実施する必要がある
    • 始業時刻の変更
    • テレワーク(月10日以上)
    • 保育施設の設置運営
    • 子を養育するための休暇の付与(年10日以上)
    • 短時間勤務制度

中小企業でも育休を取りやすくするために

太谷さんのように中小企業の経営層が率先して育休を取得することは、組織全体の意識改革につながります。株式会社TIMEWELLでは、「育休・離職・メンタル」による人手不足に悩む企業の業務代行・引き継ぎ支援も行っています。

AIを活用した業務自動化サービス「ZEROCK」と組み合わせることで、人員が一時的に減少する育休期間中も、定型業務の継続が可能になります。

まとめ

  • 男性育休取得率は40.5%(2024年度)に達し、政府は2030年度85%を目標としている
  • 育休の最適なタイミングはパートナーの状況・実家のサポート体制によって異なる
  • 「取るだけ育休」を防ぐには、取得前の夫婦間での役割分担の話し合いが不可欠
  • 育休中は「授乳以外すべてできる」を目指して育児・家事スキルを積極的に習得する
  • 産後の身体的変化やストレスについて事前に情報共有することで、不要な衝突を回避できる
  • 2025年の法改正でテレワークや柔軟な勤務制度が拡充され、育児と仕事の両立環境が改善している
  • 「チーム家族」としてのコミュニケーションが、育休の満足度を大きく左右する

参考文献

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