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東京都で創業するときのオフィスの選び方|バーチャルオフィス・コワーキング・公的拠点をタイプ別に整理

公開2026-07-26濱本 隆太

これから東京都で会社を立ち上げる方に向けて、創業時のオフィスの選び方の軸(法人登記の可否・会議室・料金帯・住所の信用・郵便や電話対応・立地)を初心者向けに整理しました。バーチャルオフィス・コワーキング・公的な創業支援拠点をタイプ別に、2026年7月時点の事実ベースで比較し、法人口座開設や許認可での注意点までまとめています。

東京都で創業するときのオフィスの選び方|バーチャルオフィス・コワーキング・公的拠点をタイプ別に整理
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こんにちは、株式会社TIMEWELLの濱本です。

会社を立ち上げると決めたとき、意外と早い段階でぶつかるのが「住所をどうするか」という問題です。法人を登記するには本店の所在地が要りますし、名刺やウェブサイトにも住所を載せることになります。自宅の住所をそのまま公開するのは抵抗があるし、かといって最初からオフィスを借りるには家賃も敷金も重い。まだ売上も立っていないのに、毎月まとまった固定費が出ていくのは怖いものです。

一方で、住所を安く済ませればそれでよいかというと、そう単純でもありません。あとで法人口座を開こうとしたら審査で引っかかった、許認可を取ろうとしたら事務所の要件を満たせなかった、といった話は実際によく耳にします。オフィス選びは「安さ」だけでなく、これから事業を進めるうえでの土台をどう置くか、という判断でもあるのです。

この記事では、これから東京都で創業する方に向けて、オフィスをどんな軸で選べばよいかを整理し、代表的な選択肢をタイプ別に紹介します。特定のサービスを一番だと持ち上げるようなことはしません。あくまで事実をならべて、ご自身の事業に合うものを選ぶための材料をお渡しするのが狙いです。まずはご自身やチームのAI活用も含めた立ち位置が気になる方は、先にAIリテラシーの無料診断で現在地を確かめておくと、この先の判断がしやすくなると思います。

なお、この記事に出てくる料金や登記の可否は、いずれも2026年7月時点で確認できた範囲の情報です。オフィス系のサービスは拠点や時期、キャンペーンによって条件が変わりやすいので、契約前には必ず各社・各施設の公式サイトで最新の内容をご確認ください。

創業時のオフィスは、どんな軸で選べばいいのか

物件の広さや家賃だけを見て決めてしまうと、あとで困ることがあります。創業期に見ておきたい軸を先に押さえておきましょう。

一つ目は法人登記ができるかどうかです。会社を作る以上、本店所在地の登記は避けて通れません。住所を貸してくれるサービスでも、登記に使えるプランと使えないプランが分かれていることがあるので、ここは最初に確認すべき点です。

二つ目は会議室の有無、特に10名から20名くらいで集まれる部屋が使えるかどうかです。普段はオンラインで進める場合でも、キックオフや採用面談、取引先との打ち合わせで人が集まる場面は必ず出てきます。会議室が併設されているか、なければ近くで時間貸しの部屋を借りられるかを見ておくと安心です。

三つ目は料金帯です。月額だけでなく、入会金やデポジット、最低契約期間まで含めて総額で比べるのが大切です。月額が安くても入会金が高い場合や、逆に期間限定で基本料が無料になっている場合もあります。

四つ目は住所そのものの信用です。取引先や金融機関は、住所をインターネットで検索します。同じ住所にたくさんの会社が登記されていると、事業の実体を疑われることがあります。一等地の住所には信用の面でのメリットもありますが、そのぶん多くの法人が集まりやすいという裏返しもあります。

五つ目は郵便と電話への対応です。官公庁や銀行からの重要書類は郵送で届きます。バーチャルオフィスの場合、届いた郵便をまとめて転送する運用が多く、手元に届くまで数日かかることがあります。電話番号の貸し出しや電話代行が必要かどうかも、事業の性質に合わせて考えておきましょう。

六つ目はコワーキングスペースの併設や立地です。集中して作業できる場所が欲しい、駅から近いほうがよい、といった働き方の希望もあわせて見ておくと、無理のない選択になります。

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いまの働き方の前提を考える

軸を整理したうえで、自分たちの働き方の形をイメージしておくと選びやすくなります。

近年の創業チームは、普段はそれぞれの場所からオンラインで動き、必要なときだけ集まる、という形態が増えています。全員が毎日同じ場所に出社する前提で広いオフィスを借りるより、小さな拠点とリモートを組み合わせるほうが、固定費を抑えながら柔軟に動けるからです。

この形を前提にすると、オフィスに求めるものが変わってきます。毎日座る机が人数分いるわけではなく、むしろ「登記に使える信用のある住所」と「たまに人が集まれる会議室」の二つが要になります。日常の作業は自宅やカフェ、コワーキングでこなし、月に数回のチーム集まりや来客のときだけ会議室を確保する、といった使い分けです。

自分たちがどのくらいの頻度で集まるのか、集まるときは何人くらいなのか、来客はあるのか。この見立てがはっきりすると、次に紹介する選択肢のうちどのタイプが合うかが見えてきます。

東京都の代表的な選択肢をタイプ別に見る

ここからは、東京都で使える選択肢を三つのタイプに分けて紹介します。順位付けはしません。それぞれ性格が違うので、事業に合うものを選ぶための事実として読んでください。

バーチャルオフィス系(住所を借りる)

バーチャルオフィスは、事業に使う住所と郵便の受け取りを中心に、実際のスペースは持たずに借りるサービスです。固定費を抑えながら登記用の住所を確保したい創業初期に向いています。

Karigoは、銀座・渋谷・新宿・池袋・品川など東京都内に25拠点以上を持つバーチャルオフィスです。全国では60拠点を超えます。全店舗で登記利用が可能とされています。料金は店舗によって異なりますが、住所と荷物受け取りを含むプランが月額4,700円から、転送電話を含むプランが月額8,300円から、電話代行を含むプランが月額10,400円からで、入会金は5,500円から7,300円ほどとされています(2026年7月時点)1

GMOオフィスサポートは、渋谷・銀座・新宿・青山・六本木・品川など都内の多くのエリアに住所を持つバーチャルオフィスです。料金は、郵便転送のない月額660円のプランのほか、月1回転送で月額1,650円、隔週転送で月額2,200円、週1回転送で月額2,750円といったプランがあります。登記に使えるのは月1回以上の転送を含むプランで、転送のないプランは登記に使えないとされています。入会金とデポジットはいずれも0円とされ、加えて2026年7月31日までは初年度の基本料が6か月無料になるキャンペーンを実施しているとされています(2026年7月時点)2

リージャスは、丸の内・新宿・渋谷・品川など主要駅の周辺を中心に、東京都内に多数の拠点を持つ事業者です。バーチャルオフィスのほか、個室のサービスオフィスやコワーキング、貸会議室まで幅広く提供しており、会社登記に対応するサービスもあります。ただし登記の条件や具体的な料金は公表されておらず、問い合わせが必要です(2026年7月時点)3。会議室を備えた拠点が多い点は、来客や打ち合わせが多い事業には利点になり得ますが、定員は拠点によって異なるため個別の確認が要ります。

参考までに、銀座には起業支援に特化した老舗のバーチャルオフィスとして銀座セカンドライフという事業者もあります。ただし今回は公式サイトの内容を確認できなかったため、登記の可否や料金、会議室の定員などは裏取りできていません。検討する場合は公式サイトで直接ご確認ください。

コワーキング+会議室系(場所も使う)

作業スペースも一緒に確保したい場合は、コワーキングやシェアオフィスが選択肢になります。

WeWorkは、東京都内に複数の拠点を持つコワーキングブランドで、国内では主要都市に30拠点以上を展開しているとされています。専用デスクや専用オフィスの契約であれば登記に使えるとされ、各拠点に予約制の会議室が備わっているとされています。プランは、専用オフィスや、1拠点に固定席を持つ専用デスク、全国の拠点のラウンジを使えるオールアクセスプラスなどがあるとされています。具体的な料金は拠点や時期によって変わるため、見積もりが必要です(2026年7月時点、公表情報にもとづく)4。会議室の定員やドロップイン利用の可否は拠点ごとに異なるので、集まる人数に合う部屋があるかは個別に確認してください。

先に触れたリージャスも、コワーキングの専用デスクやデイ利用を提供しており、このタイプとして検討できます。個室からコワーキング、会議室まで一つの事業者でそろえられる点は、事業の成長にあわせて広げていきたい場合に扱いやすい構成です。

公的・準公的な拠点(相談・交流・会議室)

東京都や公的機関が運営する創業支援の拠点もあります。これらは登記用途ではありませんが、相談や学び、人とのつながり、会議室の利用といった面で創業期を支えてくれます。

TOKYO創業ステーション丸の内は、東京都の創業支援施設で、東京駅や有楽町駅から徒歩5分ほどの明治安田生命ビルにあります。無料の創業相談(1回45分)やセミナー、交流スペースを会員登録制で提供しています。ただし創業支援の拠点であり、住所の登記利用は想定されていません(2026年7月時点)5。多摩地域には、立川のGREEN SPRINGS内にあるTOKYO創業ステーションTAMAもあり、こちらも相談やセミナーが中心です。

SHIBUYA QWSは、渋谷スクランブルスクエア東棟の15階にある共創施設です。個人向けの会員種別のほか、3名以上のチーム向け、法人・団体向けといった区分があり、イベントホールやプロジェクトベースなどのスペースを備えています。営業時間は9時から22時です。共創を目的とした施設のため登記利用は想定外の可能性があり、料金は会員ページでの確認が必要です(2026年7月時点)6

このほか、中小機構が運営するTIP*Sというワークショップやイベント中心の拠点や、京急蒲田駅の近くにある大田区産業プラザPiOのように会議室やホールを時間貸しする公共施設もあります。PiOには大小の会議室があり、10名から20名規模の打ち合わせに使える部屋もありますが、具体的な定員や料金は施設のページで確認してください(2026年7月時点)78。こうした公共施設の会議室は、普段はオンラインで動きながら月に数回だけチームで集まる、といった使い方と相性がよい選択肢です。

タイプ別の比較

ここまでの内容を、選び方の軸にそって整理します。登記の可否や料金は2026年7月時点で確認できた範囲のもので、詳細は各社・各施設の公式でご確認ください。

選択肢 タイプ 法人登記 会議室 料金帯の目安
Karigo バーチャルオフィス 可(全店舗) 店舗により有(要確認) 月額4,700円〜(プラン・店舗で差)、入会金5,500〜7,300円
GMOオフィスサポート バーチャルオフィス 可(月1転送以上のプラン) 要確認 月額660〜2,750円(登記可は1,650円〜)、期間限定の無料キャンペーンあり
リージャス バーチャルオフィス/サービスオフィス/コワーキング 可(条件は要確認) 有(定員は拠点による) 非公表・要問い合わせ
WeWork コワーキング 可(専用デスク・専用オフィス)とされる 有(予約制、定員は要確認)とされる 要見積もり
TOKYO創業ステーション(丸の内・TAMA) 公的な創業支援拠点 不可 交流・セミナー用スペース有(室貸しは要確認) 相談は無料(会員登録制)
SHIBUYA QWS 共創・インキュベーション施設 要確認 イベント・プロジェクト用スペース有 会員種別により異なる(要確認)
大田区産業プラザPiO 公共施設(貸室) 不可 有(10〜20名規模の会議室あり、料金は要確認) 時間貸し(要確認)

実務で気をつけたいこと

選択肢が見えてきたところで、契約する前に知っておきたい注意点をまとめます。特にバーチャルオフィスには、安さと引き換えに気を配るべき点がいくつかあります。

一つ目は、法人口座の開設審査です。バーチャルオフィスの住所は、銀行から見ると事業の実体が確認しづらく、追加の書類を求められたり、開設を見送られたりする事例があります。特にネット銀行や都市銀行で慎重になる傾向があると言われています。事業計画や取引先とのやり取り、契約書など、実際に事業を営んでいることを示す資料を用意して臨むと、審査が進みやすくなります。

二つ目は、許認可が必要な業種です。人材紹介や労働者派遣、有料職業紹介、建設業、宅地建物取引業、古物商、弁護士や税理士などの士業事務所といった業種は、独立した事務所スペースや専有区画といった要件があり、バーチャルオフィスでは要件を満たせず許認可が下りないことがあります。こうした事業を予定している場合は、実体のあるオフィスが必要かどうかを、先に所管の窓口へ確認しておくのが安全です。

三つ目は、住所が他社と重なるリスクです。人気のバーチャルオフィスには多数の法人が同じ住所で登記されています。取引先や金融機関が検索したときに同住所の会社が大量に出てくると信用面で気にされることがありますし、登記しようとした住所と商号が既存の会社と同じだと、同一住所同一商号として登記できないこともあります。

四つ目は、郵便の受け取りのタイムラグです。バーチャルオフィスは郵便を受領してから転送する運用が多く、プランによっては手元に届くまで日数がかかります。官公庁や裁判所、銀行からの重要書類の受け取りが遅れないよう、転送の頻度や速達・本人限定受取の取り扱いを事前に確認しておきましょう。

五つ目は、契約時の本人確認です。バーチャルオフィスやレンタルオフィスは、犯罪収益移転防止法などの観点から契約時に本人確認書類の提出を求めます。事業内容の審査によっては契約を断られる業種もあるため、あらかじめ想定しておくとよいでしょう。

最後に、公的・準公的な拠点は原則として登記用途ではないという点も、あらためて押さえておいてください。創業支援施設や共創施設、公共の貸室は、相談・交流・会議室の利用が中心です。登記に使える住所とは分けて考え、登記の可否は必ず各施設に確認してください。

一歩目とまとめ

最初の一歩としておすすめしたいのは、自分たちの働き方と事業の性質を紙に書き出してみることです。登記できる住所は要るか、月に何回、何人で集まるのか、許認可は必要か、法人口座はどこで開くつもりか。この四つがはっきりするだけで、選ぶべきタイプがかなり絞れます。そのうえで、候補にしたサービスや施設の公式サイトで、登記の可否と料金の総額を必ず確認する。ここまでやれば、後悔の少ない選択ができるはずです。

創業期のオフィス選びは、正解が一つに決まるものではありません。固定費を抑えたい人にはバーチャルオフィス、作業場所も欲しい人にはコワーキング、まず相談相手や仲間が欲しい人には公的な支援拠点、というように、優先することによって最適な形は変わります。大事なのは、安さだけでなく、法人口座や許認可、住所の信用といった先々の実務まで見据えて決めることです。

私たちTIMEWELLは、WARPというAIコンサルティングサービスで、創業期の方の意思決定に伴走しています。オフィスの選び方そのものはもちろん、限られた資金と人手のなかで何から着手すべきか、AIをどう使えば少人数でも前に進めるのか、といった相談に乗っています。特にこれから起業する方向けにはWARPアントレという形で、創業の初期段階から一緒に考える取り組みも用意しています。事業の作り方そのものに興味がある方は、少人数・低資本で価値を出す時代の勝ち筋を整理したこちらの記事もあわせて読んでみてください。なお本記事は東京都版です。近隣で拠点を検討する方は、神奈川県版愛知県版もご覧ください。

オフィスをどこに置くか迷っている、創業の初動をどう設計すればよいか相談したい、という方は、WARPの担当までご相談ください。ご自身の事業の段階に合わせて、無理のない一歩目を一緒に考えます。

Footnotes

  1. Karigo(カリゴ)公式サイト https://www.karigo.net/ (2026年7月時点、料金・拠点・登記の可否は店舗により異なるため要確認)

  2. GMOオフィスサポート公式サイト https://www.gmo-office.com/ (2026年7月時点、プラン・キャンペーン内容は要確認)

  3. リージャス(Regus)公式サイト https://www.regus.com/ja-jp/japan/tokyo (2026年7月時点、料金は非公表・要問い合わせ)

  4. WeWork Japan 公式サイト https://wework.co.jp/ (2026年7月時点、公表情報にもとづく。料金は要見積もり)

  5. TOKYO創業ステーション(Startup Hub Tokyo)公式サイト https://startup-station.jp/ (2026年7月時点、創業支援拠点であり登記用途は想定外)

  6. SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)公式サイト https://shibuya-qws.com/ (2026年7月時点、会員種別・料金は要確認)

  7. 中小機構 TIP*S 公式サイト https://tips.smrj.go.jp/ (2026年7月時点、ワークショップ・イベント中心)

  8. 大田区産業プラザPiO 公式サイト https://www.pio-ota.net/ (2026年7月時点、会議室の定員・料金は施設ページで要確認)

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