立ち上げ前の準備が成功の8割を決める
コミュニティの成否は、運営が始まってからの努力だけでなく、立ち上げ前の設計と準備で大きく左右されます。CMX Hub「Community Industry Report」(2024年版)によると、立ち上げ前に明確な目的設定と90日間の計画を策定したコミュニティは、1年後の存続率が2.3倍高いと報告されています。
ここでは、コミュニティ立ち上げの各フェーズで確認すべき項目を、チェックリスト形式で整理します。
90日間ローンチプラン
月1(準備期間):設計と環境構築
| 週 | やること | 完了基準 | 担当 |
|---|---|---|---|
| 第1週 | 目的定義、ペルソナ作成、KPI設定 | 目的を1文で説明できる | 企画担当 |
| 第2週 | ルール策定、プラットフォーム選定・初期設定 | ページ公開、チャンネル3〜5個作成 | 企画+技術担当 |
| 第3週 | 初期メンバー候補リスト作成、招待メッセージ準備 | 30名のリスト完成 | 企画+営業担当 |
| 第4週 | オンボーディング設計、初期コンテンツ3〜5本準備 | ウェルカムメッセージ+ガイド完成 | コンテンツ担当 |
BASEなら60秒でコミュニティページを作成でき、チャンネル構成もテンプレートから選べるため、第2週の作業を大幅に短縮できます。行動規範テンプレートも用意されており、メンバー登録時の同意フローを自動設定できます。
月2(ローンチ期間):初期メンバー獲得と活性化
| 週 | やること | 完了基準 | 重点指標 |
|---|---|---|---|
| 第1週 | 初期メンバーへの個別招待開始 | 15名以上が参加 | 招待承諾率 |
| 第2週 | 全員の自己紹介完了、初回ディスカッション開始 | 投稿数10件以上 | 初回投稿率 |
| 第3週 | 初回オンラインイベント開催 | 参加率50%以上 | イベント参加率 |
| 第4週 | 週次テーマ投稿開始、UGC促進 | メンバー発の投稿3件以上 | UGC率 |
月3(定着期間):振り返りと拡大判断
| 週 | やること | 完了基準 | 重点指標 |
|---|---|---|---|
| 第1〜2週 | KPI測定、メンバーアンケート実施 | レポート完成 | MAU率、NPS |
| 第3週 | 改善施策の実行(オンボーディング調整等) | 1つ以上の施策を実施 | 30日リテンション |
| 第4週 | 拡大判断:一般募集を開始するか、招待制を継続するか | 方針決定 | 会員数推移 |
創設メンバー招待テンプレート
個別招待メッセージ(メール or DM)
○○さん
突然のご連絡失礼いたします。[あなたの名前]です。
[コミュニティの目的を1文で]を目的としたコミュニティを立ち上げることになりました。
○○さんには[招待理由:例「先日のセミナーでのご発言が大変参考になり」]、
ぜひ創設メンバーとしてご参加いただきたいと考えています。
【コミュニティの概要】
・テーマ:[テーマ]
・参加者:[ターゲット像]
・活動内容:[具体的な活動内容]
・頻度:[投稿頻度、イベント頻度]
創設メンバーには、以下をお願いしたいと考えています:
・最初の1ヶ月は週1回の投稿と、他メンバーの投稿へのリアクション
・フィードバック:コミュニティの改善点を率直に教えていただく
ご興味がありましたら、このリンクからご参加ください:[URL]
ご質問があればお気軽にご連絡ください。
[あなたの名前]
ポイント:一斉メールではなく個別メッセージにする。招待理由をパーソナライズすることで、承諾率が30〜40%に上がります(一斉メールでは5〜10%)。
フェーズ別チェックリスト
フェーズ1:目的と方向性の定義
- コミュニティの目的を1文で説明できるか
- ターゲットとなる参加者像(ペルソナ)を具体的に定義したか
- 参加者がコミュニティに期待する価値を明確にしたか
- 成功を測るKPIを決めたか
- 社内のステークホルダーに目的と期待値を共有したか
❌ よくある間違い:「売上に貢献するコミュニティ」を直接の目的にする。コミュニティ経由の売上は結果であって目的ではない。
✅ 正しい設定:「○○業界のマーケティング担当者が、最新のツールと手法を共有し合う場」のように、メンバーにとっての価値を先に設計する。
フェーズ2:ルールとガイドラインの策定
- コミュニティの行動規範(Code of Conduct)を作成したか
- 禁止事項(営業行為、誹謗中傷、個人情報の無断共有など)を明文化したか
- 違反時の対応フロー(警告→一時停止→退会)を決めたか
- 投稿のガイドラインを用意したか
- プライバシーポリシーを策定したか
フェーズ3:プラットフォームと環境の準備
- コミュニティの目的と規模に合ったプラットフォームを選定したか
- アカウント作成・初期設定を完了したか
- トップページやウェルカムメッセージを設定したか
- カテゴリ・チャンネルの構成を決めたか(初期は3〜5チャンネルに限定)
- 参加登録フォームを作成したか
- メール通知の設定と文面を確認したか
フェーズ4:オンボーディングの設計
- ウェルカムメッセージの自動配信を設定したか
- 自己紹介の投稿テンプレートを用意したか
- 初回にやるべきアクション(3ステップ以内)を案内する導線をつくったか
- 最初の1週間の自動フォローメールを設定したか
- よくある質問(FAQ)を準備したか
BASEのオンボーディング自動化機能では、参加直後のウェルカムメッセージから7日目のイベント招待まで、シナリオを事前設定して自動配信できます。
フェーズ5:初期コンテンツの準備
- 運営者自身の自己紹介を投稿したか
- 最初のディスカッションテーマを3〜5個用意したか
- コミュニティの使い方ガイドを作成したか
- 今後のイベントスケジュール(少なくとも1ヶ月分)を公開したか
BASEのAIがディスカッションテーマの候補を提案してくれるため、テーマ選定の時間を短縮できます。
ローンチ後90日間のKPIダッシュボード
| KPI | 測定頻度 | 1ヶ月目の目安 | 2ヶ月目の目安 | 3ヶ月目の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 会員数 | 週次 | 20〜30人 | 40〜70人 | 60〜100人 |
| MAU率 | 月次 | 50〜70% | 40〜60% | 35〜50% |
| 投稿数 | 週次 | 週5件以上 | 週10件以上 | 週15件以上 |
| イベント参加率 | イベントごと | 50%以上 | 40%以上 | 35%以上 |
| 30日リテンション | 月次 | - | 50%以上 | 45%以上 |
1ヶ月目のMAU率は招待制のため高く出やすく、一般募集を始めると自然に低下します。KPIの絶対値より「前月からの推移」を重視しましょう。
BASEの分析ダッシュボードでこれらの指標をリアルタイム確認でき、コホート分析で入会時期ごとのリテンション推移を比較できます。
ピボット判断フレームワーク
3ヶ月時点で以下のシグナルが出たら、戦略の見直しを検討します。
| シグナル | 基準値 | 判断 | 対応策 |
|---|---|---|---|
| MAU率が低下し続けている | 3ヶ月連続で前月比マイナス | コンテンツ or ターゲットの見直し | メンバーアンケートで原因特定 |
| 初期メンバーが投稿しない | UGC率が10%未満 | オンボーディング or テーマの見直し | 投稿テンプレート改善、バディ制度導入 |
| イベント参加率が低い | 3回連続で30%未満 | イベント形式 or 日時の見直し | アンケートで希望テーマ・日時を調査 |
| 退会理由に「期待と違った」が多い | 退会者の30%以上 | コミュニティの目的再定義 | 創設メンバーとの振り返りセッション |
ピボットは「失敗」ではなく、データに基づいた改善プロセスの一環です。
まとめ
- 立ち上げは90日間のローンチプランに沿って、週単位で進める
- 初期メンバーは量より質。個別招待で30人を丁寧に集める
- オンボーディングの最初の1週間が継続率を大きく左右する
- 90日間のKPIダッシュボードで進捗を定量的に把握する
- 3ヶ月時点でデータに基づいたピボット判断を行い、戦略を修正する