イベント運営の全体像
イベント運営は「企画」「集客」「当日運営」「振り返り」の4つのフェーズに分けて考えると、抜け漏れなく進められます。
フェーズ1:企画
目的を明確にする
まず「このイベントで何を達成したいのか」を言語化します。目的が曖昧なまま企画を進めると、内容がぼやけて参加者の満足度が下がります。
目的の例:
- 新規リード獲得(参加者のうち10〜20%をリード化が一般的な目標値)
- 既存顧客のエンゲージメント向上(イベント参加者のNPSを非参加者と比較して+15ポイント以上を目指す)
- 業界内でのプレゼンス確立(年4回以上の定期開催で認知を積み上げる)
- メンバー同士のネットワーキング促進(参加者の80%以上が「新しいつながりができた」と回答することを目標に)
ターゲットを決める
誰に来てほしいかを具体的に設定します。「IT企業の経営者」より「従業員100〜500名のIT企業で、AI導入を検討し始めた経営企画部門の責任者」くらい具体的な方が、企画の方向性が定まります。
形式を選ぶ
| 形式 | メリット | デメリット | 想定参加者数 |
|---|---|---|---|
| オフラインセミナー | 深い交流、臨場感 | 会場コスト、地理的制約 | 20〜100名 |
| オンラインウェビナー | 参加ハードルが低い | 離脱しやすい、交流が限定的 | 50〜500名 |
| ハイブリッド | 両方のメリット | 運営が複雑 | 30〜300名 |
| ワークショップ | 参加者の満足度が高い | 人数が限定的 | 10〜30名 |
| 交流会・懇親会 | ネットワーキングに最適 | コンテンツの質が担保しにくい | 20〜80名 |
予算テンプレート(50人規模のオフラインセミナーの場合)
| 費目 | 内容 | 金額目安 |
|---|---|---|
| 会場費 | 貸し会議室(3時間) | 30,000〜80,000円 |
| 登壇者謝礼 | 外部講師1名 | 30,000〜100,000円 |
| 配信機材 | カメラ・マイク・スイッチャーレンタル | 20,000〜50,000円 |
| 飲食費 | 懇親会(1人あたり2,000〜3,000円) | 100,000〜150,000円 |
| 宣伝広告費 | SNS広告、イベントサイト掲載 | 20,000〜50,000円 |
| 制作物 | バナー・資料・ノベルティ | 10,000〜30,000円 |
| 合計 | 210,000〜460,000円 | |
| 参加者1人あたりコスト | 4,200〜9,200円 |
有料イベントの場合、参加費を5,000〜8,000円に設定すれば収支が合う計算です。コミュニティ会員限定の無料イベントとして実施し、会員獲得コストとして位置づける方法もあります。
フェーズ2:集客
告知ページの作成
参加者が「参加するかどうか」を判断するための情報をすべて載せます。
必須項目:イベント名と概要、日時・場所、登壇者プロフィール、タイムテーブル、参加費、申込ボタン
BASEなら、これらの要素が揃った告知ページを60秒で作成できます。申込フォームの項目設計から、リマインドメールの自動配信スケジュールまで、一つの画面で設定が完結します。BASEのAIアシスタントが過去のイベントデータをもとに告知文のたたき台を生成してくれるので、ゼロから文章を考える手間も省けます。
集客チャネル別の期待値
| チャネル | 期待リーチ | 申込転換率 | コスト |
|---|---|---|---|
| メールマガジン | リスト数の20〜30%が開封 | 開封者の5〜15% | 低 |
| SNS(オーガニック) | フォロワーの5〜10% | リーチの1〜3% | 無料 |
| コミュニティ内告知 | メンバーの60〜80%が認知 | 認知者の15〜25% | 無料 |
| パートナー経由 | パートナーのリスト規模次第 | 3〜8% | 中〜高 |
| SNS広告 | 予算次第(CPC 100〜300円) | 2〜5% | 高 |
リマインドメールの設計
申込後の離脱を防ぐため、リマインドメールを複数回送ります。BASEならリマインドスケジュールをワンクリックで自動設定できます。
- 1週間前:イベント詳細と事前準備の案内
- 前日:最終リマインドとアクセス情報
- 当日朝:開始時刻と参加方法の最終案内
フェーズ3:当日運営
当日タイムライン(60分のセミナーの場合)
| 時刻 | やること | 担当 |
|---|---|---|
| T-120分 | 会場設営・機材セッティング | 会場担当 |
| T-60分 | 配信テスト・音声チェック | 配信担当 |
| T-30分 | リハーサル・登壇者との最終確認 | 進行担当 |
| T-15分 | 受付開始・参加者の接続確認 | 受付担当 |
| T-5分 | オープニングスライド表示・BGM | 進行担当 |
| 0:00 | 開会挨拶・趣旨説明(3分) | 司会 |
| 0:03 | メインセッション(35分) | 登壇者 |
| 0:38 | Q&A(15分) | 司会+登壇者 |
| 0:53 | クロージング・次回案内(5分) | 司会 |
| 0:58 | アンケートURL案内・退出 | 司会 |
| T+15分 | 機材撤収・振り返りメモ | 全員 |
トラブル発生時の対応プレイブック
| トラブル | 即時対応 | 事前準備 |
|---|---|---|
| 登壇者の遅刻(10分以上) | Q&Aを先に実施、または運営者がつなぎトークを5分実施 | 代替進行台本を用意 |
| 登壇者の欠席 | 録画済み素材の上映、または座談会形式に切替 | 事前にスライドと録画を預かる |
| 配信ツール障害 | バックアップツール(例:YouTube Live)に切替 | 2系統の配信環境を準備 |
| 音声トラブル | 予備マイクに交換。解決まではチャットで進行 | 予備マイクと有線接続機材を常備 |
| 参加者が想定の50%以下 | 少人数の利点を活かし、座談会・ワークショップ形式に変更 | 少人数向けプログラムを事前設計 |
フェーズ4:振り返り
事後アンケートテンプレート(5問構成)
- 本日のイベントの満足度を教えてください(5段階:とても不満〜とても満足)
- 最も参考になった内容は何ですか?(自由記述)
- 改善してほしい点があれば教えてください(自由記述)
- 次回のイベントに参加したいですか?(はい・検討中・いいえ)
- 今後取り上げてほしいテーマがあれば教えてください(自由記述)
回答率の目安はオフライン30〜50%、オンライン20〜40%です。BASEのアンケート機能ならイベント終了直後に自動配信でき、結果の集計もダッシュボードでリアルタイム確認できます。
データの集計と分析
参加率(申込者のうち実際に参加した割合)、アンケートの回答率、満足度の平均スコアなどを定量的に把握します。目安として、オフラインイベントの参加率は70〜85%、オンラインイベントは50〜70%です。
Before/Afterの改善例
❌ 改善前:イベント後のフォローなし。参加者リストをExcelで管理し、2週間後に一斉メールを送信。フォロー率5%。
✅ 改善後:BASEの参加者データを活用し、イベント翌日にお礼メール+アーカイブ動画を自動配信。アンケート結果でホットリード(満足度5、次回参加希望「はい」)を自動抽出し、営業チームに即日引き渡し。フォロー率35%、商談化率12%。
事後フォロー
- お礼メール(翌日):登壇資料の共有、アーカイブ動画のリンク
- 個別フォロー(3日以内):商談につながりそうな参加者への個別連絡
- コンテンツ化(1週間以内):イベント内容をブログ記事やレポートにまとめて二次活用
イベントROI計算式
イベント単体のROIを以下の式で算出し、次回の予算確保に活用します。
イベントROI = (イベント起点の売上 − イベント総コスト) ÷ イベント総コスト × 100
例:総コスト30万円のセミナーから3件の商談が生まれ、うち1件が100万円で成約した場合、ROIは (100万 − 30万) ÷ 30万 × 100 = 233%。
まとめ
- イベント運営は企画、集客、当日運営、振り返りの4フェーズで構成される
- 目的とターゲットの明確化が、イベント成功の前提条件
- 予算は参加者1人あたりのコストで管理し、収支を見える化する
- 当日タイムラインとトラブル対応プレイブックを事前に準備する
- 事後フォローまで含めてイベント運営と考えること