オンラインイベント成功の法則 - 集客から運営まで

TIMEWELL編集部2026-02-01

オンラインイベントの位置づけが変わった

コロナ禍をきっかけに普及したオンラインイベントは、一時的な代替手段からコミュニティ運営の常設チャネルへと位置づけが変わりました。Bizzabo「Event Marketing Report」(2024年版)によると、企業主催のイベントの67%がオンラインまたはハイブリッド形式で開催されています。

参加者側も「移動時間なしで参加できる」「アーカイブで後から視聴できる」といった利便性に慣れた一方、「申し込んだけど当日参加しない」「視聴開始しても途中離脱する」といった課題も顕在化しています。

プラットフォーム比較マトリクス

オンラインイベントの配信プラットフォームは目的に応じて選びます。

項目 Zoom Webinar Microsoft Teams Gather BASE
最大参加者数 10,000名 10,000名 500名 1,000名
双方向性 Q&A・投票 チャット・挙手 空間内自由移動 チャット・投票・Q&A
ブレイクアウトルーム あり あり フロア分割 あり
録画・アーカイブ クラウド録画 Stream連携 なし 自動アーカイブ
参加者データ分析 基本的 基本的 限定的 AI分析内蔵
コミュニティ連携 外部連携が必要 Teams内完結 限定的 ネイティブ統合
月額費用目安 約10,000円〜 Microsoft 365に含む 約$7/ユーザー〜 要問合せ
向いている用途 大規模ウェビナー 社内・既存Teams利用者向け ネットワーキング重視 コミュニティ一体型イベント

BASEはイベント終了後にそのままコミュニティ内のディスカッションに誘導できるネイティブ統合が強みです。イベント単発ではなく、コミュニティの継続的な活動の一環としてイベントを位置づけたい場合に適しています。

企画フェーズ:成功の8割はここで決まる

目的の明確化

イベントの目的を1つに絞ることが重要です。「認知拡大」「リード獲得」「既存顧客のエンゲージメント向上」「コミュニティの活性化」など、目的によってイベントの設計はまったく変わります。

テーマとタイトルの設計

改善前:「AI活用セミナー」(曖昧、対象者不明、得られる価値が不明)

改善後:「中小企業のバックオフィス担当者向け:AI×経費精算で月20時間を削減した3つの方法」(対象者が明確、具体的な数字、得られる価値が伝わる)

開催日時の選定

ターゲット 推奨時間帯 避けるべき時間帯
ビジネスパーソン 平日12:00〜13:00、16:00〜17:00 月曜午前、金曜午後
経営層 平日8:00〜9:00、17:00〜18:00 四半期末
自営業・フリーランス 平日10:00〜11:00 確定申告時期(2〜3月)

集客フェーズ:告知は「量」と「タイミング」

参加者コミュニケーションタイムライン

タイミング アクション 内容
2週間前 告知開始 イベント概要・登壇者紹介・申込URL
10日前 再告知 早期申込者数を共有し、社会的証明を活用
1週間前 リマインド1 イベント詳細と事前準備の案内
3日前 事前アンケート 「当日聞きたい質問」を事前収集
前日 リマインド2 接続方法、開始時刻、注意事項の最終案内
当日朝 リマインド3 接続URLと最終案内
当日終了後 お礼メール アンケートURL、アーカイブ予告
翌日 フォローアップ アーカイブ動画URL、資料ダウンロード
3日後 個別フォロー ホットリードへの営業連絡

BASEならこのタイムラインをテンプレートとして保存し、リマインドメールの自動配信をワンクリックで設定できます。

3段階リマインドの効果

リマインドを送らなかった場合の参加率は30〜40%にとどまるケースが多いのに対し、3段階のリマインドで60〜70%まで引き上げることが期待できます(ON24「Webinar Benchmarks Report」, 2024年を参考)。この仕組みだけで参加率を倍近く改善できます。

当日運営フェーズ:参加者を飽きさせない工夫

エンゲージメント手法とタイミング

時間 手法 具体例 期待効果
開始0〜3分 アイスブレイク投票 「あなたの業界は?」3択投票 参加意識の醸成、回答率70〜80%
10分ごと チャット質問 「ここまでで疑問があればチャットへ」 離脱防止、チャット参加率20〜30%
20分時点 中間投票 「自社で導入済み?検討中?未検討?」 データ収集+参加者の当事者意識向上
35分時点 ブレイクアウト 4〜6人で5分間のディスカッション 横のつながり形成、満足度向上
50〜60分 Q&A 事前収集質問+リアルタイム質問 疑問解消、登壇者との接点

技術セットアップチェックリスト

  • インターネット回線:有線LAN接続、上り速度20Mbps以上を確認
  • バックアップ回線:モバイルテザリングまたは別回線を準備
  • 音声テスト:本番環境で参加者側の聞こえ方を事前確認
  • 画面共有テスト:スライド、動画、デモ画面の切替を事前リハーサル
  • 録画設定:クラウド録画を有効化、録画開始の手動操作が必要な場合はリマインダーを設定
  • チャット・Q&A設定:匿名質問の可否、モデレーション設定を確認
  • バックアップツール:メインツール障害時の代替配信手段を準備

時間管理

オンラインイベントの適切な長さは45分〜60分です。ON24「Webinar Benchmarks Report」(2024年)によると、60分のイベントでは視聴維持率が70〜80%を維持できるのに対し、90分を超えると50%以下まで低下します。休憩を挟む場合は、60分ごとに10分の休憩を入れましょう。

事後フォローフェーズ

Before/Afterの改善例

改善前:イベント後にアーカイブ動画のみメール送信。参加者データは活用せず。次回イベントとの連携もなし。

改善後:BASEの参加者エンゲージメント分析を活用し、視聴時間が80%以上かつチャット投稿ありの参加者を「高関心層」として自動分類。翌日のフォローメールで関連コミュニティチャンネルへの参加を案内し、3日後に営業チームにホットリードとして引き渡し。イベント起点のコミュニティ新規参加率が25%向上。

成果を測定する指標

指標 計算方法 目安(ON24, 2024年)
申込率 申込数 / 告知リーチ数 2〜5%
参加率 当日参加数 / 申込数 50〜70%
視聴維持率 最後まで視聴した人 / 参加者数 60〜80%
アンケート回答率 回答数 / 参加者数 30〜50%
リード転換率 商談化した数 / 参加者数 5〜15%

まとめ

  • プラットフォームは目的(大規模配信・ネットワーキング・コミュニティ連携)に応じて選定する
  • 告知は2週間前から段階的に行い、3段階リマインドで参加率を60〜70%に引き上げる
  • 10分ごとにエンゲージメント施策を挟み、参加者の離脱を防ぐ
  • 事後フォローまで含めて設計し、イベントをコミュニティの継続的な活動につなげる

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