こんにちは、株式会社TIMEWELLの濱本です。輸出管理の相談を受けていると、意外なほど多くの担当者が入口の手前で止まっています。「そもそも、どの法律の、どの表を見ればいいのか」。該非判定の手順をいくら説明しても、その土台にある政令の全体像が頭に入っていないと、一つひとつの作業が宙に浮いてしまうのです。
その土台こそが、輸出貿易管理令、いわゆる輸出令です。日本の輸出管理は、この政令が用意した別表という一覧表に、自社の貨物が載っているかどうかを確かめるところから動き出します。ところが別表は第一から第七まであり、番号の似た表が並ぶせいで、初めての人は必ずといっていいほど迷子になります。
この記事は、輸出令の全体を1枚の地図として頭に入れてもらうために書きました。細かいスペック値には踏み込みません。まずは「許可の別表第1」と「承認の別表第2」という二本の柱をつかむこと。それができれば、あとの実務は驚くほど見通しがよくなります。
輸出貿易管理令(輸出令)とは、外為法を動かすための政令
輸出貿易管理令は、昭和24年政令第378号として昭和24年12月1日に公布された政令です。正式な略称は輸出令で、これは法令データベースの正式な属性としても確認できます。単独で存在する法律ではなく、外国為替及び外国貿易法、いわゆる外為法(昭和24年法律第228号)を実際に動かすための下位ルールという位置づけです。
外為法は輸出管理の憲法のような存在で、大枠だけを定めます。その第48条が輸出許可・承認の根拠条文です。ただ、法律の本文には「どの貨物が対象で、どの国が対象か」という具体的な品目リストは書かれていません。そこを埋めるのが輸出令であり、輸出令に付いた別表なのです。法律が「規制する」と宣言し、政令が「これとこれを、こういう地域向けに」と中身を指定する。この二段構えが日本の輸出管理の骨格です。
だから輸出令を読むときは、常に外為法48条とセットで考える癖をつけてください。条文をたどると、許可・インフォーム・承認という三つの入口が見えてきます。この三つの違いを整理することが、輸出管理の理解の第一歩になります。自社の体制がそもそもこの入口を押さえられているか先に確認したい方は、輸出管理体制の無料診断で現状のギャップを3分ほどで把握できます。
外為法48条は3つの項で構成されています。第1項が許可の根拠で、輸出令1条と別表第1が受けます。第2項がいわゆるインフォーム要件で、規制の確実な実施のために特定の貨物を特定地域以外へ輸出する者へ許可義務を課せるという条文です。第3項が承認の根拠で、国際約束の履行などのために設けられ、輸出令2条と別表第2が受けます。項が違えば目的も違う。ここを混同すると、後の判定がずれます。
全体地図、別表第1(許可)と別表第2(承認)の役割分担
輸出令の別表は全部で12種類あります。数だけ聞くと身構えてしまいますが、実務でまず向き合うのは別表第1と別表第2の二つです。残りは地域区分や特例を定める補助的な表と考えて差し支えありません。
いちばん大事なのは、別表第1と別表第2が番号違いの似たリストではない、という点です。この二つは根拠条文も目的もまったく別の制度で、必要な手続きの名前まで違います。番号が隣接しているせいで同じ仲間に見えてしまうのですが、そこが最初のつまずきポイントです。次の表で二つの違いを一望してください。
| 観点 | 別表第1(許可) | 別表第2(承認) |
|---|---|---|
| ひとことで | 安全保障のためのリスト(軍事転用の恐れがある貨物) | 国際約束などを守るためのリスト |
| 根拠条文 | 輸出令1条+外為法48条1項(16項は48条2項も) | 輸出令2条+外為法48条3項 |
| 手続きの種類 | 経済産業大臣の「許可」 | 経済産業大臣の「承認」 |
| 規制の中身 | 1〜15項=リスト規制、16項=キャッチオール規制 | ワシントン条約・モントリオール議定書・バーゼル条約・水俣条約・国連制裁などの国内担保 |
| 対象例 | 高性能な工作機械、半導体製造装置、炭素繊維、レーザー、周波数変換器 など | ダイヤモンド、核原料物質、麻薬原料、絶滅危惧種、文化財、知財侵害品、模造通貨 など |
| 仕向地の扱い | 原則ほぼ全地域(16項はグループA=別表第3を除く全地域) | 各項の下欄で指定(北朝鮮・ロシア等の制裁地域は別表第2の2〜4で加重) |
| 出発点の実務 | 該非判定(項番×貨物等省令のスペック照合) | 品目が承認対象か、条約・他法令の許可の要否を確認 |
この表を頭の右上あたりに常に置いておくと、輸出令のどの条文を読んでいても迷いません。別表第1を見ているなら安全保障の許可の話、別表第2を見ているなら国際約束の承認の話。まずはこの二軸に情報を仕分けるだけで、混乱は半分に減ります。
念のため12の別表がどう役割分担しているかも整理しておきます。別表第一は輸出令の第一条・第四条に関係し、別表第二は第二条・第四条・第十二条に関係します。別表第三から先は、すべて第四条、つまり許可や承認の特例に関係する表です。
| 別表 | 関係条文 | ざっくりした役割 |
|---|---|---|
| 別表第一 | 第一条・第四条 | 許可対象貨物(リスト規制1〜15項+キャッチオール16項) |
| 別表第二 | 第二条・第四条・第十二条 | 承認対象貨物(国際約束・制裁の担保) |
| 別表第二の二〜二の四 | 第二条ほか | 北朝鮮・ロシア等への制裁関連の承認対象、迂回懸念地域の区分 |
| 別表第三 | 第四条 | グループA地域(旧ホワイト国、27か国) |
| 別表第三の二・三の三 | 第四条 | 国連武器禁輸国等の地域区分 |
| 別表第四 | 第四条 | 特に厳格な取扱いをする地域 |
| 別表第五〜第七 | 第四条 | 許可・承認不要の特例、携帯品等の特例、少額特例の金額基準 |
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別表第1、安全保障のリスト規制(1〜15項)とキャッチオール(16項)
別表第1は、外為法48条1項を受けた輸出令1条1項が指す表です。ここに載っている貨物を、下欄に掲げる地域を仕向地として輸出するときは、経済産業大臣の許可が要ります。ここが安全保障輸出管理、すなわちリスト規制の入口です。
別表第1は大きく二つのゾーンに分かれます。1の項から15の項までがリスト規制です。武器はもちろん、原子力、化学、生物、ミサイル、そして高性能な工作機械や半導体製造装置、炭素繊維、レーザー、周波数変換器といった、軍事転用の恐れがある民生品を項番ごとに定めています。判断の基準になるのは品名ではなく仕様です。同じ名前の製品でも、性能が規制値に届くかどうかで結論が変わります。この一行ずつの突き合わせが該非判定で、具体的な進め方は該非判定とは?手順と進め方を1枚で解説にまとめてあります。
ここで注意したいのが、リスト規制は仕向地を問わないという点です。グループA、いわゆる旧ホワイト国向けであっても、リスト規制の該非判定そのものは必要です。グループA向けでは包括許可などの特例で手続きが簡素になるだけで、判定を飛ばしてよいわけではありません。「相手が信頼できる国だから何もいらない」という思い込みは、輸出管理でいちばん危ない誤解のひとつです。
16の項が、リスト規制とは性格の違うキャッチオール規制です。輸出令1条3項は、別表第一の一六の項の中欄に掲げる貨物を別表第三に掲げる地域を仕向地として輸出する場合に、外為法48条2項に基づく許可が必要だと定めています。この一六の項の下欄は、政令の原文で「全地域(別表第三に掲げる地域を除く。)」と書かれています。つまりキャッチオールは、グループA(別表第三の27か国)向けには原則としてかからない。この地理的な線引きが政令本文そのものに書き込まれているわけです。
ただし、キャッチオールの現実の適用は、経済産業大臣からの個別のインフォーム通知が絡む運用面があります。「グループA以外なら常にキャッチオール許可が必要」と単純化して覚えるのは避けてください。あくまで大枠として、リスト規制は仕様で、キャッチオールは用途と需要者と仕向地で見る別の網だと理解しておくのが安全です。
別表第2、国際約束を守るための輸出承認
別表第2は、外為法48条3項を受けた輸出令2条1項が指す表です。第一号で、別表第二の中欄の貨物を下欄の地域へ輸出する場合に経済産業大臣の承認が要ると定めています。許可が安全保障のためのものだったのに対し、承認は日本が結んだ国際約束を誠実に履行し、国際平和へ寄与するために設けられた制度です。根拠条文も目的も、別表第1とは別物です。
何が承認の対象になるのかを眺めると、別表第2の性格がよく分かります。1の項のダイヤモンド原石はキンバリー・プロセスという国際的な枠組みの担保で、35の項のオゾン層破壊物質はモントリオール議定書、35の2の項の特定有害廃棄物はバーゼル法、35の4の項の水銀は水俣条約、36の項の絶滅の恐れがある野生動植物はワシントン条約に対応します。国際約束を国内で守るための一覧、それが別表第2です。
もっとも、別表第2を「農産物や生き物の輸出リストで、安全保障とは無関係」と片づけるのは誤りです。20の項の核原料物質・核燃料物質、21の3の項の麻薬向精神薬原料など、安全保障の色が濃い品目も承認対象に並びます。文化財の側にも目を向けると、43の項に国宝・重要文化財・天然記念物、44の項に知的財産権を侵害する貨物や原産地を誤認させる貨物、45の項に関税法69条の12の認定手続が執られた貨物が入っています。血液製剤、しいたけ種菌、冷凍のあさりやはまぐり、かすみ網、偽造・変造の通貨まで、扱う対象は実に幅広いのです。
承認には、他の役所や他の法令が関わる仕掛けも用意されています。輸出令2条2項は、別表第二の三〇の項、つまりしいたけ種菌を承認するには、あらかじめ農林水産大臣の同意が必要だと定めています。2条3項は、別表第二の三五の二の項(二)のバーゼル法対象の特定有害廃棄物と、四三の項の国宝・重要文化財等について、他の法令による輸出の許可や確認を受けている場合に限って承認すると定めています。承認は経済産業省だけで完結しないことがある、と覚えておいてください。
このあたりの品目の該否や、他法令の許可が要るかどうかを一件ずつ人力で追うのは、想像以上に骨が折れます。当社が提供する輸出管理AIエージェントTRAFEEDは、こうした別表照合や各国法規の反映を支援するために作ったサービスです。最終的な該非の判断は貴社の輸出管理責任者が行う前提ですが、調べものの初動を速くする役には立ちます。
別表第2の2〜第7まで、制裁・地域区分・特例の早わかり
別表第2の後ろには、制裁と地域区分と特例を担う表が続きます。まず制裁関連です。輸出令2条1項は、第一号のほかに制裁向けの号を多く抱えています。第一号の二が別表第二の二を北朝鮮へ、第一号の三が別表第二の三をベラルーシへ、第一号の四がロシアへ、第一号の五がウクライナのうちドネツク州・ルハンスク州の告示区域へ、といった具合に、仕向地ごとに承認義務がかかる構造です。
別表第二の二は、北朝鮮向けの承認対象で、牛肉やキャビア、酒類、たばこ、香水、化粧品、高級かばんといった、いわゆる奢侈品が並びます。これは国連安全保障理事会の決議に基づく制裁を、日本国内で担保するためのものです。別表第二の四は、アラブ首長国連邦、アルメニア、中国、インド、カザフスタン、キルギス、シリア、タイ、トルコ、ウズベキスタンといった地域を挙げた表で、ロシア関連の迂回輸出への懸念に対応する仕向地区分として機能します。
地域区分の代表格が別表第三、いわゆるグループA地域です。旧ホワイト国と呼ばれてきた区分で、執筆時点の政令本文ではアルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、大韓民国、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ合衆国の27か国です。大韓民国は2023年にグループAへ復帰した経緯があり、国の増減は告示改正で動きます。国名と国数は必ず最新の別表第三で確かめてください。より厳しい側の区分として、別表第三の二が国連武器禁輸国等(アフガニスタン、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、イラク、レバノン、リビア、北朝鮮、ソマリア、南スーダン、スーダン)、別表第四が特に厳格な地域(イラン、イラク、北朝鮮)を定めています。これらの区分は告示や通達で随時更新されるため、ここでは大枠だけを示します。細部は最新の告示で確認する前提でお願いします。
一方で、輸出のすべてに重い手続きを課すわけではありません。別表第五は許可・承認が不要になる特例の対象で、無償の救じゅつ品や、総価額200万円以下の無償の商品見本・宣伝用物品、国際郵便で送る身廻品などが入ります。別表第六は携帯品や職業用の道具、引越荷物などの特例です。別表第七は少額特例の金額基準で、麻薬向精神薬原料等は30万円、血液製剤は5万円、しいたけ種菌や冷凍のあさり等は3万円といった線引きがされています。特例があるからこそ、日常的な小口の輸出が現実的に回る、というわけです。
2026年2月14日施行の政令改正(令和7年政令第376号)で変わったこと
別表は固定された石板ではありません。国際輸出管理レジームの合意や条約の改定を受けて、毎年のように手が入ります。直近の代表例が、令和7年政令第376号です。令和7年11月14日に公布され、公布から3月を経過した日、すなわち2026年2月14日(令和8年2月14日)に施行されました。
改正の中身を三つ挙げます。ひとつは、ペプチドの合成を行うための装置等を許可対象貨物に追加したこと。バイオ関連の懸念に対応した動きです。ふたつめは、うなぎの稚魚を承認対象貨物から削除したこと。みっつめは、無償輸入予定として無償輸出する貨物のうち告示で定めるものを、許可不要の特例に加えたことです。規制を足す方向と、実態に合わせて外す方向、その両方が同じ改正に同居しているのが分かります。
ここで実務上の注意をひとつ。この改正は主たる施行日が2026年2月14日ですが、規定によっては別の施行日が設定されているとの情報もあります。個々の規定の正確な施行日は、官報や政令の原文で確認してください。代表的な施行日として、ここでは2026年2月14日を用いています。施行日をまたぐ取引では、旧版の判定のまま出荷せず、新しい施行版で判定し直すのが原則です。
なお、経済産業省の改正概要ページや承認対象貨物一覧ページは、執筆時点で当方から直接取得できませんでした。政令番号・公布日・施行日・主要な改正内容は法令データベースの本文などで裏を取っていますが、細かな品目リストの最終確認は、公開後に経済産業省の原典で行ってください。この「最新版で確かめ直す」という一手間を惜しまないことが、輸出管理では何よりの保険になります。
自社が該当するか確かめる手順と、実務のはじめ方
ここまでの地図を、実際の動きに落とし込みます。輸出令を前にしたとき、最初にやることは自社の貨物を別表第1と別表第2の両側から見ることです。片側だけ見て安心するのが、初心者に多い失敗です。
別表第1については、品名ではなく仕様で該非判定を行います。項番の見当をつけ、貨物等省令の規制値と自社スペックを一行ずつ対比し、結果と根拠を該非判定書に残す。判定の証跡の残し方は非該当証明書とは?該非判定書の書き方で具体例を示しています。並行して、別表第2の承認対象に当たらないか、条約や他法令の許可・確認が要らないかも確認します。文化財なら文化財保護法、動植物ならワシントン条約関連の法令、といった具合です。
輸出令だけを見ていれば足りるわけでもありません。税関、つまり財務省が公表する「輸出関係他法令一覧表」では、輸出貿易管理令に加えて、文化財保護法、森林法、ワシントン条約関連の環境法令、食品衛生法、植物防疫法、医薬品医療機器等法、麻薬取締法など、輸出時に効いてくる多くの他法令が整理されています。輸出令はこの体系の一部だと押さえておくと、確認の抜け漏れが減ります。関税法69条の11が水際で差し止める「輸出してはならない貨物」とも制度が別なので、両方が同時にかかる可能性も忘れないでください。
守らなかったときの重さも、はっきり書いておきます。外為法69条の6は、別表第1の無許可輸出(48条1項違反)などに対して、7年以下の拘禁刑もしくは2000万円以下の罰金、またはその併科を定めています(違反対象物の価格の5倍が2000万円を超えるときは、罰金は価格の5倍以下)。さらに、核兵器等の開発等につながる貨物・技術の無許可輸出・提供には、同条でより重い10年以下の拘禁刑もしくは3000万円以下の罰金が科されます。別表第2の無承認輸出(48条3項違反)は、これとは別の条でより軽い法定刑が定められているため、正確な年数・金額はe-Govの罰則条文で確認してください。輸出管理は「知らなかった」で済む世界ではありません。だからこそ、迷ったら自己判断で非該当と結論づけず、社内の上長や輸出管理部門、経済産業省の相談窓口、CISTECの相談などに判断を仰ぐ。この一手が、初心者にとって最良のリスク回避策だと考えています。
輸出令の地図を手に入れたら、次は自社の主力製品がどの別表のどの項に近いのかを、実際に当ててみてください。属人化しがちな別表照合を仕組みで支えたい場合は、TRAFEEDの個別相談で現状の体制を30分ほどで整理できます。地図が読めるようになれば、輸出管理はもう「よく分からない怖いもの」ではなくなります。
よくある質問
輸出貿易管理令(輸出令)とは何ですか? 外為法を実施するための政令(昭和24年政令第378号)で、どの貨物をどの地域へ輸出するときに経済産業大臣の許可や承認が必要かを、別表という一覧表で具体的に定めたものです。安全保障のためのリスト規制・キャッチオール規制(別表第1・許可)と、国際約束や制裁を守るための輸出承認(別表第2・承認)の2つの柱で構成されています。
別表第1と別表第2の違いは何ですか? 別表第1は外為法48条1項に基づく許可の対象で、軍事転用の恐れがある貨物を安全保障の観点から規制します。別表第2は外為法48条3項に基づく承認の対象で、ワシントン条約や国連制裁など、日本が結んだ国際約束を誠実に履行するためのものです。番号が近いだけで、根拠条文も目的も別の制度です。
輸出令と関税法の「輸出してはならない貨物」は同じですか? 別の制度です。輸出令は外為法に基づき経済産業省が所管する許可・承認の仕組みで、税関が水際で差し止める関税法69条の11の輸出禁制品とは根拠法も所管も異なります。実務では両方が同時にかかることがあるため、輸出令だけでなく他法令のチェックも必要です。
最新の改正はいつ施行され、何が変わりましたか? 令和7年政令第376号(令和7年11月14日公布)が2026年2月14日に施行されました。ペプチドの合成を行うための装置等を許可対象に追加、うなぎの稚魚を承認対象から削除、無償輸入予定として無償輸出する貨物のうち告示で定めるものを許可不要の特例に追加、などが主な内容です。判定は必ず最新版の政省令で行ってください。
地図を持って、はじめの一歩を
輸出貿易管理令を、別表第1の許可と別表第2の承認という二本の柱で読み解いてきました。最後にひとつだけ強調させてください。輸出令の別表は生き物で、レジーム合意や条約改定を受けて毎年のように更新されます。一度覚えた内容がずっと正しい保証はありません。
だからこそ、地図の読み方を覚えることに意味があります。細かな数値やその年の改正は変わっても、「許可は安全保障、承認は国際約束、その先に特例と地域区分がある」という骨格は変わりません。この骨格さえ体に入っていれば、毎年の改正情報も落ち着いて追えるようになります。
今日からの一歩として、自社の主力製品が別表第1のどの項に近いのか、そして社内で誰が輸出管理の責任者なのか。この2点を確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。地図を手にした人から、輸出管理は少しずつ怖くなくなっていきます。
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参考文献・脚注
[1] e-Gov法令検索「輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号)」本文(第1条・第2条・別表第一〜第七)。https://laws.e-gov.go.jp/law/324CO0000000378/ [2] e-Gov法令検索「外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)」第48条・第69条の6。https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 [3] 経済産業省「安全保障貿易管理」関係法令・改正情報。https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law00.html [4] 経済産業省「輸出承認対象貨物一覧(別表第2関係)」。https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/04_kamotsu/01_export/export_kamotsu.html [5] 経済産業省「輸出貿易管理令の一部を改正する政令が閣議決定されました」(令和7年11月)。https://www.meti.go.jp/press/2025/11/20251111001/20251111001.html [6] 税関(財務省)「輸出関係他法令一覧表」。https://www.customs.go.jp/yusyutu/2021_1/data/export.htm
