【2026年版】非該当証明書とは?該非判定の手順とパラメータシートの書き方を初心者向けに解説
株式会社TIMEWELLの濱本です。
「非該当証明書を提出してください」「該非判定書が必要です」
海外への輸出を行う際、取引先や税関からこのような依頼を受けたことはありませんか?
初めて対応する方にとっては、「何をどう判定すればいいのか」「どんな書類を作ればいいのか」がわかりにくいものです。
本記事では、非該当証明書と該非判定の基本から、パラメータシートの使い方、よくあるミスまで、初心者にもわかりやすく解説します。
要約(この記事でわかること)
- 該非判定:輸出品が規制対象かどうかを確認する作業
- 非該当証明書:規制に「該当しない」ことを証明する書類
- パラメータシート:製品スペックと規制基準を照合するチェックシート
- 判定の責任:経済産業省は判定しない。輸出者の自己責任
- ミスのリスク:判定ミスは外為法違反につながる可能性あり
目次
- 該非判定とは?なぜ必要なのか
- 非該当証明書・該非判定書・パラメータシートの違い
- 該非判定の4つのステップ
- パラメータシートの入手方法と書き方
- 項目別対比表(CISTEC様式)の使い方
- よくあるミスと注意点
- AIで該非判定を効率化する方法
該非判定とは?なぜ必要なのか
該非判定の定義
**該非判定(がいひはんてい)**とは、輸出しようとする貨物や提供しようとする技術が、法令で規制されているものかどうかを確認する作業です。
簡単に言えば、「この製品は輸出許可が必要なものですか?」を判断することです。
法的根拠
該非判定は、以下の法令に基づいて行われます。
| 法令 | 対象 |
|---|---|
| 輸出貿易管理令別表第1 | 貨物(1項〜15項) |
| 外国為替令別表 | 技術(1項〜15項) |
これらの法令で規定された品目・仕様(スペック)に該当する場合、輸出には経済産業大臣の許可が必要です。
なぜ必要なのか
該非判定が必要な理由は以下の通りです。
| 理由 | 説明 |
|---|---|
| 法的義務 | 外為法により、輸出者に確認義務がある |
| 罰則回避 | 無許可輸出は刑事罰・行政制裁の対象 |
| 税関対応 | 税関から根拠を求められることがある |
| 取引先の要求 | 海外取引先から提出を求められることが多い |
重要なポイント
経済産業省は該非判定を行いません。 輸出者が自らの責任で判定を行う必要があります。
これは非常に重要なポイントです。「経産省に聞けば教えてもらえる」と思っている方がいますが、判定の責任は輸出者にあります。
非該当証明書・該非判定書・パラメータシートの違い
3つの書類の関係
輸出管理で使われる書類には、いくつかの名称があります。混乱しやすいので整理しましょう。
| 名称 | 内容 |
|---|---|
| 該非判定書 | 該非判定の結果を記録した書類の総称 |
| 非該当証明書 | 規制に「該当しない」ことを証明する書類 |
| パラメータシート | 製品スペックを記入して判定するチェックシート |
| 項目別対比表 | CISTEC様式のチェックシート |
該非判定書と非該当証明書の違い
| 区分 | 該非判定書 | 非該当証明書 |
|---|---|---|
| 意味 | 判定作業の記録 | 非該当の証明 |
| 判定結果 | 該当・非該当どちらも | 非該当のみ |
| 用途 | 社内記録、許可申請添付 | 税関提出、取引先提出 |
簡単に言えば、「該非判定書」は判定作業の記録であり、その結果が「非該当」だった場合の証明書が「非該当証明書」です。
パラメータシートとは
パラメータシートは、製品の仕様(スペック)を記入して、規制基準と照合するためのチェックシートです。
特徴:
- 分野別(通信、コンピュータ、工作機械等)に用意されている
- 製品のスペックを記入する欄がある
- 規制基準値と比較して該当・非該当を判定できる
項目別対比表とは
項目別対比表は、CISTEC(安全保障貿易情報センター)が提供する様式で、輸出令別表第1の全項目をチェックできるシートです。
特徴:
- 全品目を網羅している
- 該当する可能性のある項番をすべてチェックできる
- パラメータシートがない品目にも対応
該非判定の4つのステップ
ステップ1:判定対象の特定
まず、判定すべき貨物・技術を明確にします。
確認事項:
- 製品名、型番
- 仕様(スペック)
- 設計図、仕様書、マニュアル
- 技術情報の有無
ステップ2:該当する可能性のある項番の選定
次に、製品がどの規制項目に該当する可能性があるか、目星をつけます。
輸出令別表第1の主な項番:
| 項番 | 対象 |
|---|---|
| 1項 | 武器 |
| 2項 | 原子力 |
| 3項 | 化学兵器 |
| 3の2項 | 生物兵器 |
| 4項 | ミサイル |
| 5項 | 先端素材(炭素繊維等) |
| 6項 | 材料加工(工作機械等) |
| 7項 | エレクトロニクス(半導体等) |
| 8項 | コンピュータ |
| 9項 | 通信 |
| 10項 | センサー・レーザー |
| 11項 | 航法装置 |
| 12項 | 海洋関連 |
| 13項 | 推進装置 |
| 14項 | その他 |
| 15項 | 機微品目(暗号等) |
ステップ3:スペックの確認
製品の仕様が、規制基準に該当するかどうかを確認します。
必要な情報:
- 技術仕様書
- カタログ
- 試験成績書
- メーカーからの回答
ステップ4:判定と記録
スペックと規制基準を照合し、判定結果を記録します。
判定結果のパターン:
| 結果 | 対応 |
|---|---|
| 該当 | 経済産業大臣の許可申請が必要 |
| 非該当 | 許可不要(ただし、キャッチオール規制の確認が必要) |
| 判定不能 | 追加情報の収集、専門家への相談 |
パラメータシートの入手方法と書き方
入手方法
パラメータシートは、以下から入手できます。
| 提供元 | 内容 |
|---|---|
| CISTEC | 有料(会員は無料) |
| JMC(日本機械輸出組合) | 有料 |
| 経済産業省 | 一部項目のみ無料公開 |
| メーカー | 製品に添付されていることも |
パラメータシートの構成
一般的なパラメータシートは、以下のような構成になっています。
- 製品情報欄:品名、型番、メーカー
- スペック記入欄:製品の仕様を記入
- 規制基準欄:法令の規制値が記載
- 判定結果欄:該当・非該当を記入
- 判定者情報:判定日、判定者名
書き方のポイント
1. 正確なスペックを記入する
メーカーの公式資料に基づいて記入してください。カタログ値と実測値が異なる場合は注意が必要です。
2. 単位を間違えない
規制基準の単位と製品スペックの単位が異なる場合、換算が必要です。
3. 「以下」「未満」の違いに注意
規制基準が「500以下」の場合、500は該当します。「500未満」の場合、500は該当しません。
4. 全ての該当項目をチェック
1つの項目で非該当でも、他の項目で該当する可能性があります。
記入例
【製品情報】
品名:工作機械 Model-X
型番:WM-5000
メーカー:○○精機株式会社
【スペック】
位置決め精度:8μm
制御軸数:5軸
【判定】
輸出令別表第1 6項(1):非該当
理由:位置決め精度が規制値(6μm以下)を超えているため
判定日:2026年1月23日
判定者:輸出管理部 山田太郎
項目別対比表(CISTEC様式)の使い方
項目別対比表とは
項目別対比表は、輸出令別表第1の全項目(1項〜15項)について、該当・非該当をチェックできる様式です。
パラメータシートとの使い分け
| 状況 | 使用する様式 |
|---|---|
| パラメータシートがある品目 | パラメータシート |
| パラメータシートがない品目 | 項目別対比表 |
| 初めて判定する製品 | まず項目別対比表で全体を確認 |
使い方の手順
1. 全項目を確認
1項から15項まで、すべての項目を確認します。
2. 明らかに非該当の項目を除外
例えば、電子部品であれば、1項(武器)、2項(原子力)、3項(化学兵器)などは明らかに非該当です。
3. 該当可能性のある項目を詳細確認
残った項目について、省令(貨物等省令)の詳細な規定を確認します。
4. 判定結果を記録
各項目の判定結果と根拠を記録します。
注意点
パラメータシートがないからといって非該当ではありません。 項目別対比表で全項目を確認する必要があります。
パラメータシートは主要な品目用に用意されていますが、すべての品目を網羅しているわけではありません。
よくあるミスと注意点
ミス1:一部の項目しかチェックしない
問題:「この製品は通信機器だから9項だけ見ればいい」と思い、他の項目を見ない。
正しい対応:通信機器でも、7項(エレクトロニクス)、8項(コンピュータ)、15項(暗号)に該当する可能性があります。全項目を確認しましょう。
ミス2:古いスペックで判定する
問題:製品がバージョンアップしたのに、古いパラメータシートを使い回す。
正しい対応:製品の仕様変更があった場合は、再度該非判定が必要です。
ミス3:メーカーの判定を鵜呑みにする
問題:メーカーから「非該当です」と言われたので、そのまま輸出した。
正しい対応:メーカーの判定書を入手しても、輸出者の責任で内容を確認する必要があります。判定責任は輸出者にあります。
ミス4:キャッチオール規制を忘れる
問題:リスト規制で非該当だったので、そのまま輸出した。
正しい対応:非該当でも、最終用途・最終需要者によってはキャッチオール規制の対象になります。用途・需要者の確認も必要です。
ミス5:技術の該非判定を忘れる
問題:貨物の該非判定はしたが、技術(設計図、マニュアル等)の判定をしなかった。
正しい対応:貨物と一緒に技術情報を提供する場合、技術についても別途該非判定が必要です。
ミス6:「民生品だから大丈夫」と思い込む
問題:一般に市販されている製品だから規制対象ではないと思った。
正しい対応:市販品でも、スペックによっては規制対象になります。必ず判定を行いましょう。
AIで該非判定を効率化する方法
該非判定の課題
該非判定には、以下のような課題があります。
| 課題 | 詳細 |
|---|---|
| 専門知識が必要 | 法令の理解、技術知識が必要 |
| 時間がかかる | 1件の判定に数時間〜数日 |
| ミスのリスク | 判定ミスは法令違反につながる |
| 規制変更への対応 | 法令改正に追従が必要 |
| 人材不足 | 判定できる人材が限られている |
ZEROCK EX-Checkによる解決
**ZEROCK EX-Check**は、株式会社TIMEWELLが提供する輸出管理特化型AIエージェントです。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 該非判定支援 | 製品スペックから該当項番を自動提案 |
| 判定根拠の提示 | なぜ該当/非該当かの根拠を明示 |
| 規制情報の自動更新 | 法令改正を自動でキャッチ |
| 判定履歴の管理 | 過去の判定結果を一元管理 |
導入効果
| 指標 | 効果 |
|---|---|
| 判定時間 | 80%削減 |
| 判定精度 | 99%以上 |
| 規制変更の見落とし | ゼロ |
AIと人間の役割分担
| 作業 | AI(EX-Check) | 人間 |
|---|---|---|
| 該当項番の候補抽出 | ○ | 確認 |
| スペックと規制値の照合 | ○ | 確認 |
| 判定根拠の作成 | ○ | 確認・承認 |
| 最終判定 | 提案 | 決定 |
| 規制変更の検知 | ○ | 対応検討 |
重要:AIはあくまで支援ツールです。最終的な判定責任は**人間(輸出者)**にあります。
まとめ
本記事のポイント
- 該非判定:輸出品が規制対象かどうかを確認する自己責任の作業
- 非該当証明書:規制に「該当しない」ことを証明する書類
- パラメータシート:製品スペックと規制基準を照合するシート
- 4つのステップ:対象特定→項番選定→スペック確認→判定記録
- 注意点:全項目チェック、キャッチオール規制、技術の判定も忘れずに
該非判定の鉄則
- 経産省は判定しない:自分で判定する責任がある
- 全項目をチェック:一部だけ見て判断しない
- 記録を残す:判定根拠を明確に記録
- 定期的に見直す:規制変更、製品変更に対応
- 不明点は専門家に相談:グレーゾーンは無理に判断しない
TIMEWELLの該非判定支援
TIMEWELLは、輸出管理の該非判定業務を効率化するソリューションを提供しています。
ZEROCK EX-Checkのご相談
- 導入相談:貴社の該非判定業務を診断
- デモ:AIによる判定支援を体験
- カスタマイズ:業界・製品に合わせた最適化
「複雑な該非判定を、AIがサポート」
該非判定の効率化について、まずはお気軽にご相談ください。
