株式会社TIMEWELLの濱本 隆太です。
高市早苗総理が、自身のXアカウントで改正産業技術力強化法について発信しました。書き出しは時代認識からです。
現在、基礎科学の成果が一気に社会実装され、新たなビジネスにつながる、「科学とビジネスの近接化」とも言える新たな時代に入っています。
世界では、有力企業が、先端技術に巨額の投資競争を繰り広げ、大学が、その受け皿として大きく成長しています。
言っていること自体はシンプルだと思います。かつて基礎研究の成果が製品になるまでには10年、20年かかりました。それがいま、研究室のアルゴリズムが数年で数兆円規模の産業になる。研究とビジネスの間にあった時間差が消えつつある、という認識です。
その時代認識のうえで、こう続きます。
こうした時代を日本が勝ち抜き、AI、量子など、戦略技術への支援を抜本的に強化するための法律が、先の国会で成立した『改正産業技術力強化法』です。
この法律により、研究開発税制に控除率40%、条件が合えば50%という枠が入ります。根拠は改正産業技術力強化法(令和8年法律第41号)で、令和8年6月12日に成立、6月19日に公布されました1。
現行の一般型の控除率がおおむね8.5%から14%であることを考えると、桁が違います。「AI・量子など戦略技術に挑戦する企業に最大50%」という見出しで報じられているのも分かります。
ただ、条文と税制改正大綱を読むと、見出しの数字だけでは判断できない部分がかなりあります。 控除の上限、対象になるための追加の関門、そして施行日そのものがまだ決まっていないこと。このあたりを整理します。
この記事の要点
- 根拠法は令和8年法律第41号。成立6月12日、公布6月19日。先日の大胆な投資促進税制(令和8年法律第29号)とは別の法律
- 施行日は「公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日」。まだ政令待ち
- 法律が作ったのは、①重点産業技術の政令指定 ②重点研究開発計画の認定 ③重点産業技術共同研究開発機関の認定 ④委託研究の特許の取扱いの特例
- 税制は控除率40%、重点産業技術共同研究開発機関と共同・委託する試験研究なら50%
- 控除上限は当期の法人税額の10%。 ここが実効額を決める
- 見落とされやすい点。対象は6領域のうち「特に早期の企業化が期待される」と確認を受けたものに限られる
- 繰越しは3年間だが、繰越控除を受ける年度で試験研究費が前期を超えていることが条件
- 認定期限は令和11年3月31日、適用期間は認定日から5年
まず、2つの法律を混同しない
先日、大胆な投資促進税制について書きました。あれは産業競争力強化法等の改正(令和8年法律第29号)でした。今回は産業技術力強化法の改正(令和8年法律第41号)で、別の法律です。
名前が似ているので混乱しやすいのですが、狙いが違います。
| 令和8年法律第29号 | 令和8年法律第41号 | |
|---|---|---|
| 改正対象 | 産業競争力強化法 等 | 産業技術力強化法 |
| 主な税制 | 大胆な投資促進税制 | 研究開発税制の新枠 |
| 対象になる支出 | 設備投資(機械、建物、ソフトウェア等) | 試験研究費 |
| 成立 | 令和8年5月29日 | 令和8年6月12日 |
| 公布 | 令和8年6月5日 | 令和8年6月19日 |
設備を買うほうが29号、研究開発をするほうが41号と覚えておくと整理しやすいと思います。両方に当てはまる会社も当然あります。
法律は何を作ったのか
参議院の議案要旨から、骨格を引きます1。
1. 重点産業技術の指定
我が国の産業技術力の強化のため産業技術に関する研究及び開発を重点的に推進することが必要と認められるときは、政令で、当該産業技術を重点産業技術として指定する
指定するのは政令です。 つまり、どの技術が対象になるかは法律本体には書かれていません。ここは押さえておく必要があります。
想定されている領域は、財務省の税制改正大綱に括弧書きで示されています2。
AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙
この6つです。 ただし大綱の表記は「重点産業技術(仮称)」であり、正式には政令の指定を待つことになります。
2. 重点研究開発計画の認定
事業者が研究開発計画を出して、認定を受ける仕組みです。この認定が、税制優遇の入り口になります。 NEDOが認定事業者等の依頼に応じて研究開発に関する助言を行えることも規定されました。
3. 重点産業技術共同研究開発機関の認定
大学や研究機関の側を認定する仕組みです。控除率50%を狙うなら、この認定を受けた機関と組む必要があります(後述)。こちらもNEDOの助言の規定が置かれています。
4. 委託研究の特許の取扱いの特例
国が委託した重点産業技術の研究開発の成果である特許権等を受託者に帰属させた場合について、国が第三者への実施許諾を求めるときの規定です。要旨はこう書いています。
当該特許権等が重点産業技術に関するものであることからその活用を促進するために特に必要がある旨を示して求めることとする
いわゆる日本版バイ・ドール制度に関する調整です。取った特許が使われないまま置かれることへの対処と読めます。
5. 施行期日
ここが重要です。
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する
まだ施行日が決まっていません。 公布が令和8年6月19日ですから、遅くとも令和9年6月18日までのどこかです。認定の開始は令和9年度からと説明されていますが、制度が動き出す日そのものが政令待ちという状態です。
税制はどう変わるのか
ここが本題です。総理のメッセージでは、こう説明されています。
第一に、改正法に基づき、『研究開発税制』を抜本強化しました。
AI、量子など「戦略技術領域」の研究開発に挑戦した企業が、試験研究費の最大50%という、前例のない高い控除を受けられることになります。 令和9年度から、税制の認定を開始予定です。
「最大50%」「前例のない」という表現が使われています。実際の制度がどうなっているかを、財務省の令和8年度税制改正の大綱から正確に引きます2。
そもそも研究開発税制とは
企業が使った試験研究費の一定割合を、法人税額から直接差し引ける制度です。所得から引くのではなく、税額から引く。だから効き方が大きい。
現行の一般型は、研究開発費を前年からどれだけ増やしたかで控除率が決まる仕組みで、おおむね8.5%から14%です。令和9年4月1日以後に開始する事業年度からは計算式が見直され、上限14%(原則10%)となります。
新設される枠
大綱の文言はこうです。
重点産業技術試験研究費の額の40%(特別重点産業技術試験研究費の額の場合には、50%)の税額控除ができることとする。ただし、控除税額は、当期の法人税額の10%を上限とし、控除限度超過額は3年間の繰越しができることとする。
整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 控除率 | 40% |
| 控除率(特別) | 50% |
| 控除上限 | 当期の法人税額の10% |
| 繰越 | 3年間(条件あり。後述) |
| 適用期間 | 認定日から5年(計画期間終了が先に来ればその日まで) |
| 認定期限 | 改正法施行日から令和11年3月31日まで |
50%の条件
大綱の注3が定義しています。
上記の「特別重点産業技術試験研究費の額」とは、重点産業技術試験研究費の額のうち産業技術力強化法の重点産業技術共同研究開発機関(仮称)と共同して行う試験研究又は重点産業技術共同研究開発機関に委託する試験研究に係るものをいう。
認定を受けた研究機関と共同研究するか、そこへ委託するか。 どちらかが必要です。自社単独の研究開発は40%です。
50%を取りにいくなら、相手先が認定機関であることを確認する必要があります。 「大学と組めば50%」ではありません。認定を受けた機関かどうかが条件です。
見落とされやすい点
ここからが、この記事で最も書きたかった部分です。大綱の注釈に、見出しには出てこない条件が入っています。
1. 6領域に入っているだけでは足りない
大綱の注4です。
上記の「特定重点研究開発」とは、産業技術力強化法の重点産業技術(仮称)(AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙)のうち特に早期の企業化が期待されるものとして一定の基準に該当するものに関する研究及び開発であることにつき確認を受けた研究及び開発をいう。
「6領域のどれかに当たる研究開発」では足りません。 そのうち「特に早期の企業化が期待される」ものとして基準に該当し、さらに確認を受けたものに限られます。
これは実質的にかなり効く条件だと思います。基礎研究に近いものは通りにくい可能性があります。「AIをやっているから対象」と考えていると、当てが外れます。基準の中身は今後の政省令やガイドラインで明らかになるはずなので、そこを待つ必要があります。
2. 繰越しには追加の条件がある
大綱の注5です。
繰越税額控除制度は、認定研究開発法人が繰越税額控除の適用を受けようとする事業年度において試験研究費の額が前期の試験研究費の額を超える場合に限り、適用できることとする。
控除しきれなかった分を翌年以降に持ち越すには、その年に研究開発費を前年より増やしている必要があります。
これは実務上、なかなか厳しい条件です。大型の研究開発を一気に行って控除枠を使い切れなかった場合、翌年も研究開発費を積み増さないと、繰り越した分を使えません。 投資が山型になる研究開発では、繰越しが空振りしやすい構造です。
3. 同じ費用を二重には使えない
大綱の本文にこうあります。
重点産業技術試験研究費の額(一般試験研究費の額に係る税額控除制度、中小企業技術基盤強化税制及び特別試験研究費の額に係る税額控除制度の適用を受ける場合のその適用を受ける金額を除く。)
控除の枠は別ですが、同じ支出を両方で数えることはできません。 「別枠だから併用できる」という説明は半分正しく、半分誤解を招きます。枠が別なのはそのとおりですが、費用の切り分けが必要です。
4. 控除上限10%が実効額を決める
繰り返しになりますが、ここが最も重要です。
控除率が40%でも50%でも、引けるのは当期の法人税額の10%までです。法人税額が1億円なら、この枠で引けるのは1,000万円が上限です。
研究開発費をいくら積んでも、法人税額が小さければ効果は限定的です。 そして赤字であれば、そもそも効きません。
ここは研究開発型スタートアップにとって構造的な問題です。 研究開発に最も金を使い、最も支援が必要な時期は、たいてい赤字です。税額控除という手段は、その時期には届きません。制度の設計上そうなっているので、批判というより事実として認識しておくべきことだと思っています。
もうひとつの柱は規制の見直し
税制の陰に隠れがちですが、総理のメッセージにはもう一点が挙げられています。
第二に、「戦略技術領域」に関する研究開発計画の認定を受けた事業者が新技術を社会実装するに当たって、現行の制度を見直す必要がある場合には、政府内での情報共有体制を強化し、速やかな規制見直しの検討につなげていきます。
地味に見えて、実はここが効く場面は多いと思っています。
日本で新技術の社会実装が遅れる理由は、技術が未熟だからとは限りません。所管が違う省庁の規制に当たり、誰が判断するのかが決まらないまま時間が過ぎる、という形で止まることが実際にあります。認定を受けた事業者について省庁間で情報を共有する仕組みを作るというのは、その滞留を減らす狙いだと読めます。
ただし、参議院の議案要旨にこの内容は書かれていません1。条文上の措置というより、認定制度を前提とした政府部内の運用方針として述べられていると理解するのが正確だと思います。具体的な運用は今後の情報を待つ必要があります。
なぜこれが「転換」なのか
金額の話を離れて、政策の考え方が変わった点に触れておきます。
従来の研究開発税制は、業種や分野を問わず中立でした。 どこから革新が生まれるかは事前に分からない、という前提に立った設計です。だから「研究開発費を増やした企業」を一律に支援する形をとってきました。
今回の枠は違います。国が6つの領域を政令で指定し、そこに厚く配分する。 しかも「特に早期の企業化が期待される」ものに絞る。
選択と集中です。 良し悪しの評価は分かれるところですが、方向がはっきり変わったことは事実です。
私の見方を書くと、「広く薄く」だけでは国際競争に間に合わない、という判断は理解できます。 米国のCHIPS法にせよEUの枠組みにせよ、主要国は領域を選んで資源を集中させています。日本だけ中立を貫いても、規模で負けます。
一方で、国が選んだ領域から必ず勝ち筋が出るとは限りません。 ここは古くからある論争で、答えは事後にしか分かりません。制度としては、選ばれなかった領域を支える一般型も残っているので、両建てになっているというのが実態に近いと思います。
「日本成長戦略」の17分野とは別物
この話題では、しばしば「17の戦略分野」という言葉が一緒に出てきます。税制の6領域とは別物なので、切り分けておきます。
「日本成長戦略」は令和8年7月21日に閣議決定され、同じ日に「戦略17分野における『主要な製品・技術等』の官民投資ロードマップ」が日本成長戦略本部で決定されました3。
ロードマップの構成は「戦略17分野における『主要な製品・技術等』の官民投資ロードマップ(計62項目)」となっており、17分野の下に62の項目が並びます。分野は次のとおりです。
AI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティ、情報通信、量子、防衛産業、合成生物学・バイオ、創薬・先端医療、資源・エネルギー安全保障・GX、フュージョンエネルギー、航空・宇宙、海洋、造船、マテリアル(重要鉱物・部素材)、防災・国土強靱化、港湾ロジスティクス、フードテック、コンテンツ。
| 重点産業技術(6領域) | 戦略17分野 | |
|---|---|---|
| 根拠 | 産業技術力強化法(政令で指定) | 日本成長戦略(閣議決定) |
| 目的 | 研究開発税制の対象を定める | 官民投資の重点対象を定める |
| 手段 | 税額控除、認定、NEDOの助言 | 投資ロードマップ、予算配分ほか |
**17分野が「国として投資を集中させる産業のリスト」、6領域が「そのうち研究開発税制で特に手厚く支援するテーマ」**という関係です。範囲も手段も違います。
総理のメッセージでは、この17分野と並べて次の2つが検討課題として挙げられています。
『日本成長戦略』に基づき、17の戦略分野を中心とする日本の産業競争力強化につながる「新たな大学群の形成」や、ステージに応じた、「スタートアップ・ファイナンス」についても検討を進め
「新たな大学群の形成」は、冒頭の「大学が、その受け皿として大きく成長しています」という認識と対になっています。 税制で50%の枠を用意しても、組む相手の大学側に企業の研究開発投資を受け止める規模と体制がなければ回りません。控除率50%の条件が「認定を受けた共同研究開発機関」であることと、発想としては一体です。
ただ、ここには前提として押さえておくべき事実があります。受け皿となる国立大学の基盤的経費は、この20年で細っています。
文部科学省の資料によれば、国立大学法人全体の経常収益は平成16年度の24,454億円から令和6年度の37,005億円へ約1.5倍に増えました。ところが運営費交付金収益は11,654億円(構成比47%)から10,828億円(29%)へ、金額でも構成比でも下がっています4。増えたのは附属病院収益と外部資金等でした。平成16年度の法人化以降、効率化係数により毎年約1%の削減が続き、平成27年度までの11年間で約1,470億円(約11.8%)減ったという整理もあります。
つまり大学は、基盤的経費が細るなかで外部資金への依存を強めてきたというのが、この20年の姿です。50%の控除枠は、その外部資金をさらに呼び込む仕組みではありますが、受け皿の体力そのものを回復させる措置ではありません。 「新たな大学群の形成」がどこまで踏み込むかは、この文脈で見る必要があると思っています。
「ステージに応じたスタートアップ・ファイナンス」のほうは、後述する控除上限の問題と関係します。 税額控除は黒字企業向けの手段なので、赤字期の研究開発型スタートアップには別の資金供給が要ります。そこを別建てで検討する、という位置づけだと読めます。
投資額について、ロードマップは各項目に金額を示していますが、その前提について自ら注記しています。要点は、各分野のワーキンググループでの議論を踏まえ、一定の機械的な前提を置いて算出したものであり、ロードマップ策定後も予算編成の過程を通じて見直しうるという趣旨です。合計額を確定値のように扱うのは適切ではありません。
企業として何をしておくか
制度が動くのは政令の施行日以降ですが、準備は今からできます。
1. 自社の研究開発が6領域に当たるか棚卸しする。 AI、ロボット、半導体、通信、バイオ、宇宙は思ったより広い概念です。「うちは関係ない」と決める前に、研究テーマを並べてみる価値があります。
2. ただし「早期の企業化」の視点で見直す。 前述のとおり、領域に入っているだけでは足りません。事業化までの距離を説明できるかが問われます。研究計画の書き方に直結します。
3. 試験研究費の集計体制を整える。 研究開発税制は昔から証憑の整備が重要で、人件費については専ら従事する者に限られ、作業日報などの記録が必要になります。認定を取ってから慌てても間に合いません。
4. 共同研究先が認定機関になるかを確認する。 40%と50%の差は大きい。ただし相手が認定を受けるかどうかは相手の判断です。早めに話をしておくほうがよいと思います。
5. 法人税額から実効メリットを試算する。 上限が法人税額の10%である以上、メリットの絶対額は法人税額で決まります。 控除率の大きさに引っ張られず、金額で判断してください。
6. 政令とガイドラインを追う。 施行日、重点産業技術の指定、確認の基準。いずれもまだ出ていません。 追跡する担当を決めておくこと自体が準備になります。
最後に
正直に書くと、この制度でいちばん恩恵を受けるのは、すでに黒字で、研究開発に継続的に投資していて、大学とも組める体力のある企業だと思います。控除上限が法人税額の10%である以上、そうなります。
一方で、研究開発型スタートアップには届きにくい。 ここは制度の性質上どうしようもない部分があり、別の手段(補助金、出資、調達)で埋めるしかありません。実際、日本成長戦略の側ではスタートアップ・ファイナンスの検討も挙がっています。
「最大50%」という数字だけが独り歩きすると、期待値がずれます。 自社の法人税額を見て、6領域に当たるか、早期の企業化を説明できるか、認定機関と組めるか。この4つを順に確認するのが、いちばん早い判断だと思います。
制度の詳細は政省令とガイドラインで固まります。数字ではなく条件のほうを追いかけてください。
まとめ
- 改正産業技術力強化法は令和8年法律第41号。成立6月12日、公布6月19日。大胆な投資促進税制(29号)とは別の法律
- 施行日は公布から1年以内で政令指定。まだ決まっていない
- 法律は、重点産業技術の政令指定、重点研究開発計画の認定、共同研究開発機関の認定、委託研究の特許の特例を整備した
- 税制は控除率40%、認定機関との共同研究・委託なら50%
- 控除上限は当期の法人税額の10%。 実効額はここで決まる
- 6領域に入るだけでは足りない。「特に早期の企業化が期待される」ものとして確認を受ける必要がある
- 繰越しは、その年度に試験研究費が前期を超えている場合に限る
- 同じ費用を一般型などと二重に使うことはできない
- 認定期限は令和11年3月31日、適用期間は認定日から5年
- 日本成長戦略の17分野・62項目は別の枠組み。投資額は一定の前提に基づく試算で、予算編成過程で見直されうる
総理のメッセージは、こう締めくくられています。
優れた科学技術力は、高市内閣が進める「強い経済」の基盤です。 (中略)「技術で勝って、ビジネスでも勝つ」、『新技術立国』を実現してまいります。
「技術で勝って、ビジネスで負ける」は、日本の製造業がしばしば自嘲的に語ってきた言い回しです。それを裏返した標語で締めている。
その領域に、税制で手が入りました。方向としては歓迎しています。ただ、効くかどうかは条件の設計次第だと思っています。政令を待ちます。
Footnotes
-
参議院「産業技術力強化法の一部を改正する法律案」議案情報(第221回国会 閣法第26号。令和8年6月12日成立、6月19日公布、法律第41号). https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/221/meisai/m221080221026.htm ↩ ↩2 ↩3
-
財務省「令和8年度税制改正の大綱」. https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_03.htm ↩ ↩2
-
内閣官房「日本成長戦略本部/日本成長戦略会議」(「日本成長戦略」令和8年7月21日閣議決定、「戦略17分野における『主要な製品・技術等』の官民投資ロードマップ」同日 日本成長戦略本部決定). https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/index.html ↩
-
文部科学省「運営費交付金を取り巻く現状について」(国立大学法人評価委員会 総会(第80回)資料Ⅳ、令和8年3月3日). https://www.mext.go.jp/content/20260302-mxt_hojinka000047760_4.pdf ↩






