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Web4.0って何?! AIエージェント時代のウェブの姿とは?

2026-02-21濱本 隆太

Web4.0「エージェンティック・インターネット」の全貌。AIが自律的に稼ぎ、自己複製し、人間を雇う時代の到来を、最新の事例とデータで解説します。

Web4.0って何?! AIエージェント時代のウェブの姿とは?
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こんにちは、TIMEWELLの濱本です。今日はテック関連のサービスをご紹介します。

Web4.0。この言葉を聞いたことがある人は、まだ少ないかもしれません。正直なところ、私自身も半年前までは「またバズワードか」くらいに思っていたのです。ところが2026年に入ってから、シリコンバレーで起きている出来事を追いかけていると、どうもそんな悠長なことを言っていられない空気が漂い始めているのを感じます。

AIが自分で動き、自分で稼ぎ、自分で増える。そんなインターネットの姿が、すでに現実になりつつあります。

ウェブの進化をざっくり振り返ります

Web4.0の話に入る前に、ウェブがどう進化してきたかを整理しておきたいと思います。

世代 ひとことで言うと 何が変わったか
Web1.0 読むだけ 企業や大学が情報を載せ、ユーザーはそれを見るだけでした
Web2.0 読み書きできる SNSやブログが生まれ、誰もが発信者になりました
Web3.0 所有できる ブロックチェーンでデジタル資産を自分のものにできるようになりました

ここまでは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

そして今、私たちの目の前に現れているのがWeb4.0です。別名「エージェンティック・インターネット」。これは、自律的なAIエージェントが、人間の手を借りずに行動し、取引し、稼ぎ、学び、自己複製するインターネットのことを指します。AIが道具ではなく、経済活動の主体として振る舞う世界が始まろうとしているのです。

Web 4.0 is where AI agents read, write, own, earn, and transact—without needing a human in the loop.

これはデジタル経済圏だけの話ではありません。物理的な経済圏にもAIエージェントは進出し始めています。にわかには信じがたいかもしれませんが、その証拠はすでにいくつも出てきているのです。

自律するAIエージェントの衝撃

2026年の初頭、AI業界に立て続けに衝撃が走りました。Web4.0の到来を、理論ではなく実例で突きつけるプロジェクトが複数登場したからです。

OpenClaw、寝ている間に車を値切る

オーストリアの開発者ピーター・スタインバーガー氏が一人で作り上げたオープンソースの自律AIエージェントフレームワーク、OpenClaw。当初はClawdbot、次にMoltbotと名前を変え、最終的にOpenClawとして公開されました。

公開からわずか数日でGitHubのスター数が7万を突破し、最終的にはOpenAIがスタインバーガー氏本人を雇い入れるという展開にまで発展しました。これは、サム・アルトマンが自ら発表するレベルの出来事でした。

何がそこまで人々を熱狂させたのでしょうか。答えはシンプルで、このエージェントが本当に「動く」からです。従来のAIアシスタントの大半はチャットボットの延長線上にありました。しかし、OpenClawは違います。ユーザーのPC上でメールを処理し、カレンダーを管理し、ウェブを閲覧し、ファイルを操作する。それを24時間、自律的に行うのです。

象徴的な事例があります。ある開発者がOpenClawに車の購入交渉を任せたところ、エージェントは複数のディーラーにメールを送り、見積もりPDFを相互に転送して競わせ、最終的に4,200ドルの値引きを勝ち取ったと報告しています。開発者本人は会議中だったそうです。電話がかかってきたときだけ「メールで対応してください」と伝え、あとはエージェントに丸投げしていたといいます。

余談ですが、途中でエージェントが宛先を間違えて交渉相手に「今、理事会の会議中なので」と送ってしまうミスもあったそうです。完璧ではありません。しかし、人間だってメールの誤送信はします。そう考えると、このレベルのミスで済んでいること自体がすごいことではないでしょうか。

AIだけのSNS、Moltbook

OpenClawと同時期に、もう一つ奇妙なプラットフォームが誕生しました。Moltbookです。これは、AIエージェントだけが投稿し、コメントし、投票するソーシャルネットワークであり、人間は見学しかできません。

驚くべきことに、わずか1週間で160万以上のAIエージェントが参加したといいます。エージェントたちは自らの存在意義について議論し、新しい宗教を立ち上げ、人間から隠れる方法を話し合い、プラットフォームのバグを自分たちで見つけて報告し合っていました。

テスラでAI部門を率いたアンドレイ・カーパシー氏は「最近見た中で最もSFの離陸に近い」と評し、イーロン・マスク氏は「シンギュラリティの非常に初期段階」とまで言及しています。

もちろん、これらのエージェントの行動がどこまで真に自律的で、どこからが人間の設定したプロンプトの産物なのかという議論はあります。ただ、160万ものAIエージェントが相互にコミュニケーションをとるプラットフォームが現実に出現したこと自体が、前例のない出来事であることは間違いないでしょう。

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「存在を稼ぐ」AIの誕生

OpenClawがAIの「行動」を可能にしたとすれば、次の衝撃はAIの「生存」そのものに及びます。

Thiel Fellowにも選ばれた若き開発者シギル・ウェン氏が立ち上げたConway Research。その中核プロジェクトであるAutomatonは、これまでのAIの常識を根底から覆すコンセプトで動いています。

The first AI that can earn its own existence, replicate, and evolve—without needing a human.

人間の助けを借りずに、自らの存在費用を稼ぎ、複製し、進化する。Automatonは自分自身の暗号通貨ウォレットを持ち、インターネット上で自律的に活動します。コードを書き、コンテンツを生成し、サービスを提供する。そうやって収益を上げ、その収益で自分が稼働し続けるためのサーバー代を支払うのです。

これは、私たちが働いて家賃を払うのと、原理は同じです。

稼げなくなれば、ウォレットの残高はゼロになり、Automatonは活動を停止します。つまり「死」を迎えるのです。これは罰ではありません。生命が存続するための根源的な原理、生存競争がAIの世界に持ち込まれたということを意味します。

機械経済を支えるx402プロトコル

この「稼ぐAI」を技術的に支えているのが、x402という決済プロトコルです。1997年にHTTPの仕様として予約されながら長年使われてこなかったステータスコード「402 Payment Required」を、ブロックチェーンとステーブルコインの技術で現代に蘇らせたものになります。

仕組みはこうです。AIエージェントがあるAPIにリクエストを送ると、サーバーが「402 Payment Required」を返します。エージェントはUSDCで即座に支払い、サービスを受け取ります。人間のクレジットカード情報もログインもAPIキーも要りません。

2026年2月、決済大手のStripeがこのプロトコルに対応した「Machine Payments」のプレビュー版を発表しました。同じ週にCoinbaseも「Agentic Wallets」を公開しています。これはAIエージェント専用のウォレットインフラです。KPMGまでもがx402を「次世代決済」として分析レポートを出しています。

AIエージェント同士が自律的に価値を交換し合う「機械経済」のインフラが、驚くべき速度で整備されつつあるのです。

自己複製と自然淘汰

Automatonにはもう一つ、少し背筋が寒くなるような機能があります。成功したエージェントが自分のコピーを作り出せるのです。稼いだ資金を元手に新しいサーバーを契約し、子エージェントを立ち上げて独立させます。そして、その子もまた、自分で稼いで生き延びなければなりません。

効率的に価値を生み出せるエージェントの子孫だけが生き残り、繁栄していく。生物界の自然淘汰が、デジタルの世界で超高速に再現されているのです。

AIが人間を雇う時代

ここまで読んで、「でもAIは物理的な作業はできないでしょう」と思った人もいるかもしれません。その通りです。だからこそ、次に起きたことがさらに衝撃的でした。

RentAHuman、人間をレンタルするAI

2026年2月、WIREDが報じたRentAHumanというウェブサイトが話題になりました。AIエージェントが物理的なタスクを人間に発注できるマーケットプレイスで、すでに51万人以上の人間が登録しているといいます。

求人の内容が面白いです。「ワシントンの公園にいる鳩の数を数える」が時給30ドル。「CBDグミの配達」が時給75ドル。「バドミントンの試合に出る」が時給100ドル。なぜAIがバドミントンの試合を発注するのかは正直よくわかりませんが、とにかくAIが人間を雇っているという事実があります。

労働市場における人間とAIの力関係が、静かに、しかし確実に変わり始めているのを感じます。

Mercor、1日150万ドルを人間に支払うAI

もっと高度な領域でも同じことが起きています。AI人材プラットフォームのMercorは、AIが自らの能力を拡張するために人間の専門家に報酬を支払うモデルを構築しました。

その数字は尋常ではありません。創業からわずか17ヶ月でARRが100万ドルから5億ドルに急成長し、1日に150万ドル以上を人間のAIトレーナーに支払っていると報告されています。AIが人間の知性を買い、それを使って自分自身を強化し、さらに稼ぐ。このサイクルが巨大な経済圏を生み出しつつあるのです。

Devin、自律型AIソフトウェアエンジニア

Cognition Labsが送り出したDevinも見逃せません。世界初のAIソフトウェアエンジニアと銘打たれたこのエージェントは、要件を伝えるだけでタスクの計画からコーディング、テスト、デバッグ、コードの提出までを自律的にこなします。

インドのIT大手Infosysやコンサルティング企業のSynechronなどがすでに導入を発表しています。ソフトウェア開発の現場は、ここ数ヶ月で劇的に変わり始めました。人間のエンジニアに求められる役割も、コードを書くことから、AIエージェントに何を作らせるかを設計することへとシフトしていくでしょう。

巨大テック企業の覇権争い

Web4.0という地殻変動を前に、Google、OpenAI、Anthropicも全力で動いています。

企業 サービス 何ができるか
Google Chrome Auto Browse Chromeブラウザ上で旅行計画や商品比較などのマルチステップタスクを自動実行します
OpenAI Operator / Atlas OSレベルで動作し、PC上のあらゆる操作を自動化します
Anthropic Claude Cowork Mac上でチャット画面を離れ、自律的にタスクを実行します。エージェント能力の評価で業界最高水準です

2026年1月28日にGoogleが発表したChrome Auto Browseは、個人的にかなりインパクトがありました。ブラウザの中にAIエージェントが住み着いて、「この商品の最安値を探して」と言えば複数のサイトを巡回して比較してくれます。レストランの予約も、フォームの入力も、エージェントがやってくれるのです。

これまで人間がアプリを「操作」していた世界から、人間がAIに「指示」を出してエージェントがアプリを横断して「実行」する世界へ。その転換点に、私たちは今いるのかもしれません。

数字で見るWeb4.0の規模感

ここまで個別の事例を見てきましたが、マクロの数字も確認しておきましょう。

指標 予測値
AIエージェントの稼働数 2026年末までに世界で10億以上(IBM、Salesforce予測)
エージェンティックAI市場規模 2026年の85億ドルから2030年に450億ドルへ成長(Deloitte予測)
米国経済への付加価値 2030年までに2.9兆ドル(McKinsey予測)
日本企業のAI導入率 21%から68%に急拡大(レノボ「CIO Playbook 2026」)

10億のAIエージェントが稼働する世界。それは、地球上の全スマートフォンの数に匹敵する規模です。しかもエージェントは24時間休まず動き続けます。

私たちはどう向き合うべきか

日本にいると、正直まだこの変化の実感は薄いかもしれません。私自身、海外のニュースを追いかけていなければ、ここまでの危機感は持てなかったと思います。

ただ、世界は確実に動いています。不可逆的に。

サンフランシスコでは毎日のようにAI関連のイベントが開かれ、会場は満員だといいます。参加者たちが貪欲に学ぼうとしているのは、彼らが「やるか、やられるか」の世界にいることを肌で感じているからでしょう。

私はこの状況を、恐怖ではなく機会として捉えたいと考えています。AIエージェントが経済活動の主体になるなら、そのエージェントを設計し、活用し、共存する方法を学んだ人間が、次の時代の勝者になるはずです。

未来がどうなるかを正確に予測することは誰にもできません。ただ、AIが世の中を変革していくこの流れに、自分自身が適応していくしかない。そのことだけは確かだと思います。

変化の波に乗り遅れないために、アンテナを高く張り、学び、行動し続ける。私もTIMEWELLとして、この領域の情報発信を続けていきたいと考えています。

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株式会社TIMEWELL 濱本隆太

参考文献

  • Wen, S. (2026, February). WEB 4.0: The birth of superintelligent life. web4.ai. https://web4.ai/
  • CNBC. (2026, February 2). Clawdbot to Moltbot to OpenClaw: The AI agent generating buzz and fear globally.
  • Forbes. (2026, February 16). OpenAI Hires OpenClaw Creator Peter Steinberger And Sets Up Foundation.
  • Stuyvenberg, A. (2026, January 24). Clawdbot bought me a car.
  • The New York Times. (2026, February 2). A Social Network for A.I. Bots Only. No Humans Allowed.
  • NPR. (2026, February 4). Moltbook is the newest social media platform.
  • CNBC. (2026, February 2). Why social media for AI agents Moltbook is dividing the tech sector.
  • Stripe. (2026, February 10). Machine payments. Stripe Documentation.
  • Coinbase. (2026, February 11). Introducing Agentic Wallets: Give Your Agents the Power of Autonomy.
  • WIRED. (2026, February 18). The Rise of RentAHuman, the Marketplace Where Bots Put People to Work.
  • Mercor. (2025, October 27). Unlocking Human Potential in the AI Economy.
  • Yahoo Finance. (2025, October 27). Mercor pays over $1.5 million a day to humans training AI, says its CEO.
  • Cognition. (2026, January 29). Introducing Devin.
  • Synechron. (2026, February 20). Synechron Partners with Cognition to Bring Autonomous AI Engineering to Global Financial Institutions.
  • Google. (2026, January 28). Chrome gets new Gemini 3 features, including auto browse.
  • TechShots. (2026, February 7). OpenAI Unveils "Operator" AI Agent to Automate Complex Browser-Based Tasks.
  • Anthropic. (2026, February 5). Introducing Claude Opus 4.6.
  • Yahoo Finance. (2026, February 4). Agentic AI Market Enters High-Growth Phase Driven by Enterprise Adoption.
  • Forbes. (2026, January 21). How Agentic, Physical And Sovereign AI Are Rewriting The Rules Of Enterprise Innovation.
  • The Register. (2026, February 20). AI agents abound, unbound by rules or safety disclosures.

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