こんにちは、株式会社TIMEWELLの濱本です。
「MATCH法はもう成立したのか」「150日の期限はいつから数えるのか」。法案の名前で調べている方がまず知りたいのは、この2点ではないでしょうか。先に答えを書くと、2026年10月3日時点でMATCH法は成立していません。下院の外交委員会を修正のうえ通過した段階で、下院本会議の採決も上院の委員会審議もまだです。しかも委員会での修正によって、話題になった「150日」は下院案では「240日」に変わっています。
要点(2026年10月3日時点)
- MATCH法(MATCH Act)は米国議会の法案で、法律にはなっていません。下院案H.R.8170は4月22日に下院外交委員会が修正のうえ36対8で可決、上院案S.4281は銀行・住宅・都市委員会に付託されたままです
- 下院の修正版では、同盟国の対応を確かめる期限が施行後150日から240日に延び、一度限りの延長幅は90日から60日に縮みました
- 柱は、代替の利かない半導体製造装置と、懸念国にある先端半導体の工場向けの輸出・保守を、米国と同盟国が同じ水準で管理することです。そろわなければ米国が外国製の装置にも管轄を広げます
- 装置と部品の分類、設置済み装置の保守契約、組み込んだ米国製部品、販売経路の4点は、法案の行方にかかわらず現行の米国輸出管理規則(EAR)の下でも点検する意味があります
条文と審議記録は、どちらも米国政府のサイトで誰でも読めます。報道の要約だけで動くと、4月時点の数字のまま社内に説明してしまうことになりかねません。ここからは議会の一次資料をもとに、法案の仕組み、4月から何が変わったか、いまの米国の規則とどう重なるか、日本企業が今のうちに手を付けておけることを書いていきます。自社の輸出管理体制の現在地を先に確かめておきたい方は、輸出管理体制の無料診断(3分で完了)もご利用ください。
MATCH法とは何か 法案の正式名と3段階の仕組み
MATCH法は「Multilateral Alignment of Technology Controls on Hardware Act」の略称で、日本語では「ハードウエア技術管理の多国間整合法」などと訳されています。下院では2026年4月2日、マイケル・バウムガートナー議員(共和党、ワシントン州)が、共和党5人・民主党5人の計10人を共同提出者として提出しました(H.R.8170)1。上院では、上院外交委員会が4月8日に提出を発表し、4月13日にピート・リケッツ議員(共和党)がアンディ・キム議員(民主党)、ジム・リッシュ議員(共和党)、チャック・シューマー議員(民主党)とともに提出しています(S.4281)23。共同提出者は10月初めまでに下院で31人、上院で11人に増えました。
仕組みは3段階です。最初に、米商務省と国務省が、中国などの懸念国が同等の性能で量産できない半導体製造装置(法案は「チョークポイント装置」と呼びます)と、懸念国の中で先端半導体を製造している工場を洗い出します。次に、日本やオランダなど装置を供給する同盟国に対し、その装置を国単位で管理し、対象の工場向けの輸出と保守に許可制を敷くよう外交で求めます。最後に、期限までに同盟国の管理がそろったと確認できなければ、米国が規則を出して、その国から輸出される装置や部品にも米国の管轄を及ぼし、輸出と保守を許可制にします45。同盟国が後から同じ水準の管理を整えれば、米国の上乗せ規制は解除できる、という出口も条文にあります。
条文でいう懸念国は、中国(香港・マカオを含む)、イラン、北朝鮮、ロシアと、米国のカントリーグループD:5に載る国のうち国務長官が指定した国です5。法律は施行から5年で効力を失う時限立法として書かれています。提出議員の発表資料は、半導体製造装置が中国向けの輸出品目として、オランダでは1位、日本では2位、米国では3位にあたると説明しており、装置の供給国がそろって管理しなければ効果が出にくい、というのが提出側の問題意識です6。
一点、はっきりさせておきます。法案の「対象工場」の定義に当てはまることや、米国のエンティティ・リスト(輸出に許可が要る外国の企業・団体の一覧)に載ることは、規制上の区分です。その企業の是非を判断するものではありません。装置を供給する日本・米国・オランダの企業についても同じで、法律ができれば、各社は法令に従って取引を組み替える当事者になります。
装置と部品の位置づけを日米両面で書き出す: 半導体製造装置(3B系)と先端コンピューティングIC(3A090・4A090・HBM)を、日本の輸出令別表第1 七の項+貨物等省令と、米国EAR(ECCN・仕向地D:5・744.23・外国直接製品ルール・許可例外)の両面から、記入しながら確認できるチェックリストを配布しています。MATCH法が名前を挙げる3B001・3B002・3B993に自社製品が当たるかを、根拠を書き込んだまま社内の判定書や取引先への説明に使えます。 → 半導体 該非判定チェックリスト(2026年版)をダウンロード(無料。会社名とお勤め先のメールアドレスのご登録が必要です)
2026年10月時点の審議状況 4月の提出時から何が変わったか
下院外交委員会は4月22日、輸出管理を中心とする22本の法案をまとめて審議し、MATCH法はバウムガートナー議員が出した代替修正案(法案の本文を丸ごと差し替える修正)を土台に、さらに一部を直す修正を口頭で採択したうえで、36対8で本会議への報告を決めました57。ただし10月3日時点で、下院本会議での採決は行われていません。上院案は銀行・住宅・都市委員会に付託されてから動いていません12。
初版を書いた4月と現在を並べると、次のようになります。
| 項目 | 初版の時点(2026年4月) | 2026年10月3日時点 |
|---|---|---|
| 下院案 H.R.8170 | 4月2日提出、外交委員会に付託 | 4月22日に外交委員会が修正のうえ36対8で可決。本会議の採決はまだ |
| 上院案 S.4281 | 4月8日に提出を発表 | 4月13日に提出、銀行・住宅・都市委員会に付託されたまま |
| 同盟国への期限 | 施行後150日(一度限り90日まで延長可) | 下院修正版は施行後240日(一度限り60日まで延長可)。上院案は150日のまま |
| 対象装置の書き方 | DUV液浸露光装置や極低温エッチング装置などを性能を問わず列挙 | 下院修正版は、施行時に米国か同盟国が「不許可を原則とする許可制」を敷いている装置・部品と、ECCN 3B001・3B002・3B993.f.1(一部の仕様を除く)に当たる装置を最低限含む形に |
| 対象工場の書き方 | 中国の半導体メーカーと装置メーカー十数社を名指し | 社名の列挙をやめ、2023年度国防授権法第5949条の対象企業や、米国が最終需要者を理由に規制している企業と連動する定義に |
| 国防授権法(NDAA)との関係 | 未定 | 下院が7月22日に可決したNDAA(H.R.8800)の本文にMATCH法の条文はなし。上院NDAA(S.4784)は調整修正案に含める方向が報じられたものの、審議入りに必要な討論終結が7月14日に50対46で成立せず(必要なのは60票)、その後も審議入りしていない |
| 成立 | 未成立 | 未成立(法案のまま) |
表の出典は、審議経過がCongress.govと米国政府出版局のデータ12、修正の中身が下院外交委員会の審議資料57、国防授権法の動きが両院の審議記録と本文89です。
委員会の修正版で、日本の企業にとって目を引く変更が3つあります。1つ目は期限の延長です。装置と工場の洗い出しは施行後90日以内、同盟国との交渉結果の議会報告は120日以内、そして同盟国の対応を確認するか、そろっていない国の名前を議会に出す期限が240日以内になりました5。2つ目は、洗い出しの際に評価する部品の例として、静電チャック、DUV光源、一部の高周波電源、インピーダンス整合器、光学部品、レーザーが条文に書き込まれたことです。装置の完成品メーカーだけでなく、部品メーカーも検討の対象に入っていることが読み取れます。3つ目は、米国が規制を広げる際、米商務省産業安全保障局(BIS)が同盟国と懸念国のチョークポイント装置・部品のメーカーの経営トップに、規制の内容と法的な義務を個別に通知する書面(is-informed letter)を送ると定めたことです5。日本の部品メーカーに米国当局から書面が届く可能性が、条文の上で生まれました。なお、委員会での追加修正により、同盟国の対応状況に関する議会への証明や報告は非公開で出せるようになっています7。
ロイターは4月16日、修正版は提出時より対象を絞った一方で、DUV液浸露光装置への国単位の規制は残り、極低温エッチング装置への国単位の規制は外れたと報じました10。保守(サービス)に許可を求める点は、修正後も条文に残っています。
では、成立の見通しはどうか。ここからは私の見方です。米国の今の議会(第119議会)の会期は2027年1月3日に終わり、それまでに成立しなかった法案は、次の議会で出し直す必要があります。残りの道筋は、下院本会議と上院の両方を通すか、上院の国防授権法を動かして両院協議に乗せるかで、どちらも10月3日時点では動きが見えません。一方で、オランダのイエッテン首相は9月下旬、MATCH法について米大統領や議員と話したうえで、双方が受け入れられる合意に至れるとの見通しを示したと報じられています11。法案の仕組み自体が「同盟国がそろえば米国の上乗せは不要」という作りなので、立法より先に政府間の調整で結論が出る展開も考えられます。
時期は読めません。ただ、チョークポイント装置の特定、保守への許可、米国製部品の含有率を問わない管轄という骨格は、委員会の修正を経ても残りました。成立すれば、90日・120日・240日と短い間隔で規則が出てきます。だからこそ、準備は「法案がどうなっても無駄にならないもの」から始めるのが合理的だと考えています。
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法案の中身を現行のEARと重ねて読む 保守・0%のde minimis・外国直接製品ルール
MATCH法は、何もないところに新しい規制を作る法案ではありません。いまの米国輸出管理規則(EAR)にすでにある仕組みを、装置の種類と国の範囲で広げる法案です。条文の定義を現行の規則と並べると、どこが変わるのかが見えてきます。
まず、法案が規制の網にかける「対象品目(applicable item)」の定義です。修正版は、米国の技術やソフトウエアから直接作られた外国製品(外国直接製品ルール、FDPRの考え方)、米国製の規制対象の部品を0%を超えて含む外国製品、そして米国の技術で設計・製造されたと推定される集積回路を組み込んだ外国製品を含むと書いています5。現行のEARでは、外国製品に含まれる米国製の規制対象部品の割合(de minimis、僅少の基準)が原則25%(一部の仕向地は10%)を超えるとEARの対象になります。法案は、チョークポイント装置について、この割合の線を事実上なくす方向です。FDPRとde minimisの違いは外国直接製品ルール(FDPR)の解説で詳しく書いています。
ただ、この方向はすでに一部で始まっています。BISが2024年12月2日に施行した暫定最終規則(89 FR 96790)は、半導体製造装置向けの新しいFDPRを設けたうえで、3B001の一部などの装置が米国製の集積回路を含み、マカオやD:5国に向かう場合や、エンティティ・リストで特定の注記が付いた企業に向かう場合には、de minimisの基準を置かない(0%)としました12。同じ規則は、日本とオランダを含む33か国を「一部の半導体製造装置の許可要件から除外される国」として補則に列挙しています。BISは理由として、これらの国の政府が多国間の輸出管理の枠組みに参加し、重要な装置を管理する権限を持っていることを挙げました12。MATCH法の修正版は、同盟国が足並みをそろえない場合の手段の一つとして「同盟供給国向けの既存の許可の除外を外すこと」を挙げています5。日本の装置メーカーが今受けている扱いの前提が、法案の議論の中心にあるということです。
次に保守です。条文は保守(servicing)を、対面か遠隔かを問わず、据え付け、校正、修理、オーバーホール、再生、試験、診断、ソフトウエアやファームウエアの更新、教育、現地サービス、アプリケーション支援、カスタマイズ、技術支援、プロセス調整、トラブル対応、保守のノウハウの移転まで含むと定義しています5。装置の売り切りではなく、設置後の長い保守契約で収益を上げている装置メーカーにとって、影響が最も大きいのはこの部分でしょう。
国単位の規制の範囲にも例外があります。条文は、法律の施行時点ですでに存在し、懸念国の外に本社(最終的な親会社を含む)を置く企業が所有・運営し続けている工場は、国単位の規制の対象から外すと書いています5。中国にある外資系の既存工場がこれにあたります。ただし、これらの工場も現行のEARの規制から自由なわけではありません。BISは2025年9月、中国にある外資系の半導体工場3拠点について、許可なしで一定の品目を受け取れる「認定最終需要者(VEU)」の認定を2025年12月31日付で取り消す規則を出しています13。
なお、2026年に入ってBISが官報(Federal Register)に出した規則に、半導体製造装置の規制を強める規則は見当たりません(当社がFederal Registerの公開データで10月3日に確認した範囲)14。いま動いているのは、議会の法案と政府間の調整です。
最後に、対象工場の定義は「子会社や関連会社を含むか」も検討の対象にしています5。所有関係で規制の範囲を広げるという点では、BISの50%ルール(Affiliates Rule)と考え方が重なります。50%ルールは停止規則(90 FR 50857)により、官報上は2026年11月9日まで効力が止まっています15。米中は2027年1月10日までの延長を発表しました(中国商務部は9月28日に公式に発表、米国は財務長官の9月23日の発言が報道されたもの)が、BISの延長規則は10月3日時点で官報に載っていません。停止期限と計算の考え方はBIS 50%ルールの解説にまとめています。
日本とオランダの現在地、そして日本の装置・部品メーカーへの影響
日本は、2023年7月23日から、ArF液浸露光装置をはじめとする先端の半導体製造装置を全地域向けの許可制にしています。BISも2024年12月の規則の中でこの事実を明記しました12。さらに2025年5月28日には、先端半導体の製造装置などを含む品目をリスト規制に加える改正が施行されています(令和7年政令第102号ほか)16。中身は先端半導体・量子関連21品目の規制強化の解説を参照してください。経済産業省の「最新の制度改正」の一覧(10月4日確認)を見る限り、2026年に入ってから半導体製造装置を対象にした新しいリスト改正はありません17。直近の改正の流れは輸出貿易管理令の最新の改正一覧にまとめています。
オランダは2023年9月1日から先端半導体製造装置について国内の許可制度を導入し、2回の拡大を経ています。直近では2025年4月1日から、微細な欠陥を検査する光学式・電子ビーム式の装置などが許可制の対象に加わりました18。前述のとおり、オランダの首相は9月下旬にMATCH法をめぐる米国との合意に自信を示したと報じられています11。
日本の研究機関の見方も一つ紹介しておきます。日本国際問題研究所の髙山嘉顕研究員は2026年6月の論考で、MATCH法が日本に突き付ける課題として、規制の整合を受け身で追うのではなく形成に関わること、国内産業の損失を補う仕組み、中国のブロッキング規則などへの法制度上の備え、多国間の輸出管理協調の基盤づくりの4点を挙げています19。どの道を選ぶかは日本政府の判断で、本稿で評価はしません。企業の側から見ると、どの道になっても「自社の装置と部品がどの区分に当たり、どこに設置され、誰が保守しているか」を説明できる状態が求められる点は同じです。
影響を受けうる日本企業を整理すると、4つの層に分かれます。成膜・エッチング・洗浄、露光、検査・テスター、切断・研削などの装置メーカー。その装置に静電チャック、光源、高周波電源、整合器、光学部品、レーザーを納める部品メーカー。中国に設置済みの装置を保守する現地法人やサービス会社。そして装置や部品を中国や第三国の顧客へ流す商社・代理店です。大手の装置メーカーは専門の輸出管理部門を持っていますが、部品メーカーや商社には、輸出管理を少人数で兼務している会社もあります。修正版の条文で部品が明示され、メーカーへの個別通知が書き込まれたことで、この層にも「自社は対象になるのか」を説明する準備が必要になったと私は見ています。
ここで強調しておきたいのは、どの層の企業も、これまで日本の法令に従って取引をしてきたということです。法案の議論は、各国の制度をどう整合させるかという政府間の問題です。企業がやるべきことは、制度が変わったときに慌てずに取引を組み替えられるよう、自社の情報を整えておくことに尽きます。
いま確かめておく4つのこと 法案の行方にかかわらず役に立つ点検
ここまでの内容を、社内で手を付けられる作業に落とします。どれも、MATCH法が成立しなかった場合でも、現行のEARと日本の外為法の下で必要になる作業です。
1つ目は、装置と部品の分類を日米の両面で書き出すことです。中国向けに出している装置や部品が、米国のECCN 3B001・3B002・3B993のどこに当たるか、日本の輸出令別表第1のどの項番に当たるかを、根拠付きで一覧にします。修正版の条文は3B001・3B002と3B993.f.1を最低限の範囲として名指ししているので、ここに当たるかどうかが最初の分かれ目になります。ECCNの調べ方はECCN番号一覧チートシートにまとめています。
2つ目は、中国に設置済みの装置の保守契約の棚卸しです。装置ごとに、設置先の工場、工場を所有・運営する企業と本社の所在地、契約の中身(遠隔監視、ソフトウエア更新、教育を含むか)を整理します。条文の保守の定義は遠隔支援やソフトウエア更新まで含むので、「技術者を派遣していないから保守ではない」という整理は通りません。外資系の既存工場は国単位の規制から外れる書き方になっているため、所有と本社の所在を押さえておくと、法案が成立したときの影響の範囲をすぐに示せます。
3つ目は、装置に組み込んだ米国製の集積回路や部品の把握です。2024年12月の規則で、一部の装置は米国製の集積回路を含むとde minimisの基準が置かれない扱いになりました。日本など補則に載る国には除外の規定もあるため、実際に当たるかは品目、輸出元、仕向地ごとに確かめる必要があります12。MATCH法が成立すれば、この除外そのものが見直しの対象になりえます。仕入先から原産国と分類の情報を取り直し、どの装置に米国製の部品や制御ソフトウエアが入っているかを記録しておきます。
4つ目は、販売経路と最終需要者、所有関係の確認です。代理店や香港・東南アジアの拠点を経由する取引について、最終的な設置先がどこかを過去にさかのぼって確かめます。所有関係は、50%ルールが復活した場合にも同じ作業が必要になります。
これらの作業は、判断の根拠を残すことまで含めて初めて意味を持ちます。誰が、いつ、どの情報をもとに判断したかが記録に残っていれば、規則が出た日に「自社はどこが影響を受けるか」を短時間で社内に示せますし、取引先への説明にもそのまま使えます。逆に、営業の判断で分類を変えられる運用になっていると、記録はすぐに当てにならなくなります。分類から出荷承認までの流れの中で、誰が最終判断をするかを決めておくことも、準備の一部です。
当社のTRAFEEDは、こうした作業のうち、日本の輸出令別表第1に照らした該非判定の一次案と根拠の作成、米国の統合スクリーニングリスト(CSL)や日本・EUなど各国の規制リストとの照合、BIS 50%ルールを想定した持株関係の確認、判断の記録を1つの流れで扱う輸出管理AIエージェントです。米国側のECCNは、仕入先の判定書に書かれた記載を読み取って突き合わせる形で扱います。最終的な判定は貴社の輸出管理責任者が行います。
まとめ 成立を待たずに、無駄にならない準備から
2026年10月3日時点の事実を整理すると、MATCH法は法案のままで、下院の修正版では同盟国への期限が240日になり、上院と国防授権法の動きは止まっています。米国の今の議会の会期は2027年1月3日までです。
それでも、条文の骨格は委員会の修正を経ても残り、部品メーカーまで視野に入れた書き方になりました。成立の時期を当てることより、装置と部品の分類、設置済み装置の保守契約、組み込んだ米国製部品、販売経路と所有関係の4点を、根拠付きで説明できる状態にしておくことの方が、どの結末になっても役に立つはずです。審議が動いたら、この記事も条文と審議記録に当たり直して更新します。
MATCH法の影響範囲や、自社の中国向け取引のどこから点検すべきかを相談したい方は、TRAFEEDの個別相談からどうぞ。機能の概要はTRAFEEDサービスカタログ(PDF)で確認できます。
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参考文献
Footnotes
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Congress.gov「H.R.8170 - MATCH Act(119th Congress)」審議経過と共同提出者 https://www.congress.gov/bill/119th-congress/house-bill/8170/all-actions 。同じデータを米国政府出版局の BILLSTATUS で2026年10月3日に確認 https://www.govinfo.gov/bulkdata/BILLSTATUS/119/hr/BILLSTATUS-119hr8170.xml ↩ ↩2 ↩3
-
Congress.gov「S.4281 - Multilateral Alignment of Technology Controls on Hardware (MATCH) Act」 https://www.congress.gov/bill/119th-congress/senate-bill/4281/all-actions 。BILLSTATUS(2026年10月3日確認)https://www.govinfo.gov/bulkdata/BILLSTATUS/119/s/BILLSTATUS-119s4281.xml 、提出時の条文 https://www.govinfo.gov/content/pkg/BILLS-119s4281is/html/BILLS-119s4281is.htm ↩ ↩2 ↩3
-
U.S. Senate Committee on Foreign Relations「Risch, Ricketts, Kim Introduce MATCH Act; Level the Global Playing Field for U.S. Tech」(2026年4月8日)https://www.foreign.senate.gov/press/rep/release/risch-ricketts-kim-introduce-match-act-level-the-global-playing-field-for-us-tech ↩
-
H.R.8170 提出時の条文(2026年4月2日)https://www.govinfo.gov/content/pkg/BILLS-119hr8170ih/html/BILLS-119hr8170ih.htm ↩
-
下院外交委員会 2026年4月22日の審議資料「Amendment in the Nature of a Substitute to H.R. 8170 offered by Mr. Baumgartner」 https://docs.house.gov/meetings/FA/FA00/20260422/119191/BILLS-1198170ANSih-U1.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11
-
Representative Michael Baumgartner「Baumgartner Introduces Bipartisan Bill to Tighten Controls on Sensitive Chipmaking Equipment」(2026年4月2日)https://baumgartner.house.gov/2026/04/02/baumgartner-introduces-bipartisan-bill-to-tighten-controls-on-sensitive-chipmaking-equipment/ ↩
-
下院外交委員会「4/22/2026 Foreign Affairs Markup Summary」 https://www.congress.gov/119/meeting/house/119191/documents/HMKP-119-FA00-20260422-SD002.pdf 、代替修正案への修正 https://docs.house.gov/meetings/FA/FA00/20260422/119191/BILLS-119-8170-B001322-Amdt-1.pdf 、委員長の発表 https://foreignaffairs.house.gov/news/press-releases/chairman-mast-hfac-advances-match-act ↩ ↩2 ↩3
-
H.R.8800(2027会計年度国防授権法、下院)の審議経過 https://www.govinfo.gov/bulkdata/BILLSTATUS/119/hr/BILLSTATUS-119hr8800.xml 、下院通過時の本文(当社で条文を検索し、MATCH法の条文がないことを確認)https://www.govinfo.gov/content/pkg/BILLS-119hr8800eh/html/BILLS-119hr8800eh.htm ↩
-
S.4784(2027会計年度国防授権法、上院)の審議経過 https://www.govinfo.gov/bulkdata/BILLSTATUS/119/s/BILLSTATUS-119s4784.xml 。上院の調整修正案にMATCH法を含める方向については米国の政策団体Americans for Responsible Innovationの声明(2026年7月14日)https://ari.us/senate-ndaa-takes-major-step-to-strengthen-ai-chip-export-controls/ ↩
-
ロイター「米下院、対中半導体規制法案を絞り込み ASML製装置なお対象」(2026年4月16日) ↩
-
Bloomberg「Dutch Prime Minister Seeks Deal to Block New US Export Curbs on ASML」(2026年9月24日)https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-09-24/dutch-premier-hopes-to-prevent-more-us-export-curbs-on-asml ↩ ↩2
-
Federal Register「Foreign-Produced Direct Product Rule Additions, and Refinements to Controls for Advanced Computing and Semiconductor Manufacturing Items」89 FR 96790(2024年12月5日掲載、12月2日施行)。§734.4(a)(8)(9)、補則4(第742部)、日本の2023年7月23日の措置に関する脚注 https://www.federalregister.gov/documents/2024/12/05/2024-28270/foreign-produced-direct-product-rule-additions-and-refinements-to-controls-for-advanced-computing ↩ ↩2 ↩3 ↩4
-
Federal Register「Revocation of Validated End-User Authorizations in the People's Republic of China」90 FR 42321(2025年9月2日掲載、12月31日施行)https://www.federalregister.gov/documents/2025/09/02/2025-16735/revocation-of-validated-end-user-authorizations-in-the-peoples-republic-of-china ↩
-
Federal Register「Industry and Security Bureau」の掲載文書一覧(2026年1月1日〜10月3日の規則を当社で確認)https://www.federalregister.gov/agencies/industry-and-security-bureau ↩
-
Federal Register「One Year Suspension of Expansion of End-User Controls for Affiliates of Certain Listed Entities」90 FR 50857 https://www.federalregister.gov/documents/2025/11/12/2025-19846/one-year-suspension-of-expansion-of-end-user-controls-for-affiliates-of-certain-listed-entities ↩
-
e-Gov法令検索「輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号)」改正履歴 https://laws.e-gov.go.jp/law/324CO0000000378/ ↩
-
経済産業省「関係法令・改正情報」(最新の制度改正。2026年10月4日確認)https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law00.html ↩
-
Government of the Netherlands「Klever: export controls on advanced semiconductor manufacturing equipment to be tightened」(2025年1月15日)https://www.government.nl/latest/news/2025/01/15/klever-export-controls-on-advanced-semiconductor-manufacturing-equipment-to-be-tightened ↩
-
日本国際問題研究所 髙山嘉顕「国問研戦略コメント(2026-17)MATCH法と『挟撃の経済安全保障』」(2026年6月24日)https://www.jiia.or.jp/jpn/report/2026/06/strategic_comment_2026-17.html ↩




