こんにちは、株式会社TIMEWELLの濱本です。
「VEをやりましょう」と言われて始まった打ち合わせが、終わってみたら値引きの話だった。製造業の方から、この手の話を何度も聞きました。機能の議論をするつもりで資料を用意していったのに、出てきたのは前年比マイナス何パーセントという数字だけ。そういう場に何度も座ると、VEという言葉自体を警戒するようになります。
これは現場の被害妄想ではありません。経済産業省が、ガイドラインの問題事例として文書に書いています。
CR(Cost Review:コスト見直し)・VA/VE等の意義は理解するものの、実際には合理的な根拠のない値引き要請が定期的に行われている
素形材産業取引ガイドラインの、合理的な根拠に乏しい定期的な価格見直しの事例です。しかもこの直後に「法的根拠:取適法第5条第1項第5号(買いたたきの禁止)」と書かれています1。国は、VA/VEの名前を借りた値引き要請を、買いたたきに関わる問題として整理しているわけです。
この記事では、VEの定義を一次情報で確認し直したうえで、その手前にある本当の壁を扱います。自社の原価がわかっていないと、VEも価格交渉も成立しないという壁です。既存の記事で加工原価の積算ロジックは製造業の原価計算をAIでに書いたので、こちらでは積算の前段にある「定義」と「チェック」を扱います。
制度はむしろ味方です
先に希望のある話から始めます。同じガイドラインは、原価低減そのものを否定していません。こう書いています。
原価低減活動は、委託事業者、中小受託事業者双方が継続的な競争力の確保を目的として協力して取り組むべきものであり、その成果を取引対価に反映する際には、生産性向上などの具体的な改善活動に基づくコスト削減効果を基に、寄与度に応じて合理的に価格設定を行う必要がある1
寄与度に応じて、という部分が肝です。改善したのが自社なら、その分は自社に残るべきだと読めます。そして好事例としてこう挙げています。
VA/VE提案等の自助努力を積極的にアピールしたことによって、根拠のない値下げ要請を回避し、Win-Winの関係を構築している1
つまり、VA/VE提案は根拠のない値下げ要請への盾になり得る、という整理です。同じガイドラインには、原価低減の改善活動を委託事業者に提案して共同で取り組み、得られたコスト削減効果を双方で適切にシェアしている事例も載っています1。
制度の設計としてはもっと踏み込んだものもあります。国土交通省近畿地方整備局のVE提案の実施要項は、契約後VEで請負代金額が低減した場合、低減見込額の10分の5をVE管理費として削減しないと規定しています2。削減額の半分は提案した側に残る、と契約の形で決まっているわけです。公共工事の枠組みですが、成果を分け合うことが制度として書けるという実例にはなります。
問題は、この盾を持つには前提が要るということです。「自助努力を積極的にアピールする」には、何をどれだけ改善して、その結果いくら下がったのかを自分の言葉で示せなければいけません。そこで原価の話に戻ってきます。自社のAI活用の現在地が気になる方は、先にAI導入診断で足元を確かめておくと、後半の実務が具体的になると思います。
VEは値引きではない。定義を確認しておきます
VEという言葉が値引きの同義語として使われがちなので、定義を一次情報で確認します。
日本バリュー・エンジニアリング協会は、VEを「製品やサービスの『価値』を、それが果たすべき『機能』とそのためにかける『コスト』との関係で把握し、システム化された手順によって『価値』の向上をはかる手法」と定義しています。1947年に米国GE社のL.D.マイルズ氏によって開発され、1960年頃に日本へ導入されたとしています。当初は製造メーカーの資材部門に入り、そのコスト低減の成果の大きさが注目された、と協会自身が書いています3。出発点が資材部門だったことは、VEが値引きと混同されやすい理由の一部かもしれません。
基本式は、価値=機能÷コストです。専門誌の解説記事では、V(value)=F(Function:機能)/C(Cost:最低のライフサイクル コスト)と表記されています。分母が単なるコストではなく「最低のライフサイクル コスト」である点が重要です4。
そしてこの記事にいちばん書きたかった一文が、同じ解説記事にあります。価値向上の形態を4パターンに整理したうえで、こう明記しています。
機能が少々悪化するが大きくコストが下がるものも価値向上に含まれると誤解されがちだが、それは大きな間違いである4
機能を落として安くするのはVEではない、と専門家側が明言しているわけです。VEの基本原則も、使用者優先、機能本位、創造による変更、チーム デザイン、価値向上の5つとして整理されています4。
実施手順も決まっています。基本ステップが3段階(機能定義、機能評価、代替案作成)、詳細ステップが10段階で、各ステップに「それは何か」「その働きは何か」「そのコストはいくらか」「その価値はどうか」「ほかに同じ働きをするものはないか」というVE質問が対応します。どのステップも省略してはならない、とも書かれています4。日本VE協会の資料でも、機能定義が①VE対象の情報収集②機能の定義③機能の整理、機能評価が④機能別コスト分析⑤機能の評価⑥対象分野の選定、代替案作成が⑦アイデア発想⑧概略評価⑨具体化⑩詳細評価という並びで整理されています5。
公共調達の側にも同じ趣旨の整理があります。国土技術政策総合研究所の設計VEガイドライン(案)は、VEを価値=機能÷コストで示し、コストについて「建設費といった初期費の低減のみを目的とするのではなく、ライフサイクルをも視野にいれたコストの低減を含む」と定義しています。そして節の見出しに、はっきりこう書いています。「イニシャルコストの縮減だけが VE ではない」6。同ガイドラインは、VEとコスト縮減が同一視されている場合が見られると問題視したうえで、一度現行の資材、機材、工法、慣例的な解決方法から離れて、いわば「物ばなれ」「方法ばなれ」を敢えて行うものだと説明しています6。
物ばなれ、方法ばなれ。この言葉が好きです。VEの本体は、いま使っている手段を一度手放して、果たすべき機能から考え直す作業です。値引き交渉には、この作業が入っていません。
「原価の8割は設計で決まる」の出所を追いかけました
VEの文脈で必ず出てくる数字があります。原価の8割は設計段階で決まる、というものです。設計を責める文脈で使われることも多い数字なので、出所を確かめました。
追跡できたのは、原価計算研究に掲載された論文(2016年)が教科書を引用して「原価の 70% から 80% 程度は製品の企画・開発段階で決定する」と述べている記述までです。引用元は廣本・加登・岡野編著の書籍の該当ページで、当該論文は文献引用としてこの数字を紹介しているにとどまり、70から80%の根拠となる実証調査の一次データは示されていませんでした7。私が探した範囲では、その実証データそのものには行き当たりませんでした。
だから、この数字を根拠に設計部門を責めるのはやめたほうがいいと思います。一次データが確認できない数字で人を追い込むのは、方向が正しくても筋が悪いです。
そのうえで、方向としては妥当だと考えています。根拠は数字ではなく、VEの手順そのもの。VEが機能定義から始まるのは、作ってしまったあとでは手段しか変えられないからです。形状が決まり、材質が決まり、公差が決まったあとに残る余地は、加工方法と段取りと歩留まりの改善。それも立派な改善ですが、機能そのものを問い直す余地は先に閉じてしまっています。8割という数字を持ち出さなくても、この順番の話だけで設計段階の重さは説明できるのではないでしょうか。
原価の定義がそろっていないと、交渉もチェックも効きません
ここが本題です。VEの前に、もっと手前の壁があります。
中小企業庁の価格交渉ハンドブックが、公式にこう書いています。
自社や事業単位での経費や労務費は算出できても、製品あたり・サービスあたりの原価計算は非常に複雑なため、多くの事業者が把握できていません。そしてこのことが、価格交渉を困難とする要因の1つになっています。8
同じハンドブックには、現場の声としてこれが載っています。「20年近く単価を変えずに受注している切削加工業務がある。部品や加工種別ごとの原価計算を行ったことがない」8。業種タグは【部品加工】です。国の資料に、こういう声がそのまま載っています。
数字の側も見ておきます。中小企業庁の価格交渉促進月間フォローアップ調査によれば、2026年3月時点の価格転嫁率は54.2%です。回答は69,625社、配布先30万社という規模の調査で、調査対象期間は2025年10月から2026年3月末です9。費目別に見ると、原材料費55.7%、労務費50.0%、エネルギーコスト48.9%。原材料費の転嫁率は上昇したものの、労務費とエネルギー費は前回から横ばいでした10。転嫁できた割合が「0割」だった企業は、原材料費で16.6%、労務費で20.6%、エネルギー費で22.4%です10。
ここで注目したいのは、交渉の機会そのものは増えているという点です。同じ調査で「価格交渉が行われた」割合は90.7%まで上がりました10。9割が交渉のテーブルに着いていて、それでも通るのは半分です。つまりボトルネックは、もう「話す機会がない」ことではありません。「話す中身」に移っています。
公正取引委員会の特別調査に、発注者側の声としてこういう回答が出ています。
受注者からの見積りには、協議するまでもなく、当然にコスト上昇分が含まれていると思っていることから、値上げの相談がなければ協議を行っていない11
これは効きます。原価表を更新せず、去年のレートで見積もりを出すと、相手はそれを「今の原価で採算が取れている」と読むわけです。見積書は、こちらが意図しなくても意思表示として受け取られます。
では自社の原価をすべて開示して交渉すればいいのか。ここは慎重な整理が要ります。内閣官房と公正取引委員会の労務費転嫁指針は、受注者が使う根拠資料として、最低賃金の上昇率や春季労使交渉の妥結額といった公表資料を挙げています。そのうえで、こう注意を促しています。
受注者の自主的な判断で自社の労務費の状況を発注者に示すことを否定するものではないが、労務費を含めた自社のコスト構造を発注者に開示することにより、逆に発注者からコストを査定され原価低減を求められる可能性もある12
原価は、相手に見せるために持つのではありません。自社が判断するために持つものです。開示するかどうかは別の意思決定で、指針もそこを分けて書いています。なおこの指針の認知度は、公正取引委員会の調査で令和6年度48.8%から令和7年度59.6%へ、10.8ポイント上昇しました11。それでも4割は知りません。
まず「原価」の定義をそろえる
では何から手をつけるか。私の答えは、社内で「原価」という言葉が指すものをそろえることです。
拠り所は原価計算基準です。昭和37年11月8日に企業会計審議会が設定したもので、企業会計原則の一環として原価について規定したものと位置づけられています13。60年以上前の文書ですが、定義の骨格としては今も使えます。形態別分類はこうです。材料費は「物品の消費によつて生ずる原価」、労務費は「労働用役の消費によつて生ずる原価」、経費は「材料費、労務費以外の原価要素」13。
製品との関連による分類も押さえておく価値があります。直接費と間接費は「原価の発生が一定単位の製品の生成に関して直接的に認識されるかどうかの性質上の区別」で分けるとされ、それぞれ直接材料費・直接労務費・直接経費、間接材料費・間接労務費・間接経費に分かれます13。操業度との関係では、固定費が「操業度の増減にかかわらず変化しない原価要素」、変動費が「操業度の増減に応じて比例的に増減する原価要素」。そのいずれにも収まらないものを、準固定費(例として監督者給料等)または準変動費(例として電力料等)と呼びます13。
この分類が効くのは、VEの機能別コスト分析が成立する条件がここにあるからです。機能ごとにコストを割り付けるには、その前に何が直接費で何が間接費なのかが決まっている必要があります。ところが現場では、ある人は「原価」を材料費だけの意味で使い、別の人は間接費まで乗せた総原価の意味で使っている。この状態で機能評価の表を作っても、数字が噛み合いません。VEが回らない会社の多くは、手法を知らないのではなく、定義がそろっていないのだと思います。
定義をそろえる作業は、難しくはありません。品目ごとに、どの費目をどこまで含めるかを1枚に書く。それだけです。ただ、誰かがやると決めないと永遠に始まりません。
毎回のチェックには、型があります
定義がそろったら、次は見積もりを出すたびのチェックです。ここは経験ではなく手順にできます。私が見てきたなかで効くのは、次の5つでした。
ひとつ目は、材料費に品目ごとの指数を当てることです。よくある失敗が、総平均の伸び率を一律に掛けて原価表を引き直すやり方です。日本銀行の企業物価指数(2026年6月速報、2020年平均=100)を品目別に見ると、素材ごとに動きがまったく違います。
| 品目 | 指数 | 前年同月比 |
|---|---|---|
| 非鉄金属 | 252.4 | +39.2% |
| スクラップ類 | 218.0 | +34.1% |
| 石油・石炭製品 | 186.5 | +22.8% |
| 鉄鋼 | 143.9 | ▲0.4% |
| 電力・都市ガス・水道 | 141.6 | +3.4% |
| 金属製品 | 136.1 | +1.0% |
| 化学製品 | 130.0 | +14.4% |
| プラスチック製品 | 126.0 | +7.3% |
非鉄金属が前年比39.2%増なのに、鉄鋼は0.4%減。国内企業物価指数の総平均は135.4で前年比7.1%増でした14。総平均だけを見て一律に掛けると、鉄鋼中心の品目は過大に、非鉄中心の品目は過小に見積もります。品目ごとに違う指数を当てる、というこの一手間がそのまま精度になります。
ふたつ目は、為替要因と素材価格要因を分けることです。輸入物価指数を見ると、金属・同製品は円ベースで前年比40.7%増ですが、契約通貨ベースでは27.1%増でした14。差が為替の影響です。海外から買っている品目でこれを混ぜると、素材が上がったのか円が下がったのかがわからなくなります。交渉の場で説明できなくなるのは、たいていこの切り分けをしていないときです。
3つ目は、労務費を公表資料で説明できる形にしておくことです。前章で触れたとおり、労務費転嫁指針は根拠資料として最低賃金の上昇率や春季労使交渉の妥結額といった公表資料を挙げています12。毎月勤労統計調査(令和8年5月分確報)では、調査産業計・規模5人以上の現金給与総額が311,448円で前年同月比3.3%増でした15。自社の賃金台帳を開く前に、まず公表資料で説明できる範囲を固めておく。順番としてはこちらが先です。
4つ目は、見積もり時点と発注時点のズレを見ることです。素材価格がこれだけ動く局面では、見積もりを出した日と実際に材料を手配する日で原価が別物になります。有効期限を書くか、材料費のスライド条項を入れるか。どちらもやらないなら、変動分は自社が飲むという意思決定をしていることになります。
5つ目は、更新の周期を決めることです。単価表もチャージレートも、更新しなければ古くなります。前章で見た公正取引委員会の調査で、発注者側が「見積りには当然にコスト上昇分が含まれていると思っていた」と答えていたのを思い出してください11。古い単価表で出した見積書は、こちらの意図とは関係なく「今の原価で採算が取れている」という意思表示として読まれます。加工原価の積算そのものやチャージレートの決め方は製造業の原価計算をAIでに書いたので、そちらを参照してください。
この5つを毎回手で組み直すのは、現実的ではありません。品目ごとの指数、過去の見積もりと実績原価、似た形状の部品をいくらで受けたのか。この3つがつながっていれば、チェックは数分で終わります。つながっていなければ、ベテランの記憶に頼ることになります。属人化した見積もりの話は見積もりの属人化を解消する、過去図面を探せる状態にする話は図面検索・類似図面検索をAIで、図面から見積もりを起こす話は図面からの見積もりを自動化する方法にまとめています。ベテランの退職で失う前提の話は製造業の技術伝承をAIでへ。
私たちが提供しているZEROCKは、この「つなぐ」ところを担う設計にしています。過去の図面と見積もり、原価の実績を、関係性ごと構造化して社内に持つ。国内のAWSサーバーで暗号化して保管し、お客様の図面がAIの再学習に使われることはありません。ただ、正直に順番を言っておきます。原価の定義がそろっていない状態でデータをつないでも、読めない数字が並ぶだけです。定義が先で、仕組みは後。設備を捨てずに足していく発想は製造部品メーカーのAI経営変革でも書きました。
まとめ
要点を整理します。
- 経済産業省の素形材産業取引ガイドライン(令和7年11月最終改訂)は、VA/VEの意義は理解するとしながら合理的な根拠のない値引き要請が定期的に行われている状況を問題事例に挙げ、買いたたきの禁止に関わるとしています。VA/VEの名前を借りた値引き要請は、VAVEとは別のものです
- 同じガイドラインは、VA/VE提案の自助努力をアピールすることが根拠のない値下げ要請への盾になった好事例も載せています。制度は味方ですが、盾を持つには自社の原価がわかっている必要があります
- VEの基本式は価値=機能÷コストで、分母は最低のライフサイクルコストです。機能を少し落として大きく安くするのは価値向上ではない、と専門誌の解説が明記しています
- 「原価の8割は設計で決まる」は、私が追跡した範囲では教科書を引用した論文の記述までしか辿れず、実証データの一次情報は確認できませんでした。この数字で設計を責める必要はありません。VEが機能定義から始まる理由を説明すれば足ります
- 価格転嫁率は2026年3月時点で54.2%、価格交渉が行われた割合は90.7%です。交渉の機会は9割まで広がったのに通るのは半分で、ボトルネックは機会から根拠へ移っています
- 中小企業庁の価格交渉ハンドブックは、製品あたりの原価計算を多くの事業者が把握できておらず、それが価格交渉を困難にしていると公式に書いています
- まず社内で「原価」の定義をそろえてください。原価計算基準の形態別分類と、直接費・間接費の切り分けが出発点です。そのうえで材料費は品目ごとの物価指数を当てる。総平均の一律掛け率は外れます
最後にひとつ。この記事を書きながら何度も思ったのは、VEという手法自体はよくできているのに、それを使える側と使われる側が固定されてしまっているということです。VEリーダー認定試験の合格者累計を見ると、上位30社は大手の電機・重工・建設が占めています16。VE提案を求める側に人材が集中し、求められる側には届いていません。
だとすれば、求められる側にできるいちばん確実な準備は、自社の原価を自社の言葉で説明できる状態にしておくことだと思います。相手に開示するためではなく、次に「VEで何パーセント」と言われたときに、機能の話に引き戻すためです。原価と図面をつないで自社に残す設計を具体的に詰めたい方は、ZEROCKの担当までご相談ください。まずは、自社の見積書のどの行が去年から更新されていないかを数えてみてください。そこが最初の宿題です。
参考文献・一次情報
Footnotes
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経済産業省「素形材産業取引ガイドライン(素形材産業における受託適正取引等の推進のためのガイドライン)」平成19年6月策定、令和7年11月最終改訂。「【合理的な根拠に乏しい定期的な価格見直しの事例】」に「CR(Cost Review:コスト見直し)・VA/VE等の意義は理解するものの、実際には合理的な根拠のない値引き要請が定期的に行われている」を掲げ、直後に「法的根拠:取適法第5条第1項第5号(買いたたきの禁止)」と明記。原価低減活動の成果配分と、VA/VE提案による値下げ要請回避の好事例も同ガイドラインの記載 https://www.sokeizai.or.jp/files/libs/3112/202603301040387533.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4
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国土交通省近畿地方整備局「VE提案における実施要項」。契約後VEのVE提案を「工事目的物の機能、性能等を低下させることなく請負代金額の低減を可能とする工事材料、施工方法等に係る設計図書の変更について、受注者が発注者に行う提案」と定義し、採用時は請負金額が低減すると見込まれる額の「10分の5に相当する金額(以下「VE管理費」という)を削減しないものとする」と規定。文書自体に発行日の印字はなく、近畿地方整備局サイトで公開されているもの https://www.kkr.mlit.go.jp/plan/jigyousya/technical_information/gijutsukanri/qgl8vl0000004zj9-att/VEteian.pdf ↩
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公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会「VEとは」。VEの定義、1947年に米国GE社のL.D.マイルズ氏が開発し1960年頃に日本へ導入されたこと、当初は製造メーカーの資材部門に導入されたことを記載 https://www.sjve.org/vecan/ve ↩
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電気学会誌 第131巻第6号(2011年)pp.367-370「バリュー エンジニアリング:VE 〜機能に着目した価値向上・価値創出手法〜」。定義文「VEとは、最低のライフサイクル コストで、必要な機能を確実に達成するために、製品やサービスの機能的研究に注ぐ組織的努力である」、基本式 V(value)=F(Function:機能)/C(Cost:最低のライフサイクル コスト)、VEの基本原則5つ(使用者優先/機能本位/創造による変更/チーム デザイン/価値向上)、価値向上の形態4パターン、および「機能が少々悪化するが大きくコストが下がるものも価値向上に含まれると誤解されがちだが、それは大きな間違いである」との記述、実施手順(基本ステップ3段階・詳細ステップ10段階とVE質問の対応、どのステップも省略してはならないとの記述)を収録 https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejjournal/131/6/131_6_367/_pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4
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公益社団法人日本VE協会 西日本支部VEツール研究会「VE特別資料」2026年3月。図表1-2でVE実施手順(日本)を、VE計画→1.機能定義(①VE対象の情報収集②機能の定義③機能の整理)→2.機能評価(④機能別コスト分析⑤機能の評価⑥対象分野の選定)→3.代替案作成(⑦アイデア発想⑧概略評価⑨具体化⑩詳細評価)→VE提案→フォローアップとして整理している https://www.sjve.org/_wp/wp-content/uploads/2026/03/ad65203c4841f9268b3cb94050b343f3.pdf ↩
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国土交通省 国土技術政策総合研究所 建設マネジメント技術研究室「設計VEガイドライン(案)」平成16年10月。VEを価値(Value)=機能(Function)÷コスト(Cost)で示し、コストを「建設費といった初期費の低減のみを目的とするのではなく、ライフサイクルをも視野にいれたコストの低減を含む」と定義。節タイトル「イニシャルコストの縮減だけが VE ではない」、および「VE とコスト縮減が同一視されている場合が見られる」「物ばなれ」「方法ばなれ」の記述を収録 https://www.nilim.go.jp/lab/peg/img/file224.pdf ↩ ↩2
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原価計算研究 Vol.40 No.2(2016年)関洋平「原価企画の成立条件」。本文で「廣本・加登・岡野(2012)で、『原価の 70% から 80% 程度は製品の企画・開発段階で決定する』ため…(廣本・加登・岡野 2012, 117-118)」と教科書を引用して紹介している。同論文は文献引用であり、70から80%の根拠となる実証調査の一次データは示されていない https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcar/40/2/40_112/_pdf ↩
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中小企業庁「【改訂版】中小企業・小規模事業者の価格交渉ハンドブック」初版 令和4年3月、最終改定 令和8年1月。Check 3「“原価計算”できていますか?」に「自社や事業単位での経費や労務費は算出できても、製品あたり・サービスあたりの原価計算は非常に複雑なため、多くの事業者が把握できていません。そしてこのことが、価格交渉を困難とする要因の1つになっています。」と記載。同ページに【部品加工】として「20年近く単価を変えずに受注している切削加工業務がある。部品や加工種別ごとの原価計算を行ったことがない」の声を掲載 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/pamflet/kakaku_kosho_handbook.pdf ↩ ↩2
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中小企業庁「価格交渉促進月間(2026年3月)フォローアップ調査の結果」2026年6月26日公表。価格転嫁率54.2%(前回から約1ポイント増)、配布先30万社、回答企業数69,625社、調査期間2026年4月20日から6月3日、調査対象期間2025年10月から2026年3月末 https://www.meti.go.jp/press/2026/06/20260626003/20260626003.html ↩
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同調査結果PDF(令和8年6月26日 中小企業庁)。費目別転嫁率は原材料費55.7%、労務費50.0%、エネルギー費48.9%で、原文は「原材料費の転嫁率は上昇したものの、労務費・エネルギー費は前回から横ばい」。「0割」の割合は原材料費16.6%、労務費20.6%、エネルギー費22.4%(いずれも「価格転嫁不要」の回答を除いた分布)。「価格交渉が行われた」割合は90.7%(前回89.4%)。取引段階別の転嫁率は1次請け55.2%、2次請け54.2%、3次請け50.2%、4次請け以上45.5%で、原文は取引階層が深くなるにつれ転嫁率が低くなる傾向が引き続きみられるとしつつ「1次請けの企業と4次請け以上の企業の転嫁率の差は縮小しました」と併記している https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/follow-up/dl/202603/result_01.pdf ↩ ↩2 ↩3
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公正取引委員会「令和7年度 中小事業者等の取引公正化に向けた特別調査の結果」令和7年12月15日公表。発注者の意見として「受注者からの見積りには、協議するまでもなく、当然にコスト上昇分が含まれていると思っていることから、値上げの相談がなければ協議を行っていない」を掲載。労務費転嫁指針の認知度は令和6年度48.8%から令和7年度59.6%へ10.8ポイント上昇。調査対象期間は令和6年6月から令和7年5月 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2025/dec/251215_tokubetsuchousa.kekka.honbun.html ↩ ↩2 ↩3
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内閣官房・公正取引委員会「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」令和5年11月29日策定、令和8年1月1日改正。★受注者としての行動②に「発注者との価格交渉において使用する労務費の上昇傾向を示す根拠資料としては、最低賃金の上昇率、春季労使交渉の妥結額やその上昇率などの公表資料を用いること。」および「受注者の自主的な判断で自社の労務費の状況を発注者に示すことを否定するものではないが、労務費を含めた自社のコスト構造を発注者に開示することにより、逆に発注者からコストを査定され原価低減を求められる可能性もある。」と記載 https://www.jftc.go.jp/roumuhi_tenkasisin.pdf ↩ ↩2
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企業会計審議会「原価計算基準」昭和37年11月8日。企業会計原則の一環を成し、そのうちとくに原価に関して規定したものと位置づけられている。「第8 製造原価要素の分類基準」の形態別分類で材料費を「物品の消費によつて生ずる原価」、労務費を「労働用役の消費によつて生ずる原価」、経費を「材料費、労務費以外の原価要素」と定義。製品との関連における分類、操業度との関連における分類(固定費・変動費・準固定費・準変動費)も同基準の記載 https://www.asb-j.jp/jp/accounting_standards_system/details.html?topics_id=156 ↩ ↩2 ↩3 ↩4
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日本銀行「企業物価指数(2026年6月速報)」2026年7月10日公表。国内企業物価指数の総平均は135.4(2020年平均=100)、前月比+0.4%、前年比+7.1%。類別内訳は非鉄金属252.4/+39.2%、スクラップ類218.0/+34.1%、石油・石炭製品186.5/+22.8%、鉄鋼143.9/▲0.4%、電力・都市ガス・水道141.6/+3.4%、金属製品136.1/+1.0%、化学製品130.0/+14.4%、プラスチック製品126.0/+7.3%。輸入物価指数は金属・同製品が円ベース241.0/前年比+40.7%、契約通貨ベース+27.1% https://www.boj.or.jp/statistics/pi/cgpi_release/cgpi2606.pdf ↩ ↩2
-
厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和8年5月分結果確報」2026年7月24日公表。調査産業計(規模5人以上)の現金給与総額は311,448円で前年同月比3.3%増 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r08/2605r/dl/pdf2605r.pdf ↩
-
公益社団法人日本VE協会「2026年度VEリーダー認定試験パンフレット」2026年3月。「VEリーダー合格者累計数 上位30社(第1回〜第59回)」で1位三菱電機5,715名、2位フジタ2,678名、3位IHI 2,598名、4位日立製作所2,526名、5位日立建機2,301名を掲載しており、上位30社は大手の電機・重工・建設が占めている https://www.sjve.org/_wp/wp-content/uploads/2026/03/389e2b11f860ba50294fe9fe0b6a1406.pdf ↩






