株式会社TIMEWELLの濱本 隆太です。
2026年7月28日、虎ノ門ヒルズ TOKYO NODE で開かれた一般社団法人新経済連盟のカンファレンス「JX LIVE! 2026 - JAPAN TRANSFORMATION」で、当社はスポンサーセッション「技術情報、漏れていませんか ― AI時代の経済安全保障と、輸出管理の最前線」を開催しました。13時50分から14時30分までの40分間、40席ほどの会場はほぼ埋まりました。JX LIVE! 全体では過去最多となる600名超の来場が発表されています。この場をお借りして、ご参加くださったみなさま、ご一緒くださった登壇者のみなさまに御礼を申し上げます。
このレポートは前後編に分けています。前編では、私が説明した第1章「安全保障 × AI のいま」を扱いました。世界で何が起きていて、それが自分の職場のどこにつながるのか、という話です。
後編である本稿は、第2章「では、現場の話を聞いてみましょう」を扱います。制度や国際情勢の話は、それだけでは実感を伴いません。実際に手を動かしている現場では何が起きているのか。そこにAIはどう入り込めるのか。ここからが、私がいちばんお伝えしたかった部分です。
前編のおさらいと、後編で扱う3つの問い
前編で申し上げたことを、ひとことだけ振り返らせてください。
有事が増えるほど規制は積み上がります。名前がリストに載っていない会社も、株主をたどると規制の射程に入ることがあります。そしてAIそのものが、いまや管理の対象になりつつある。2026年6月には、実際に最上位のAIモデルが規制上の判断で止まりました。守りを固めないと、攻めに出られない。だから経済安全保障は、コンプライアンス費用ではなく、海外で稼ぎ続けるための投資として考えるべきだ、と。
ここまでが第1章です。ただ、こうした話は「大きすぎて自分の仕事とつながらない」と受け取られがちです。そこで第2章では、私がモデレーターに回り、3人で具体的な話に降りていきました。

JX LIVE! 2026 TIMEWELLセッション資料より
ご一緒したのは、次のお二人です。
松原 忍 氏(国立大学法人岡山大学 研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課 事務職員(特任))。STC Expert と安全保障貿易管理士(総合)をお持ちで、岡山大学の輸出管理体制を構築し、運用してこられた方です(肩書は2026年6月時点)。
内藤 一樹(株式会社TIMEWELL 取締役CTO/TRAFEED開発責任者)。NTTで14年、大規模システムを設計から運用まで担当してきました。止められない基幹システム、停止も誤りも許されない領域を長く見てきた人間です。
以下、松原氏と内藤が当日語った内容については、逐語の記録があるわけではないため、趣旨として書きます。数字や制度の説明で、当日の資料に明記されているものは資料のとおりに引用します。
なぜ「大学の輸出管理」は難しいのか
本題に入る前に、前提を少し整理させてください。「大学に輸出管理?」と思われた方もいるかもしれません。大学が輸出管理の当事者であることは、企業の方にはあまり知られていないと感じています。
輸出管理というと、工場から製品をコンテナに積んで海外へ送る場面を想像しがちです。けれど外国為替及び外国貿易法(外為法)が管理しているのは、モノの移動だけではありません。技術を提供する行為も対象です。設計図をメールで送る、実験装置の使い方を教える、共同研究で解析結果を共有する。こうした行為も、相手と内容によっては国の許可が必要になります。
大学が難しいのは、この「技術の提供」が、組織のあらゆる場所で日常的に起きるからです。そうなる背景を、順に見ていきます。
1. 研究者が分散している
企業なら、輸出する製品は限られた事業部から出ていきます。ところが大学は、学部・研究科・研究所・附属病院と、独立性の高い組織が並んでいます。それぞれの研究室で、それぞれのテーマが動いています。管理部門が「いま何が海外に出ようとしているか」を上から一望することは、構造的にできません。
だから多くの大学は、現場の教職員に事前の申告を求める仕組みをとります。岡山大学でいう「事前確認シート」がそれです。裏を返せば、この仕組みは現場からの申告があってはじめて回る。申告を受ける側の負荷は、大学が国際的に活発であるほど増えていきます。
2. 留学生・外国人研究者を受け入れている
もうひとつが「人」です。海外に何かを送らなくても、国内で技術を渡した相手が非居住者であれば、輸出とみなされて許可の対象になることがあります。いわゆる「みなし輸出」です。
さらに2022年5月からは、日本に住んでいる人であっても、外国の政府や法人から強い影響を受けていると評価される場合には、その人への技術提供を管理の対象とする運用が始まりました。経済産業省が定める「特定類型」で、次の3つです。
- 外国法人等または外国政府等と雇用契約等を締結しており、その指揮命令に服する、またはそれらに対して善管注意義務を負う者
- 外国政府等から多額の金銭その他の重大な利益(金銭換算した場合に、その人の年間所得のうち25%以上を占めるもの)を得ている、または得ることを約している者
- 国内における行動に関し、外国政府等の指示または依頼を受ける者
念のため補足すると、これは「日本政府から何かを指摘された人」という意味ではありません。3つ目の類型は、外国政府等から指示や依頼を受けているかどうかを見るものです。また1つ目には、日本法人の指揮命令が優先すると合意している場合などの除外もあります。呼び方についても、「みなし輸出の3類型」と略されることが多いのですが、正確には、みなし輸出管理という枠組みのなかにある「特定類型」という区分です1。
もうひとつ、落としてはいけない但し書きがあります。特定類型は、居住者への技術提供のうち事前に許可を要するものを切り分けるための区分であって、該当した人が安全保障上の懸念者だと判定された、という意味ではありません。そして許可を申請する義務を負うのは、規制対象の技術を提供する取引を行う側、つまり企業や大学であって、受け手である本人ではありません2。国籍で人を選り分けるための仕組みではない。この前提は、実務でも、学内で説明する場面でも、外さないほうがいいと思っています。
大学は、優秀な研究者や学生を国籍で選別する組織ではありません。むしろ国際的な頭脳が集まることが強みです。だからこそ、受け入れる前に一件ずつ確認する、という地道な作業が必要になります。手間はかかりますが、この確認があるからこそ、迎え入れたあとに研究を安心して進められる。順番はそういうことだと思っています。
3. 「公開が前提」という文化との折り合い
3つ目は、文化の問題です。研究成果は公表されてこそ価値がある。論文にし、学会で発表し、社会に還元する。これは大学の存在意義そのものです。
一方、輸出管理は「渡してよい相手か」「渡してよい内容か」を先に確かめる仕組みです。公開が前提の文化のなかで、公開してよいものと、管理すべきものを切り分けていく。この切り分けは、機械的な線引きでは終わりません。個々の研究内容に踏み込んで判断する必要があります。
研究の自由を守るためにこそ、管理の枠組みが要る。この一見矛盾したことを、大学の現場は毎日やっています。
岡山大学という組織の規模
では、松原氏が担当されている岡山大学とは、どういう規模の組織なのか。当日の資料から引用します。

岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料)より
学生数13,383人、うち留学生966人。教職員数4,189人。10学部・1プログラム・7研究科・4研究所に加え、附属病院と附属学校園を備える国立大学です。
留学生966人の内訳も資料に示されていました(令和6年5月1日現在)。アジアから829人、ヨーロッパから58人、アフリカから39人、北米から21人、中南米から10人、中東から8人、オセアニアから1人。身分別では博士課程375人、修士課程249人、学部生152人、研究生その他190人。留学生総数は令和2年の760人から令和6年の966人へ、4年で200人あまり増えています。
数字を並べただけでは伝わりにくいので、言い換えます。教職員だけで4,000人を超える組織で、そのそれぞれが研究テーマを持ち、海外の共同研究者とやり取りをし、国際会議に出張し、留学生を指導している。輸出管理の対象になりうる場面は、この人数のぶんだけ、毎日どこかで発生しているということです。
学長を頂点とする輸出管理体制
その規模を、どういう体制で受け止めているか。

岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料)より
頂点は学長です。学長が「輸出管理最高責任者」を務め、その下に研究担当副理事が「輸出管理統括責任者」として置かれ、実務の責任者である「輸出管理責任者」を産学連携課長が担っています。この3者が輸出管理本部を構成し、研究・イノベーション共創管理統括部に設置されています。
各部局には「部局等輸出管理責任者」として部局等の長が置かれ、その下に教職員等がいます。
やり取りの流れは図のとおりです。教職員等が事前確認シートを提出し、輸出管理に係る相談を上げる。部局等輸出管理責任者がそのシートをチェックし、取引や受入の可否を通知する。部局等からは確認結果報告と許可申請に係る相談が輸出管理本部へ上がり、本部はダブルチェックを行って、許可申請に係る手続きや懸念情報の通知を返す。そして必要な場合には、経済産業省・中国経済産業局に許可申請や相談依頼を行い、許可通知や相談対応を受ける。
図として見ると整然としています。責任者が明確で、経路が定まっていて、ダブルチェックが組み込まれている。国立大学として当然といえば当然かもしれませんが、この体制がきちんと動いていること自体、決して当たり前ではありません。
そして次のスライドで、この体制を実際に支えている人数が出てきます。
該非判定の属人化を、AIで解消する。
経産省2024年度データによれば、外為法違反の52%は該非判定起因。TRAFEEDの機能・導入フローをまとめたサービスカタログを無料でダウンロードできます。
体制を支えているのは6名。うち専任は1名

岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料)より
資料の文言をそのまま引きます。
輸出管理本部は研究・イノベーション共創機構管理統括部に設置し、管理職1名、専任職員1名、兼任職員4名で構成
合計6名です。そして専任は1名。残る4名は、それぞれ別の担当業務を持ちながら兼任しています。
このスライドが会場に出たとき、空気が少し変わったのを覚えています。前のスライドで4,189人という数字を見た直後だからです。
メンバー構成も見てください。産学連携課の課長が輸出管理責任者。産学連携課の専門員(兼任、産学官連携本部の副本部長を兼ねる)がSTC Associate。産学連携課の事務職員(兼任)が電子システム担当。研究協力課の事務職員(兼任)がSTC Expert。産学連携課の事務職員(専任)がSTC Associate。産学連携課の事務職員(兼任)が研究インテグリティ担当でSTC Associate。
STCというのは、安全保障貿易管理の実務者向けの資格です。CISTEC(一般財団法人安全保障貿易情報センター)が認定するもので、Associate よりも Expert のほうが上位にあたります。松原氏はこのSTC Expert をお持ちで、加えて安全保障貿易管理士(総合)も保有されています。
つまりこの6名は、少人数ではあっても、専門資格に裏打ちされた体制です。人数が足りないから質が低いという話ではまったくありません。むしろ逆で、限られた人数で高い水準を維持するために、資格取得と役割分担を積み上げてこられた結果だと理解しています。
問題は、そこに流れ込んでくる件数のほうです。
年間2,000件を超える事前確認シート
事前確認シートには2つの様式があります。様式1-1が「貨物・技術の輸出、外国出張等」、様式1-2が「外国人研究者・留学生等受入」です。それぞれの受付件数の推移が、次の2枚に示されていました。

岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料)より

岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料)より
2枚を1つの表にまとめると、こうなります。
| 年度 | 様式1-1(貨物・技術の輸出、外国出張等) | 様式1-2(外国人研究者・留学生等受入) | 合計 |
|---|---|---|---|
| 令和元年度(2019年度) | 681 | 362 | 1,043 |
| 令和2年度(2020年度) | 148 | 254 | 402 |
| 令和3年度(2021年度) | 130 | 284 | 414 |
| 令和4年度(2022年度) | 668 | 488 | 1,156 |
| 令和5年度(2023年度) | 970 | 547 | 1,517 |
| 令和6年度(2024年度) | 1,670 | 667 | 2,337 |
| 令和7年度(2025年度) | 1,510 | 650 | 2,160 |
岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料)の2枚のグラフから作成。合計欄は当社による単純合算
このグラフには読み方があります。
まず、令和2年度と令和3年度の落ち込み。様式1-1が681件から148件、さらに130件まで下がっています。新型コロナウイルスの影響で、海外出張も国際的な人の往来も止まった時期です。件数が減ったのは業務が楽になったからではなく、大学の国際活動そのものが止まっていたからです。
次に、その後の戻り方です。令和4年度に668件と、コロナ前の水準に一気に戻ります。そして令和5年度970件、令和6年度1,670件。コロナ前の令和元年度と比べて2.5倍近い水準です。令和3年度の130件を基準にすれば、12倍を超えています。
様式1-2、つまり人の受入も同じ傾向です。令和3年度の284件から令和6年度の667件へ、2.3倍。
合算すると、令和6年度は2,337件。令和7年度も2,160件です。単純に頭割りすれば、1人あたり年間およそ390件。年間の勤務日を240日として、1日あたり1.6件。ただしこれは6名全員がフルタイムで輸出管理だけをしている場合の計算で、実際には専任は1名、あとの4名は兼任です。実務の密度は、この数字よりも高いことになります。
なぜこれほど増えたのか。要因はいくつも重なっています。コロナ後の国際活動の全面再開。国際共同研究の増加。留学生数の回復と増加。加えて、2022年5月からの特定類型の運用開始で、これまで対象外だった国内での技術提供も確認の対象に入りました。そして何より、規制そのものが積み上がり続けています。前編で触れたとおり、リスト規制も、キャッチオール規制も、この数年で確実に広がりました。
グラフがここまで伸びてきたことは、その大学が国際的に活発である証拠でもあります。国際共同研究が増え、留学生が増え、海外出張が戻ってきた。それ自体は歓迎すべきことです。しかしその活発さが、そのまま管理部門の負荷になって跳ね返ってくる。これが大学の輸出管理の構造的な難しさです。
煩雑だが、手を抜けない
Q1として、私は松原氏にこう聞きました。「大学の現場で、いまいちばん難しいことは何ですか」と。
松原氏が話されたのは、煩雑さと重要性が同居している、ということでした。作業としてはとにかく手間がかかる。しかし極めて重要な仕事なので、手を抜くわけにはいかない。そこにずっと苦しんできた、という趣旨のお話です。
煩雑だが手を抜けない。この板挟みに、輸出管理という仕事の本質が詰まっていると私は思います。
1件の事前確認シートを見るということは、こういうことです。まず、その技術や貨物が規制リストのどの項番に当たるのかを確認する(該非判定)。当たらないとしても、用途や相手先によっては規制がかかる可能性を検討する(キャッチオール規制)。相手が誰なのか、どの国にいるのか、どの組織に属しているのかを確認する。留学生や外国人研究者であれば、特定類型に当たるかどうかを見る。過去に許可を取った案件との整合も確かめる。判断に迷えば、経済産業省や中国経済産業局に相談する。
これを1件ずつ、年間2,000件超やる。
しかも、間違えたときの結果が重い。外為法に基づく行政制裁として、経済産業大臣は無許可輸出をした者に対して3年以内の期間を限り、輸出や技術提供の取引を禁止することができます(外為法第53条第1項)。刑事罰としては、無許可輸出や無許可の技術提供取引に7年以下の拘禁刑または2,000万円以下の罰金(併科あり)、核兵器等の関連では10年以下の拘禁刑または3,000万円以下の罰金が定められています(同第69条の7)。法人には別途重い罰金があり、最も重い類型で10億円以下、通常の無許可輸出でも7億円以下です(同第72条第1項)。しかもこれらは上限が固定されているわけではなく、違反行為の目的物の価格の5倍がこの金額を超える場合には、その5倍以下まで科されうる仕組みになっています3。
3年の取引停止が大学に何をもたらすか、想像していただきたいと思います。国際共同研究が止まる。留学生の受入に支障が出る。企業との共同研究にも影響が及ぶ。研究者個人のキャリアにも及びます。だから手を抜けない。当然です。
にもかかわらず、件数は増え続け、体制は6名です。松原氏が語られた苦しさは、この2つの間に挟まれた状態を指すのだと理解しています。
課題1:濃淡管理 ── すべてに同じ労力はかけられない
では、どう解くのか。岡山大学の資料には、AI活用を検討する背景として2つの課題が明記されていました。

岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料)より
1つ目が「濃淡管理」です。資料の文言を引用します。
事前確認件数が増え続ける中、すべての案件に同じ労力をかけるのではなく、リスクの高低に応じて審査の"濃淡"をつけることが不可欠。
技術レベル・対象国・取引形態などリスク要因が多様化し、人手だけでは判断のばらつきが発生しやすい。
AIエージェントにより統一的なルールでクリーニングを実施し、高リスク案件を"濃く"チェック、低リスク案件を"薄く"処理できると、組織全体の効率性と審査の正確性の向上が期待できる。
読んで、うまい整理だと思いました。
年間2,000件のうち、本当に慎重な検討を要する案件がどれだけあるでしょうか。国内の学会に出張します、国内企業と共同研究します、といった明らかに低リスクの案件も相当数含まれるはずです。一方で、規制対象になりうる技術を、慎重な検討を要する地域の研究機関に提供する、といった案件も混ざっています。
これを全部同じ手順で見ていたら、時間はいくらあっても足りません。しかも人間の集中力には限りがあります。低リスクの案件を100件処理したあとの101件目に、本当に見るべき案件が来たとき、同じ精度で見られるか。正直なところ、難しい。
だから濃淡をつける。ただし、濃淡をつけるためには、何が濃くて何が薄いのかを最初に見分けなければなりません。その見分けを、統一的なルールで機械的に行う。これが資料でいう「クリーニング」です。
ここは、AIが得意とする領域です。人間の注意力を、本当に注意が必要なところに集中させるために、その手前の仕分けを機械にやらせる。効率化のためだけではなく、審査の正確性を上げるための濃淡管理だ、と資料が書いていることに注目してください。
課題2:スクリーニングの平準化 ── 誰が担当しても同じ品質で
2つ目が「スクリーニング平準化」です。こちらも資料から引きます。
部局分散型組織にとって、各部局の担当者の経験差により判断のばらつきが起きがち。
ヒューマンエラーを減らし、説明責任(アカウンタビリティ)を向上させるため、判断基準の明文化・再現性ある処理を実現し、「誰が担当しても同じ品質で審査できる状態」=スクリーニングの平準化を目指す。
「部局分散型組織」という言葉が出てきます。先ほど整理した大学の構造的な難しさが、そのまま課題の言葉になっています。
これは大学だけの話ではありません。企業でも、本社・事業部・海外拠点で担当者の経験に差があれば、同じ論点で違う結論が出ます。ベテランが1人で支えている輸出管理部門は珍しくありませんし、その方が異動したり退職したりした瞬間に、判断の基準が失われることも珍しくありません。
資料は解決の方向として2つ挙げています。「判断基準の明文化」と「再現性ある処理」です。
明文化は、頭のなかにある判断を外に出すこと。再現性は、同じ入力なら同じ出力が返ること。この2つがそろってはじめて、「誰が担当しても同じ品質で審査できる状態」に近づきます。
そして、この2つはそのまま説明責任につながります。輸出管理は、当局や取引先に「なぜそう判断したのか」を説明できなければならない仕事です。担当者の勘で決めていては説明できません。基準が文書になっていて、その基準に沿って処理された記録が残っている。この状態を作ることが、実は効率化よりも本質的な課題なのだと私は受け取りました。
AIエージェントを入れて、何が変わったか
こうした課題認識のもとで、岡山大学ではAIエージェント、具体的には当社の輸出管理AIエージェント「TRAFEED(旧ZEROCK ExCHECK)」を使った効率化に取り組んでいただいています。
松原氏が話されたのは、AIエージェントを使った効率化に取り組むなかで、それまで抱えていた作業の負担が軽くなる手応えが出てきている、という趣旨のことでした。
ここは正直に書きます。当日、具体的な削減率や処理時間の数字は示していません。ですのでこの記事でも数字は書きません。「何割削減」といった数字が独り歩きすることは、当社にとっても岡山大学にとっても本意ではありませんし、そもそも導入の段階や運用の範囲によって効果は変わります。
書けるのは、現場の実感として負担が軽くなりはじめている、ということです。そして、その軽くなり方が「判断を放棄したことによる軽さ」ではない、ということです。
なぜそう言えるか。先ほどの2つの課題に照らせば分かります。濃淡管理は、低リスク案件を薄く処理することで、高リスク案件により濃い検討を割り当てる考え方です。負担が軽くなった先に空いた時間は、本来かけるべきところに回るはずのものです。スクリーニング平準化も、担当者の経験差を埋めることで、結果として判断の質を底上げする話です。
輸出管理でAIを使う意味は、人の判断を減らすことではありません。人が判断すべきところに、人の時間を戻すことです。
Q2 内藤へ:AIには、どこまで任せられるのか
そこで、次の問いに移ります。「AIには、どこまで任せられるのか」。当社CTOの内藤に振りました。
内藤の経歴を、もう一度書かせてください。NTTで14年、大規模システムを設計から運用まで担当してきました。担当してきたのは、止められない基幹システムです。動いて当たり前、止まったらニュースになる。誤りも許されない。そういう領域を長く見てきた人間です。
その内藤が話したのは、AIの判断を追跡可能にする、という設計思想でした。
輸出管理でAIに全部を任せることはできません。理由は簡単で、説明できないからです。「AIがそう言ったので、この取引は問題ないと判断しました」は、当局にも取引先にも通用しません。
では何ができるか。AIにやらせるべきは、調べること、そろえること、下ごしらえをすることです。どの規制リストのどの項番を見たのか。相手先の企業情報をどこから取ってきたのか。過去の類似案件でどう判断されているのか。こうした材料を集め、突き合わせ、論点を整理して人に渡す。その過程を、あとから一つずつ追える形で残す。
最終判断は人が持つ。ただし、その人が判断するための材料と筋道は、AIが整えておく。この役割分担なら、責任の所在も説明の道筋も崩れません。
内藤が「止められない基幹システム」を見てきた人間である意味は、ここにあります。答えが出ればいいシステムと、答えの出し方まで問われるシステムは、設計思想がまったく違う。輸出管理は後者です。
1社のクローズドAIに全部を預けるリスク
そして内藤は、ここからもう一歩踏み込みました。当日のなかで、私自身がいちばん考えさせられたパートです。
要点は、AIモデルへの依存、とくに1社のクローズドなAIへの全面依存というリスクが、最近になって明確に高くなってきている、ということでした。
実際に止まった19日間
前編で扱った事実と、まっすぐつながります。
2026年6月12日、米国政府がAnthropicの最新モデルであるClaude Fable 5とClaude Mythos 5に輸出管理を適用しました。同社は公式発表のなかで、この措置により外国籍のユーザーへのアクセスを制限する必要が生じたと説明していますが、実際に取った対応は、リアルタイムに国籍を確認することができないため、全ユーザー向けに両モデルのアクセスを停止する、というものでした4。
つまり、米国のユーザーも含めて止まったのです。「外国の話だから自分には関係ない」ではなく、その国の企業であっても巻き込まれた。
Fable 5がグローバルに戻ったのは7月1日で、6月12日から数えて19日後です。Mythos 5については6月26日に米国内の一部組織向けアクセスが先行して再開されており、両モデルが同じように19日間止まっていたわけではありません。
なお、この措置の直接の契機についても、同社は公式発表で説明しています。Amazonの研究報告がFable 5のセーフガードを回避する手法を特定し、それがソフトウェアの脆弱性の発見と悪用の実演につながりうると判明したことが背景にありました。純粋な通商上の駆け引きというより、安全性評価の結果として動いた措置です。この経緯は、どの国の政府を責めるという話ではなく、AIモデルが安全保障上の判断対象になった、という事実として受け止めるべきだと私は考えています。
いずれにせよ、企業から見れば結論は同じです。技術的な障害ではなく、規制上の判断で、使っているAIが止まりうる。
オープンウェイトという選択肢
だからこそ、クローズドなモデル一本に寄せるのではなく、オープンウェイトのモデルにも目を向ける必要がある、というのが内藤の話でした。
オープンウェイトとは、モデルの重み(学習済みのパラメータ)が公開されていて、自分たちの環境にダウンロードして動かせるモデルのことです。提供元のサービスが止まっても、手元にあるものは動きます。
業界の側も動いています。2026年7月24日付で「Open Weights and American AI Leadership」という公開書簡が出されました。オープンウェイトはAIへのアクセスを広げ、競争を促し、特定ベンダーへの囲い込みを避けることに資する。リスクは認めるが、禁止は誤った対応である。おおむねこうした主張です。署名には NVIDIA、Microsoft、Meta、Google、Amazon、OpenAI、IBM、Intel、AMD、Hugging Face、The Linux Foundation といった名前が並び、公開版のPDFには235の企業・団体が掲載されています5。
Anthropicはこの書簡には署名していません。ただし同社は7月27日に自社の立場を公表し、書簡の多くの部分には同意すると述べたうえで、一部の主張には同意しないと表明しました。あわせて、オープンウェイトモデルの禁止を主張したことは一度もない、とも明言しています6。
つまり、業界が「オープン推進派」と「クローズド擁護派」にきれいに割れているわけではありません。この点は誤解されやすいので、正確に書いておきます。論点は、オープンかクローズドかの二択ではなく、どちらにどこまで依存するかの設計の問題です。
マルチLLM ── LLMを「差し替えられる部品」にする
そして内藤がいちばん強調したのが、この点でした。
AIを業務に組み込むなら、LLMの部分を、いつでも差し替えられる部品として設計しておくこと。これが今後のAI活用で決定的に大事になる、という趣旨です。
システム設計の言葉でいえば、疎結合にしておく、ということです。特定のモデル固有の書き方に業務ロジックを埋め込まない。プロンプトも、出力の受け取り方も、モデルを入れ替えられる前提で組む。複数のモデルを併用して、結果を突き合わせられるようにしておく。
内藤の経歴を思い出してください。NTTで14年、止められない基幹システムを見てきた人間です。基幹システムの世界では、特定のベンダーやミドルウェアに深く依存した設計は、長期的に見て弱点になるという経験知があります。そして、止められないシステムには冗長性を持たせるのが当たり前です。AIについても同じことをやるべきだ、というのが内藤の主張でした。
当社のTRAFEEDが複数のLLMによる合議の仕組みを採っているのも、精度の追求という理由と同時に、この可搬性の確保という理由があります。1社のモデルが止まったときに、輸出管理という止められない業務まで止めるわけにはいきません。
各国の法制度と、日本の立ち位置
内藤はさらに、法制度の話に触れました。
米国には、2018年に成立したCLOUD Actがあります。同法によって新設された合衆国法典第18編2713条は、事業者が保有・管理する通信内容や記録について、それが米国内にあるか米国外にあるかを問わず、保全および開示の義務を負うと定めています7。日本のデータセンターに置いてあっても、それを持っているのが米国企業であれば、米国の法的手続の対象になりうる、ということです。
中国には、2017年に施行された国家情報法があります。第七条は、いかなる組織および公民も法にもとづき国家の情報活動を支持し、協力し、配合しなければならないと定めています。第十四条は、国家情報機関が関係する機関・組織・公民に必要な支持や協力を求めることができると定めています。ただし条文の全体を見れば、第八条には、国家情報活動は法にもとづいて行われ、人権を尊重・保障し、個人と組織の適法な権益を擁護しなければならないという規定もあります。なお同法は2018年4月に一部改正されています8。
EUには、AIそのものを規律するAI法(AI Act)があります。リスクの区分ごとに義務を課す枠組みで、EUと取引のある日本企業にも影響が及びます。
これらは、どこか一国を非難するための材料ではありません。主要国がそれぞれの立場から、データとAIに対する法的な枠組みを整えつつある、という事実です。そして事業者の側から見れば、共通する示唆はひとつです。「どこに置いたか」よりも、「どの国の会社が持っているか」で扱いが決まる場面がある。
そのうえで内藤は、こうした法制度が出てきているなかで、日本のクラウド利用のあり方や、日本の事業者の成長が求められている、という趣旨のことを話しました。
国産のAI基盤をどうするか
最後に内藤が述べたのは、AI基盤についても国産のAIをきちんと作っていかなければならない、そしてそれは国家安全保障上きわめて重要になってくる、という見解でした。
これは内藤個人の見解として書きます。政策提言として断定する立場に、当社はありません。国産か海外製かという単純な線引きで語れる話でもないと、私自身は思っています。海外の優れたモデルを使わない理由はありませんし、実際に当社も使っています。
それでも、選択肢を1つしか持たない状態が危ういことは、6月の19日間が示しました。使い続けるための選択肢を、国内にも持っておく。その選択肢を作る側にも、育てる側にも、日本の事業者が関わっていく。内藤が言いたかったのは、そういうことだと理解しています。
Q3 限られた体制で、まず何から始めるか
3つ目の問いは、3人で話しました。「限られた体制で、まず何から始めるか」。
これは大学だけの問いではありません。輸出管理の担当が兼務1名という中小企業は、いくらでもあります。むしろ会場でうなずいてくださったのは、企業の方が多かった印象です。
セッションで出た話と、私自身の考えを整理すると、出発点は次のようになります。
1つ目。棚卸しから始める。 自社・自組織で、輸出管理の対象になりうる場面がどこにあるのかを一度書き出す。製品の輸出だけでなく、技術情報の提供、海外出張、外国籍の従業員や研究者への技術移転、海外拠点とのデータ共有。書き出してみると、想定していなかった経路が出てきます。
2つ目。件数を数える。 岡山大学のあのグラフが強いのは、件数を年度ごとに数えているからです。数えていなければ、増えていることも、どこが増えているかも分かりません。数えることは、体制を要求するための根拠にもなります。
3つ目。判断基準を文書にする。 頭のなかにある判断を外に出す。完璧である必要はありません。「この条件ならこう扱う」を書き始めた時点で、平準化は始まっています。
4つ目。濃淡をつける。 すべてを同じ深さで見るのをやめる。低リスクを薄く処理する仕組みを先に作れば、高リスクに時間を回せます。
5つ目。そのうえで、道具を入れる。 順番が逆になると失敗します。棚卸しも、基準の文書化もないままAIを入れても、何を任せているのか分からないまま使うことになります。前の4つがあってはじめて、AIエージェントは「統一的なルールでクリーニングを実施する」道具になります。
そして経営の側には、前編の最後に挙げた3つの問いを持ち帰っていただきたいと申し上げました。輸出許可が3年止まったら、売上のどれだけが止まるのか。使っているAIが明日止まったら、切り替え先はあるのか。その2つを、誰が、いつまでに決めるのか。どれも担当者一人では決められません。
経済安全保障を「足かせ」から「競争力」へ
セッションの最後に出したのが、このスライドです。

JX LIVE! 2026 TIMEWELLセッション資料より
輸出管理は、多くの組織でコストとして扱われています。売上を生まない、人を割きにくい、後回しにされやすい。気持ちは分かります。
けれど、岡山大学の6名がやっていることは、コスト削減の話ではありません。あの大学が国際共同研究を続け、留学生を受け入れ、世界と交わり続けるための土台を守る仕事です。事前確認シートが年間2,000件を超えるということは、それだけ国際的な活動が動いているということでもあります。管理が回っているから、活動を続けられる。
企業も同じです。海外で稼ぎ続けたいなら、その取引が止まらない状態を維持しなければなりません。守りができていない会社は、攻めに出た瞬間にリスクを取り込みます。逆に、モノ・データ・ヒトの3つで守りが固まっている会社は、新しい市場にも、新しい技術にも踏み込めます。
経済安全保障を、足かせから競争力へ。この一文を、当日の締めくくりに置きました。
おわりに
前編と後編を通じて書いてきたことを、最後にひとつだけまとめます。
第1章で扱った国際情勢や規制の積み上がりは、遠い世界の話に見えます。しかし第2章で松原氏が示してくださったのは、その積み上がりが、6名の職員のところに年間2,000件超の書類として届いているという現実でした。制度は必ず、どこかの誰かの手元に降りてきます。
その手元の負荷を、精度を落とさずに軽くする。判断の質を、担当者によらず一定に保つ。そのために道具を使う。当社がTRAFEEDでやろうとしているのは、それだけです。AIが人の判断を代わりに引き受けるのではなく、人が判断すべきところに時間を戻す。だからこそ、AIの判断は追跡可能でなければならないし、そのAI自体が1社に縛られていてはいけない。
ご登壇いただいた岡山大学の松原 忍 氏に、あらためて御礼を申し上げます。現場の数字と課題を、これだけ率直に共有してくださったことに敬意を表します。そして、ご来場くださったみなさま、新経済連盟のみなさまにも感謝いたします。
関連記事もあわせてご覧ください。
- 「技術情報、漏れていませんか」JX LIVE! 2026 登壇レポート(前編)|AI時代の経済安全保障と輸出管理の最前線
- 大学の輸出管理入門|みなし輸出と特定類型3類型を研究支援担当者向けに解説
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- AI時代のデータ主権と輸出管理
TIMEWELLが開発したAI輸出管理エージェントTRAFEED(旧ZEROCK ExCHECK)(TRAFEEDサービスカタログ(PDF))は、経済産業省の基準に準拠し、該非判定から取引先スクリーニングまでを、判断の根拠が追える形で支援します。大学・研究機関の事前確認シート運用にも対応しています。
「限られた人数で件数をさばききれない」「担当者によって判断がばらつく」「判断の根拠を残せていない」といったご相談は、TRAFEEDの個別相談からお問い合わせください。サービスの詳細はTRAFEEDサービスページをご覧ください。
参考文献
セッション資料
- 「技術情報、漏れていませんか? AI時代の経済安全保障と、輸出管理の最前線」(JX LIVE! 2026 TIMEWELLセッション資料、2026年7月28日)
- 岡山大学「岡山大学の輸出管理について(抜粋)」(JX LIVE! 2026 セッション資料、2026年7月28日)
- 株式会社TIMEWELL プレスリリース(2026年7月31日):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000138.000119271.html
法令・政府資料
- 外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)e-Gov法令検索:https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228
- 経済産業省「安全保障貿易管理ガイダンス[入門編]」:https://www.meti.go.jp/policy/anpo/guidance/guidance.pdf
- 経済産業省「外国為替及び外国貿易法第25条第1項及び外国為替令第17条第2項の規定に基づき許可を要する技術を提供する取引又は行為について」(平成4年12月21日付4貿局第492号、令和3年11月18日付20211102貿局第1号改正):https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/t10kaisei/ekimu_tutatu.pdf
- 経済産業省「補完的輸出規制の見直しについて」(令和7年10月):https://www.meti.go.jp/policy/anpo/apply-01/20251009_catchminaoshi/20251009catchall.html
- 18 U.S. Code § 2713(CLOUD Act により新設):https://www.govinfo.gov/content/pkg/USCODE-2023-title18/html/USCODE-2023-title18-partI-chap121-sec2713.htm
- 中華人民共和国国家情報法(中国人大网・条文原文):http://www.npc.gov.cn/zgrdw/npc/xinwen/2017-06/27/content_2024529.htm
企業・業界の公式発表
- Anthropic "Redeploying Fable 5"(2026年6月30日):https://www.anthropic.com/news/redeploying-fable-5
- Anthropic "Our position on open-weights models"(2026年7月27日):https://www.anthropic.com/news/position-open-weights-models
- 公開書簡 "Open Weights and American AI Leadership"(2026年7月24日):https://images.nvidia.com/pdf/Open-Weights-and-American-AI-Leadership.pdf
Footnotes
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特定類型の3つの区分は、経済産業省の通達「外国為替及び外国貿易法第25条第1項及び外国為替令第17条第2項の規定に基づき許可を要する技術を提供する取引又は行為について」(4貿局第492号)1(3)サ①〜③に定められている。令和3年11月18日付の改正により追加され、令和4年(2022年)5月1日から適用されている。本文の表現は同通達および経済産業省「安全保障貿易管理ガイダンス[入門編]」に基づく。 ↩
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特定類型の位置づけは、経済産業省の通達「外国為替及び外国貿易法第25条第1項及び外国為替令第17条第2項の規定に基づき許可を要する技術を提供する取引又は行為について」(4貿局第492号)1(3)サおよび同省「安全保障貿易管理ガイダンス[入門編]」による。特定類型は、居住者への技術提供のうち許可を要する取引を切り分けるための区分であり、該当者を安全保障上の懸念者として判定するものではない。許可の名宛人は、特定技術を提供することを目的とする取引を行う者である(外国為替及び外国貿易法第25条第1項)。 ↩
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外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)第53条第1項、第69条の7、第72条第1項。法人に対する重科(10億円以下・7億円以下等)は平成29年法律第38号(2017年10月1日施行)により導入された。第53条第1項の「3年以内」の取引禁止は同改正以前から存在する。刑名は令和4年法律第68号により「懲役」から「拘禁刑」に改められている(2025年6月1日施行)。 ↩
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Anthropic "Redeploying Fable 5"(2026年6月30日)。同社の公式発表によれば、2026年6月12日に米国政府が Claude Fable 5 および Claude Mythos 5 に輸出管理を適用し、外国籍ユーザーへのアクセス制限が求められた。同社はリアルタイムでの国籍確認ができないことから全ユーザー向けにアクセスを停止し、6月26日に Mythos 5 の米国内一部組織向けアクセスが承認され、6月30日に両モデルの輸出管理が解除、7月1日に Fable 5 がグローバルに復帰した。 ↩
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公開書簡 "Open Weights and American AI Leadership"(2026年7月24日、NVIDIAがホストするPDF)。署名企業リストに NVIDIA、Microsoft、Meta、Google、Amazon、OpenAI、IBM、Intel、AMD、Cisco、SAP、Siemens、Dell、Hugging Face、Mistral、Cohere、The Linux Foundation 等を含む235の企業・団体が掲載されている。 ↩
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Anthropic "Our position on open-weights models"(2026年7月27日)。同社は書簡の多くに同意するとしつつ一部の主張には同意しない立場を示し、あわせてオープンウェイトモデルの禁止を主張したことはないと明言している。 ↩
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Public Law 115-141 Division V(Clarifying Lawful Overseas Use of Data Act、2018年3月23日成立)第103条により新設された18 U.S.C. §2713。条文は "regardless of whether such communication, record, or other information is located within or outside of the United States" と定めている。 ↩
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中華人民共和国国家情報法(2017年6月27日 第十二期全国人民代表大会常務委員会第二十八回会議可決、2017年6月28日施行、2018年4月27日一部改正)。第七条・第八条・第十四条。条文原文は中国人大网に掲載されている。 ↩






